個人
ケネス・ウィルソン
Kenneth G. Wilson
1936年生まれ・2013年没
何をした人か
液体が気体に変わるような相転移の境目で起こる臨界現象を、くりこみ群という方法を作り替えて解き明かした、アメリカ生まれの理論物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
1982年 物理学賞(単独受賞)
相転移にともなう臨界現象についての理論が評価され、物理学賞を単独で受けました。授賞式の演説によると、臨界現象は20世紀を迎える前から知られていましたが、その解決は1970年代の初めまで待たなければなりませんでした。
公式の受賞理由(英語)
for his theory for critical phenomena in connection with phase transitions何が新しかったか
臨界点の近くでは、分子1個ほどの大きさから全体の大きさまで、あらゆる大きさのゆらぎが同時に現れます。ウィルソンはこの難問を一度に正面から解くのではなく、それぞれ解ける簡単な問題の連なりに分けて解く方法を作りました。その結果、液体や強磁性体、合金のように異なる物質でも、臨界点の近くでは同じふるまいを示すことが基本原理から示されました。
私たちの生活や社会とのつながり
受賞発表は、この方法が乱流のように多くの大きさがからむ未解決の問題にも応用できる可能性を挙げています。素粒子物理学では、クォークの閉じ込めの問題に使われたとも述べています。ウィルソン自身は、大規模な科学計算の役割や、大学での科学計算への支援にも力を注ぎました。
関連する受賞者・団体
- ハインリッヒ・ローラー編集上の関連
ローラーは走査型トンネル顕微鏡に取り組む前、IBMの研究所で磁性体の相図の研究から臨界現象の分野に入っていました。臨界現象の理論で受賞したウィルソンも、1979〜80年度をIBMのチューリッヒ研究所で過ごしています。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Kenneth G. Wilson)
- 1982年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Kenneth G. Wilson – Facts - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
- Press release: The 1982 Nobel Prize in Physics - NobelPrize.org
- Kenneth G. Wilson – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。