NEUTROPE ATLAS / 知の地図帳04 / PAINTING

A PAINTING, A NEW WAY OF SEEING

画家の地図帳

好きな一枚から、
美術の世界がつながっていく。

色に惹かれる。風景に立ち止まる。
作品を眺め、時代を行き来して、自分の好きな画家を見つけてみませんか。

日本と西洋 / 48人・48作品から巡る選集
大きく巻き上がる波の下に舟があり、遠くに富士山が見える木版画。
葛飾北斎《神奈川沖浪裏》1830〜1832年頃
The Metropolitan Museum of Art / CC0 出典 ↗

眺めると、時代が見えてくる。

気になるコースから、少しずつ。

05 / 印象派の時代を知る

描くものが、日常へ広がる。

印象派の時代には、都市の生活や郊外の余暇も題材になりました。明るい色や筆づかいと一緒に、何を描いたのかにも目を向けてみましょう。

戸外だけでなく、室内や働く人にも目を向けてみましょう。日常のどんな場面が、一枚の絵になっているでしょうか。

背景の出典 ↗

10 / 琳派を知る

草花から、物語へ。

琳派では、自然や季節、古典文学につながる題材が、装飾的な色や形で表されました。光琳の《八橋図屏風》は『伊勢物語』の場面に結びつきます。

同じ草花の形が、どう繰り返されているでしょうか。絵と文学が重なる入口として、詩の地図帳との読み比べも考えられます。

琳派の解説 ↗
《八橋図屏風》の解説 ↗

11 / ジャポニスムを知る

日本の版画が、海を渡る。

日本の木版画は、ドガやカサットらに、構図や版画表現を考える手がかりを与えました。ここでは浮世絵と西洋の作品を並べ、切り取り方や余白を見比べます。並べた作品同士の直接的な影響を示すものではありません。

画面の端で切れる形や、片側に寄せた構図を探してみましょう。似て見えることと、実際に影響を受けたことは分けて考えます。

背景の出典 ↗

時代と表現から読む — 12のテーマ

01 / ルネサンス

絵の奥行きと、人の姿を探る。

ルネサンスの美術では、遠近法や人体の表現、科学的な発見や人文主義が重要な手がかりになります。

人物の後ろに、どのくらい奥行きがあるでしょうか。窓、床、遠くの景色をたどってみましょう。

背景の出典 ↗

02 / バロックのローマ

光が、物語を動かす。

バロックのローマでは、絵画・彫刻・建築を組み合わせ、宗教的な体験を強める空間も作られました。

光の当たる場所と暗い場所を比べてみましょう。絵の中に入ったつもりで見ると、何が最初に目に入るでしょうか。

背景の出典 ↗

03 / 17世紀オランダ

大きな物語の隣に、日々の暮らし。

17世紀のオランダ共和国では美術市場が発展し、風景画や静物画など、世俗的な題材の絵画も広がりました。

窓から入る光、テーブルの上の物、人物のしぐさ。何気ないものに、どれだけ目が向けられているでしょうか。

背景の出典 ↗

04 / ロマン主義

自然の前で、人は小さくなる。

ロマン主義では、想像力や感情が重視されました。自然の制御できない力や予測できなさも、表現の手がかりになりました。ここではダヴィッドの作品も比較の相手に選び、人物や空間の見せ方の違いを眺めます。

空や海と、人の大きさを比べてみましょう。穏やかな風景と、圧倒される風景は、何が違うでしょうか。

背景の出典 ↗

05 / 印象派の時代を知る

描くものが、日常へ広がる。

印象派の時代には、都市の生活や郊外の余暇も題材になりました。明るい色や筆づかいと一緒に、何を描いたのかにも目を向けてみましょう。

戸外だけでなく、室内や働く人にも目を向けてみましょう。日常のどんな場面が、一枚の絵になっているでしょうか。

背景の出典 ↗

06 / ポスト印象派

同じ出発点から、別々の道へ。

セザンヌ、ゴッホ、スーラらは、それぞれ異なる表現を探りました。「ポスト印象派」は、当時のひとつの統一された集団名ではありません。

セザンヌの形、ゴッホの筆の動き、スーラの色の置き方。似た題材を、それぞれどう描いているでしょうか。

背景の出典 ↗

07 / キュビスム

ひとつの物を、いくつもの向きから。

キュビスムの画家たちは、物を幾何学的な形に分け、組み直して描きました。異なる視点を組み合わせることも、その方法のひとつです。掲載したピカソの《白衣の女》は、所蔵館が新古典主義の作品と説明する1923年の人物画です。同じ画家が別の表現も試みたことに目を向け、キュビスムの作例は背景の出典で見てみましょう。

