個人

セーサル・ミルスタイン

César Milstein

1927年生まれ・2002年没

  • 1984年 生理学・医学賞

何をした人か

同じ抗体を大量につくり続ける「ハイブリドーマ法」をケーラーと開発した、アルゼンチン生まれの研究者です。

受賞理由のやさしい要約

1984年 生理学・医学賞(賞の1/3)

免疫系の発達と制御の特異性についての理論と、モノクローナル抗体をつくる原理の発見に対して贈られた賞です。理論の面で評価された免疫学者ニールス・イェルネ、ハイブリドーマ法をともに開発したジョルジュ・ケーラーとの3人での受賞です。

同じ年・部門の共同受賞:Niels K. Jerne(未収録)、Georges J.F. Köhler(未収録)

公式の受賞理由(英語)
for theories concerning the specificity in development and control of the immune system and the discovery of the principle for production of monoclonal antibodies

何が新しかったか

抗体をつくる白血球は、体の外に取り出すと長く生きられません。ミルスタインとケーラーは、狙った抗原で免疫したマウスの脾臓の細胞を、培養で増え続ける骨髄腫の細胞と融合させました。こうしてできた細胞は、決まった相手に結びつく抗体を限りなくつくり続けます。

私たちの生活や社会とのつながり

受賞当時すでに、モノクローナル抗体は病気の診断や物質の精製に使われ始めていました。米国立がん研究所によると、現在は多くのモノクローナル抗体が、さまざまながんの治療に承認されています。ただし注射した部分の反応など、副作用が出ることもあります。 [根拠 5・6]

関連する受賞者・団体

  • フレデリック・サンガー共同研究

    ミルスタインはケンブリッジ大学で酵素の研究をしていたころにサンガーとの共同研究を始め、のちにサンガーのグループに加わりました。免疫学へ研究の軸を移したのも、サンガーの勧めによるものでした。

  • 利根川進編集上の関連

    利根川進は抗体が多様になる遺伝の仕組みを明らかにし、1984年に受賞したミルスタインはケーラーとともに、同じ抗体をつくり続けるハイブリドーマ法を発表しました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(César Milstein)
  2. 1984年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
  3. César Milstein – Biographical (NobelPrize.org)
  4. César Milstein – Facts - NobelPrize.org
  5. The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1984 - Press release - NobelPrize.org
  6. Monoclonal Antibodies - NCI(cancer.gov)

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。