個人

ジョン・ナッシュ

John F. Nash Jr.

1928年生まれ・2015年没

  • 1994年 経済学賞

何をした人か

互いの出方を読み合う状況を数学で分析し、「ナッシュ均衡」の考え方を示したアメリカの数学者です。

受賞理由のやさしい要約

1994年 経済学賞(賞の1/3)

非協力ゲームの理論における均衡の先駆的な分析が評価されました。ナッシュが土台を築き、その考えを時間の流れのある場面に広げたラインハルト・ゼルテン、情報が不完全な場面に広げたジョン・ハーサニとの3人での受賞です。

同じ年・部門の共同受賞:John C. Harsanyi(未収録)、Reinhard Selten(未収録)

公式の受賞理由(英語)
for their pioneering analysis of equilibria in the theory of non-cooperative games

何を問い直したか

それまでのゲーム理論の中心は、一方の得がそのまま他方の損になる2人のゲームでした。ナッシュは拘束力のある約束ができない「非協力ゲーム」を区別し、何人のプレーヤーでも使える解の考え方を示しました。全員が同じ均衡を予想しているとき、誰も自分だけ戦略を変える理由がない状態が「ナッシュ均衡」です。

私たちの生活や社会とのつながり

ナッシュ均衡は、企業どうしの競争や貿易、環境と資源の分析など、経済学のほとんどの分野で標準的な道具になりました。ナッシュは1959年に統合失調症と診断されて長い期間を病とともに過ごし、のちに心の病について率直に語りました。

関連する受賞者・団体

  • リチャード・セイラー編集上の関連

    ナッシュ均衡の合理的な解釈は、プレーヤーが合理的に考えることを前提にしています。セイラーは、人が完全には合理的にふるまわない傾向に注目して経済の判断を分析しました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(John F. Nash Jr.)
  2. 1994年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
  3. The Prize in Economics 1994 - Press release - NobelPrize.org
  4. John F. Nash Jr. – Facts - NobelPrize.org
  5. John F. Nash Jr. – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。