個人

エミール・フォン・ベーリング

Emil Adolf von Behring

1854年生まれ・1917年没

  • 1901年 生理学・医学賞

何をした人か

動物の血清を使って病気を防いだり治したりする血清療法を切り開いた、ドイツの医学者です。 [根拠 6]

受賞理由のやさしい要約

1901年 生理学・医学賞(単独受賞)

免疫のできた動物の血清をほかの個体に移して病気と闘う血清療法の研究と、とくにそのジフテリアへの応用が評価されました。1901年にはじめて贈られた生理学・医学賞で、単独での受賞です。授賞式の演説では、ジフテリアは昔から流行をくり返してきた病気として紹介されています。

公式の受賞理由(英語)
for his work on serum therapy, especially its application against diphtheria, by which he has opened a new road in the domain of medical science and thereby placed in the hands of the physician a victorious weapon against illness and deaths

何が新しかったか

ベーリングは北里柴三郎とともに、弱めた菌を少しずつ注射した動物の血液に、菌の毒を無害にする物質(抗毒素)ができることを示しました。さらに、その血清を別の動物に移すと病気を防げることや、症状が出た動物も治せることを確かめました。人工的につくった免疫の力で命にかかわる病気を治すという、新しい種類の治療法でした。 [根拠 5・10]

私たちの生活や社会とのつながり

ベーリングは1913年に、毒素と抗毒素を混ぜた予防用の製剤も発表しました。これを改良していく研究が、のちのジフテリアの予防接種の方法につながりました。WHOは今もジフテリアをワクチンで防げる病気としながら、接種の不足から各地で流行が起きていると注意を呼びかけています。 [根拠 9]

関連する受賞者・団体

  • パウル・エールリヒ共同研究

    エールリヒは、抗体を含む血清でジフテリアを治療する取り組みをベーリングとともに行いました。ベーリングの抗ジフテリア血清を、一定不変の基準にもとづく単位で標準化できるようにしたのもエールリヒです。

  • ロベルト・コッホ研究の継承

    ベーリングは1888年からベルリンの衛生研究所でコッホの助手として働き、コッホが感染症研究所に移ったときも行動をともにしました。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Emil von Behring)
  2. 1901年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
  3. Paul Ehrlich – Facts – NobelPrize.org
  4. Paul Ehrlich – Biographical – NobelPrize.org
  5. Emil von Behring – Biographical - NobelPrize.org
  6. Emil von Behring – Facts - NobelPrize.org
  7. Emil von Behring: The founder of serum therapy - NobelPrize.org
  8. The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1901 - Award ceremony speech - NobelPrize.org
  9. Diphtheria(who.int)
  10. The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1901 - Speed read: Passive aggressive treatment - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。