個人
クラウス・フォン・クリッツィング
Klaus von Klitzing
1943年生まれ
何をした人か
磁場をかけた薄い電子の層で、電気の伝わりやすさが階段状に変わる「量子ホール効果」を見つけたドイツの物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
1985年 物理学賞(単独受賞)
量子化されたホール効果の発見が評価され、単独で受賞しました。受賞発表は、測定技術の上で大きな意義をもつ点を2つ挙げていました。きわめて精密なため電気抵抗の標準として使えることと、物理学で重要な基本定数を測る新しい手段になることです。
公式の受賞理由(英語)
for the discovery of the quantized Hall effect何が新しかったか
金属の帯に電流を流し、帯の面に垂直に磁場をかけると、電子が片方の縁に曲げられて帯を横切る向きに電圧が生じます。これをホール効果といいます。電子が薄い層の中だけを動く2次元の系では、階段状の変化が予想されていたものの、高い精度で成り立つとは考えられていませんでした。彼は1980年春、グルノーブルの強磁場研究所で、その段が整数倍の値にきわめて正確にそろうことを実験で示しました。
私たちの生活や社会とのつながり
受賞発表によれば、当時すでにドイツやアメリカ、日本などの国立計量研究所が、この効果を標準に使うため精度を詳しく調べていました。ドイツの国立計量機関PTBは現在、量子ホール効果の抵抗器を、自然の基本定数だけで値が決まる精密で安定した基準として使っています。
関連する受賞者・団体
- マックス・プランク編集上の関連
量子ホール効果の段の値は、電子の電荷とプランク定数で決まる量の整数倍になります。プランクが導入した定数が、電気抵抗の標準にまで顔を出す組み合わせです。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Klaus von Klitzing)
- 1985年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Klaus von Klitzing – Facts - NobelPrize.org
- Press release: The 1985 Nobel Prize in Physics - NobelPrize.org
- 2.62 Quantum-based Impedance Metrology - PTB.de
- Klaus von Klitzing – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。