個人

ハインリッヒ・ローラー

Heinrich Rohrer

1933年生まれ・2013年没

  • 1986年 物理学賞

何をした人か

スイス生まれの物理学者で、IBMのチューリッヒ研究所でゲルト・ビーニッヒとともに走査型トンネル顕微鏡を開発しました。

受賞理由のやさしい要約

1986年 物理学賞(賞の1/4)

ビーニッヒとともに走査型トンネル顕微鏡を設計したことが評価され、電子顕微鏡を設計したエルンスト・ルスカとあわせて3人での受賞となりました。受賞発表によると成功の鍵は機械設計の高い精度で、周りの振動を除くため、超伝導の鉛の皿に浮かぶ重い永久磁石の上に装置を載せる工夫もされました。

同じ年・部門の共同受賞:エルンスト・ルスカ、ゲルト・ビーニッヒ

公式の受賞理由(英語)
for their design of the scanning tunneling microscope

何が新しかったか

トンネル効果を使えばより細かく見られるという考えは、アメリカの物理学者ラッセル・ヤングも持っていましたが、実験の難しさから実現できませんでした。その困難を乗り越えたのがビーニッヒとローラーで、水平方向に約2オングストローム、垂直方向に約0.1オングストロームの分解能で、個々の原子を描けるようにしました。

私たちの生活や社会とのつながり

受賞発表は、触媒のような化学での表面の反応や、表面に固定した有機分子の構造の研究にも、この技術が使えると述べています。ローラー自身はそれ以前、IBMの研究所で磁性体の相図や臨界現象を研究しており、そこからビーニッヒと新しい分野に踏み出しました。

関連する受賞者・団体

  • エルンスト・ルスカ同じ賞の共同受賞

    1986年の物理学賞をともに受けました。

  • ゲルト・ビーニッヒ同じ賞の共同受賞

    1986年の物理学賞をともに受けました。

  • ケネス・ウィルソン編集上の関連

    ローラーは走査型トンネル顕微鏡に取り組む前、IBMの研究所で磁性体の相図の研究から臨界現象の分野に入っていました。臨界現象の理論で受賞したウィルソンも、1979〜80年度をIBMのチューリッヒ研究所で過ごしています。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Heinrich Rohrer)
  2. 1986年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
  3. Heinrich Rohrer – Facts - NobelPrize.org
  4. Press release: The 1986 Nobel Prize in Physics - NobelPrize.org
  5. Heinrich Rohrer – Biographical - NobelPrize.org
  6. Award ceremony speech - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。