個人
アレクサンドル・プロホロフ
Aleksandr Mikhailovich Prokhorov
1916年生まれ・2002年没
何をした人か
オーストラリアで生まれ、モスクワのレベデフ物理学研究所でメーザーやレーザーにつながる研究を進めた物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
1964年 物理学賞(賞の1/4)
メーザーやレーザーの原理による発振器と増幅器の実現につながった、量子エレクトロニクスの基礎研究が評価されました。同じ研究所のニコライ・バソフ、コロンビア大学でメーザーの研究を進めたチャールズ・タウンズとの3人での受賞です。授賞式の紹介によると、タウンズらのニューヨークでの研究と、バソフとプロホロフのモスクワでの研究は、同じ時期に互いに独立して進められました。
同じ年・部門の共同受賞:チャールズ・タウンズ、Nicolay G. Basov(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for fundamental work in the field of quantum electronics, which has led to the construction of oscillators and amplifiers based on the maser-laser principle何が新しかったか
エネルギーの高い状態にある原子に光の粒が当たると、電子が低いエネルギーの状態に移り、同じエネルギーの光の粒がもう一つ出てくることがあります。これを誘導放出といいます。長く理論上の考えとみなされていたこの現象を使い、プロホロフはバソフとともにアンモニアで動く分子発振器を組み立てました。1955年には、エネルギーの高い状態の原子を多くつくる「ポンピング」と呼ばれる方法を提案し、1958年にはレーザー用の「開いた形」の共振器も提案しました。
私たちの生活や社会とのつながり
授賞式では、メーザーが短い電波の高感度な受信機として、電波天文学や人工衛星の信号の記録に使われていると紹介されました。レーザーについては長さや速度の精密な測定に使えるとしつつ、遠くを破壊する「殺人光線」は神話だと強調しています。
関連する受賞者・団体
- チャールズ・タウンズ同じ賞の共同受賞
1964年の物理学賞をともに受けました。
- アルベルト・アインシュタイン編集上の関連
メーザーとレーザーの鍵となる誘導放出は、アインシュタインが1917年に導入した考えです。理論の上の予言が、数十年後に実際の装置になった組み合わせです。
- クロード・コーエン=タヌージ編集上の関連
プロホロフらはメーザーとレーザーの原理による装置につながる研究で、コーエン=タヌージらはそのレーザー光で原子を冷やして捕まえる方法で受賞しました。光をつくる側と、その光で原子を操る側から見た組み合わせです。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Aleksandr M. Prokhorov)
- 1964年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Aleksandr M. Prokhorov – Facts - NobelPrize.org
- Nobel Prize in Physics 1964 - Presentation Speech - NobelPrize.org
- Aleksandr M. Prokhorov – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。