個人
チャールズ・ペダーセン
Charles J. Pedersen
1904年生まれ・1989年没
何をした人か
金属原子を輪の中心に取り込む環状の分子「クラウンエーテル」を見つけた化学者です。デュポン社で42年間、化学者として働きました。
受賞理由のやさしい要約
1987年 化学賞(賞の1/3)
相手を高い選択性で見分けて結びつく、構造に応じた相互作用をもつ分子の開発と利用が評価されました。ドナルド・クラム、ジャン=マリー・レーンとの3人での受賞で、レーンはペダーセンの発見を土台に、さらに選択性の高い化合物を作りました。受賞発表は、3人が「ホスト−ゲスト化学」や「超分子化学」と呼ばれる分野の基礎を築いたと述べています。
同じ年・部門の共同受賞:Donald J. Cram(未収録)、Jean-Marie Lehn(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for their development and use of molecules with structure-specific interactions of high selectivity何が新しかったか
ペダーセンは金属の触媒作用を調べる実験の途中で、思いがけず少量の白い結晶を得て、それが最初のクラウンエーテルだと突き止めました。クラウンエーテルは、リチウムやナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオンを取り込めます。輪の「穴」の大きさによって、はまり込む金属イオンが変わるという選択性も示しました。
私たちの生活や社会とのつながり
受賞発表によると、陽イオンを選んで捕まえるしくみは当時すでに多くの応用が見つかっていました。放射性ストロンチウムや有害なカドミウム、鉛のイオンだけを取り出すことや、特定のイオンを測る電極への応用が挙げられています。ノルウェー人の父と日本生まれの母のもと、朝鮮半島の釜山で生まれました。
関連する受賞者・団体
- 北川進編集上の関連
ペダーセンのクラウンエーテルは輪の穴の大きさに合う金属イオンを取り込み、北川進らの金属有機構造体(MOF)は結晶の中の大きな空間に気体などを出し入れできます。分子の「すき間」に別の物質を収める化学を、時代を隔てて見比べられる組み合わせです。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Charles J. Pedersen)
- 1987年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
- Press release: The 1987 Nobel Prize in Chemistry - NobelPrize.org
- Charles J. Pedersen – Biographical - NobelPrize.org
- Charles J. Pedersen – Facts - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。