個人
セルマン・ワクスマン
Selman Abraham Waksman
1888年生まれ・1973年没
何をした人か
土の中の微生物を長年研究し、結核に効く抗生物質ストレプトマイシンを見つけた研究チームを率いた微生物学者です。
受賞理由のやさしい要約
1952年 生理学・医学賞(単独受賞)
結核に効いた最初の抗生物質、ストレプトマイシンの発見が評価されました。授賞式では、偶然によるところが大きかったペニシリンの発見とは対照的に、多くの研究者による長く体系的な研究の成果だったことが強調されました。
公式の受賞理由(英語)
for his discovery of streptomycin, the first antibiotic effective against tuberculosis何が新しかったか
ワクスマンは、結核菌が土の中ですぐに消えるのはほかの微生物の働きによるのではないかと考えました。チームは1万もの土の微生物を調べ、放線菌の一種から結核菌にも効く物質を見つけました。公式の解説では、1943年にこの物質を取り出したのは共同研究者のアルバート・シャッツだったと紹介されています。
私たちの生活や社会とのつながり
ストレプトマイシンは、それまでほとんど助からなかった結核性髄膜炎や粟粒結核の治療を大きく変えました。授賞式では、薬が効かない耐性菌の出現が課題とされ、聴覚や平衡感覚の神経への副作用もそれまでに報告されていたと語られました。WHOは現在、結核は予防も治療もできる病気で、通常は抗菌薬で治療すると説明しています。 [根拠 4・5]
関連する受賞者・団体
- ロベルト・コッホ編集上の関連
コッホが結核の原因となる細菌を突き止めたあと、結核に効く薬の探索が始まりました。ワクスマンらのストレプトマイシンは、結核に効く薬としてその長い探索に一つの答えを出しました。
- アレクサンダー・フレミング編集上の関連
結核の薬を探したワクスマンと、ペニシリンを見つけたフレミングは、ともに微生物どうしの争いから薬を得ました。授賞式では、偶然の観察から始まったペニシリンと、体系的な探索で得たストレプトマイシンが対比されました。
- 大村智編集上の関連
どちらも土の中の微生物がつくる物質に目を向け、感染症の薬につなげました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Selman A. Waksman)
- 1952年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Selman A. Waksman – Facts - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
- Tuberculosis(who.int)
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。