個人

ロナルド・ロス

Ronald Ross

1857年生まれ・1932年没

  • 1902年 生理学・医学賞

何をした人か

インドで軍医として働きながら実験を重ね、マラリアの病原体が蚊の体の中で育つことを突き止めたイギリスの医師です。 [根拠 4・5]

受賞理由のやさしい要約

1902年 生理学・医学賞(単独受賞)

マラリアが体の中にどう入り込むのかを示し、この病気の研究と対策の土台を築いた仕事が評価され、単独で受賞しました。授賞式の演説では、当時のイタリアでマラリアによる死者が毎年約1万5000人にのぼり、インドの数字はさらに深刻だったことが紹介されています。

公式の受賞理由(英語)
for his work on malaria, by which he has shown how it enters the organism and thereby has laid the foundation for successful research on this disease and methods of combating it

何が新しかったか

当時、マラリアの病原体は血液の中でしか見つかっておらず、血を吸う蚊が運ぶのではないかと疑われていました。ロスは実験室でかえした蚊に患者の血を吸わせ、1897年8月、ある種の蚊の胃の壁で病原体の成長段階とみられるものを見つけました。さらに鳥のマラリアを使い、病原体が蚊の唾液腺に集まり、刺されることで体に入る流れを明らかにしました。 [根拠 3・4]

私たちの生活や社会とのつながり

その後は西アフリカなど世界各地で調査を行い、マラリアを防ぐ対策づくりに力を注ぎました。病気の広がり方を数式で表すモデルもつくり、これは疫学の役に立つ道具になりました。詩や戯曲、絵画にも打ち込んだ多才な人物でした。 [根拠 3]

関連する受賞者・団体

  • カミッロ・ゴルジ編集上の関連

    ゴルジはマラリアについても研究し、病原体の3つの形と3つの型の熱を突き止めたとされます。ロスは、マラリアが体に入り込むしくみを示した研究で1902年に受賞しており、同じ病気への2つの取り組みを見比べられます。

  • 屠呦呦編集上の関連

    ロスはマラリアが蚊によって広がるしくみを明らかにし、屠呦呦はマラリアの新しい治療法につながる物質アルテミシニンを取り出しました。同じ病気に、広がり方と治し方という別の側面から取り組んだ2人です。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Ronald Ross)
  2. 1902年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
  3. Ronald Ross – Facts - NobelPrize.org
  4. Physiology or Medicine 1902 - Award ceremony speech - NobelPrize.org
  5. Ronald Ross – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。