個人
大隅良典
Yoshinori Ohsumi
1945年生まれ
何をした人か
細胞が自分の成分を分解して再利用するオートファジーの仕組みを、パン酵母を使って解き明かした福岡生まれの研究者です。
受賞理由のやさしい要約
2016年 生理学・医学賞(単独受賞)
オートファジーの仕組みの発見が評価され、単独で受賞しました。オートファジーという現象自体は50年以上前から知られていましたが、その根本的な重要性が認められたのは1990年代の大隅の研究以降だと、受賞発表は述べています。
公式の受賞理由(英語)
for his discoveries of mechanisms for autophagy何が新しかったか
酵母の細胞は小さく中の構造を顕微鏡で見分けにくいため、酵母にオートファジーがあるのかさえはっきりしませんでした。大隅は、分解酵素を欠く酵母を飢餓状態にし、分解されない小さな袋が液胞にたまる様子を顕微鏡でとらえました。この方法を手がかりにオートファジーに欠かせない遺伝子を見つけ、それらがつくるタンパク質の働きを明らかにしました。
私たちの生活や社会とのつながり
オートファジーは、飢餓への対応や、細胞に入り込んだ細菌・ウイルスの排除、傷んだタンパク質の片づけに関わっています。受賞発表(2016年)では、その乱れとパーキンソン病や2型糖尿病、がんなどとの関わりが指摘されていました。受賞の時点で、オートファジーを標的にした薬の研究が盛んに進められていました。 [根拠 5]
関連する受賞者・団体
- エリザベス・ブラックバーン編集上の関連
大隅は細胞が中身を分解して再利用する仕組みを、ブラックバーンは染色体の端が守られる仕組みを明らかにしました。どちらも、細胞が自分を保つ基本の仕組みと老化の関係を別の角度から照らしています。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Yoshinori Ohsumi)
- 2016年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Yoshinori Ohsumi – Facts - NobelPrize.org
- 顕微鏡観察がすべての出発点~あらゆる生物に備わる生存戦略「オートファジー」と出会って~ — 大隅良典 | 研究ストーリー | 研究 | Science Tokyo 旧・東京工業大学(titech.ac.jp)
- The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2016 - Press release - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。