個人
マイケル・ビショップ
J. Michael Bishop
1936年生まれ・2026年没
何をした人か
がんを起こすウイルスの遺伝子が、もとは正常な細胞の遺伝子だったことを、ハロルド・ヴァーマスとともに示したアメリカ生まれの研究者です。 [根拠 4]
受賞理由のやさしい要約
1989年 生理学・医学賞(賞の1/2)
レトロウイルスのがん遺伝子が細胞に由来することの発見が評価され、ヴァーマスとの2人で受賞しました。2人は1976年、ウイルスのがん遺伝子は本来のウイルスの遺伝子ではなく、ウイルスが宿主の細胞で増える間に取り込んで運んでいた正常な細胞の遺伝子だと発表しました。
同じ年・部門の共同受賞:ハロルド・ヴァーマス
公式の受賞理由(英語)
for their discovery of the cellular origin of retroviral oncogenes何が新しかったか
当時は、ウイルスががん遺伝子を細胞から細胞へ運ぶことがあらゆるがんの原因だという説が有力でしたが、のちに誤りとわかりました。ビショップの研究室は、細胞をがん化させるラウス肉腫ウイルスの遺伝子srcがどこから来たのかを追いました。答えは、srcが正常な細胞の遺伝子の変わり種で、組み換えによってウイルスに取り込まれ、変異でがん遺伝子に変わったというものでした。 [根拠 3・5]
私たちの生活や社会とのつながり
この発見をきっかけに似た遺伝子の探索が盛んになり、受賞時までに40を超えるがん遺伝子が見つかっていました。2018年の追記では、この研究が、がんはすべて遺伝子の不調から生じるという認識につながり、がんの研究と管理に新しい戦略をもたらしたと記されています。 [根拠 3・5]
関連する受賞者・団体
- ハロルド・ヴァーマス同じ賞の共同受賞
1989年の生理学・医学賞をともに受けました。
- ペイトン・ラウス研究の継承
ラウスはニワトリの腫瘍からがんを起こすウイルスを見つけ、このウイルスはのちにラウスウイルスと名づけられました。ビショップとヴァーマスはこのウイルスを調べることで、がん遺伝子の本当の起源を示しました。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(J. Michael Bishop)
- 1989年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1989 - Press release
- J. Michael Bishop – Facts - NobelPrize.org
- J. Michael Bishop – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。