輪郭が途切れたり、別の向きの形が隣り合ったりしていないでしょうか。ひとつの正解の形に戻さず、面どうしのつながりを見てみましょう。

キュビスムの解説 ↗
《白衣の女》の解説 ↗

08 / 色と形から見る

何が描かれているか、だけでなく。

何の形か分からなくても、色や線の関係から眺めてみませんか。このコースでは、幾何学的な作品と、花や頭蓋骨など形の分かる作品を並べます。何が描かれているかと、色や線がどう置かれているか、両方に目を向けてみましょう。

落ち着く色の組み合わせや、目が動く線を探してみましょう。抽象絵画を、人物や風景より上の段階として並べる必要はありません。

背景の出典 ↗

09 / 日本の水墨画

墨の色だけで、遠くまで。

雪舟は、室町時代に日本で活動した水墨画家です。

墨の濃いところと薄いところ、描かれたところと余白を見比べてみましょう。山や水の距離は、どう感じられるでしょうか。

背景の出典 ↗

10 / 琳派を知る

草花から、物語へ。

琳派では、自然や季節、古典文学につながる題材が、装飾的な色や形で表されました。光琳の《八橋図屏風》は『伊勢物語』の場面に結びつきます。

同じ草花の形が、どう繰り返されているでしょうか。絵と文学が重なる入口として、詩の地図帳との読み比べも考えられます。

琳派の解説 ↗
《八橋図屏風》の解説 ↗

11 / ジャポニスムを知る

日本の版画が、海を渡る。

日本の木版画は、ドガやカサットらに、構図や版画表現を考える手がかりを与えました。ここでは浮世絵と西洋の作品を並べ、切り取り方や余白を見比べます。並べた作品同士の直接的な影響を示すものではありません。

画面の端で切れる形や、片側に寄せた構図を探してみましょう。似て見えることと、実際に影響を受けたことは分けて考えます。

背景の出典 ↗

12 / 近代日本の絵画

海外での学びと、日本での表現。

黒田清輝はフランスでラファエル・コランに学びました。帰国後は、洋画の教育にも関わりました。このコースでは洋画と日本画を並べ、素材や描き方を見比べます。

戸外の光、肌の色、風景の空気を見てみましょう。同時期の日本画とも並べ、どちらか一方だけが近代化の答えだと決めずに眺めてみませんか。

背景の出典 ↗

この地図帳について

好きな絵から入る、美術史の入口。

日本と西洋の絵画・版画・素描から選ぶ。美術史全体の網羅ではない。 48人・48作品を収録しました。日本の絵画と浮世絵、主にヨーロッパと南北アメリカの絵画・素描を中心とする選集です。まだ紹介していない地域や時代にも、多様な美術があります。

流派や時代の名前は理解の手がかりです。画家の生涯をひとつの分類に固定するものではありません。「見比べ」は鑑賞のための組み合わせです。

作品画像と出典

掲載する29点は、所蔵館の公開APIで画像の公開状態を確認したものです。19点は画像を掲載せず、作品の公式資料へ案内しています。作品の事実情報と画像の利用条件は別々に確認しています。

The Met の画像利用方針 ↗

基本情報と、鑑賞の手がかり

作者・原題・制作年代・所蔵は所蔵館のデータを参照しています。「仮訳」と記した作品名は、この地図帳で付けた日本語の案です。原題を併記しています。

「まず、ここを見てみる」は編集部による問いかけです。唯一の正解や、画家の意図の断定ではありません。背景解説は美術館の資料を参照して作成しています。

収録の範囲と確認

48人・48作品を収録した選集です。作品の事実は公式資料と照合していますが、専門家による内容の監修は受けていません。邦題には仮訳を含みます。人物同士の直接的な影響関係は、線で結んでいません。