カナイマ国立公園

垂直に切り立った岩壁の上から、細い水の筋が長く落ちている。
Antolin Martinez A. / CC BY-SA 3.0 / 出典 / 加工: 長辺1800pxに縮小
登録年
1994年
所在国
ベネズエラ
登録区分
自然遺産
地域
南北アメリカ
登録基準
(vii) (viii) (ix) (x)

どこにあり、何が登録されたのか — 自然の4基準がそろうのに節が無い

ベネズエラ(一覧の国名は「Venezuela (Bolivarian Republic of)」=ベネズエラ・ボリバル共和国)、ボリーバル州。南東部、ガイアナとブラジルとの国境沿いです。

本体 3,000,000 ha
緩衝地帯 一覧に行が無い
登録 1994年、基準 (vii)(viii)(ix)(x)=自然の4基準すべて
dossier 701(bis / ter / rev なし)
保存状況報告 8年分(1997・1998・1999・2001・2021・2023・2025・2026年)
ほかの保全の仕組み 記載なし
GIS データ 未受領
ページのタブ `Assistance`(国際援助)がある
`Activities` 1件——「Enhancing our Heritage- Monitoring and managing for success in World Natural Heritage sites」(原文のまま。`Heritage-` の後に空白が無い)
訳のある言語 8つ(日本語を含む)

顕著な普遍的価値の節が丸ごと無い

ページは説明文の後、`Outstanding Universal Value` の見出しを置かずに`Links` へ続きます。概要も完全性も保護管理の節もありません。

2026-10-28 に組み込みブラウザでページを読み、節が隠れているのではなく無いことを確かめました。

遺産 登録年 章
スプリト97 1979年 15章
キレーネ190 1982年 14章
キャンディ450 1988年 12章
トンガリロ421 1990年 4章
ドナウ・デルタ588 1991年 33章
カナイマ701 1994年 30章

これまで読んだ236件で六つ目で、登録がもっとも新しいものです。

33章で588(1991年)を「登録がもっとも新しい」と書きましたが、701(1994年)のほうが新しいので、588 の記録を2026-10-28 に訂正しました。「早い登録だから節が無い」という説明は、1994年の701 まで届きません。一次資料は理由を書いていないので、時期との関係を一般化しません。

自然の4基準すべてが付くのに、理由が読めない

遺産 基準 節
カナイマ701 (vii)(viii)(ix)(x) 顕著な普遍的価値の節が無い
イエローストーン28(4章) (vii)(viii)(ix)(x) 三つ
ナミブ砂漠1430(38章) (vii)(viii)(ix)(x) 三つ
メ渓谷261(38章) (vii)(viii)(ix)(x) 三つ
シャーク湾578(39章) (vii)(viii)(ix)(x) 三つ
グレート・バリア・リーフ154(39章) (vii)(viii)(ix)(x) 三つ

自然の4基準すべてが付く資産は236件で六つ目ですが、節が無いのは701 だけです。

基準は一覧に記載があるので「その四つの基準で登録されている」とだけ記録し、なぜその四つなのかは未確認とします。

書かれている四つの文

説明文は四つの文だけです。

カナイマ国立公園は、ガイアナとブラジルとの国境沿いのベネズエラ南東部に300万 ha にわたって広がっている。 公園のおよそ65%がテーブルマウンテン(テプイ)の形成に覆われている。 テプイは唯一の生物地質の実体(a unique biogeological entity)をなし、大きな地質の関心の対象である。 切り立った崖と滝、世界最高のもの(1,000 m)を含めて、壮観な景観をなす。

読める数は三つだけ

もの 数
本体 300万 ha(一覧は `3,000,000 ha`)
テプイに覆われた割合 およそ65%
世界最高の滝の高さ 1,000 m

「およそ65%」の分母は「公園」です。資産の境界と公園の境界が一致するかは書かれていないので、「資産の65%」とは書きません。

「世界最高の」滝が名前なしで高さだけ書かれます。一次資料が名を書いていないので、こちらから滝の名を補いません。

「唯一の生物地質の実体」

`biogeological`(生物地質の)という語が使われる資産は、これまで読んだ236件でここだけです。生物と地質を一語で結ぶ言い方で、自然の4基準すべてが付くことと合わせて読めますが、節が無いので一次資料がそう結んでいるとは書けません。

テプイは日本語で「卓状台地」とも呼ばれますが、一次資料は `table mountain (tepui)` と併記します。ゼミでは一次資料の併記の形をそのまま写します。

節が無い資産の読み方 — 一覧とタブから読めること

保存状況報告が二つの時期に分かれている

時期 年
登録の直後 1997・1998・1999・2001年(4年分)
近年 2021・2023・2025・2026年(4年分)
あいだ 2002年から2020年までの19年間は記載が無い

年の並びに大きな空きがあることも記録します。28章のハトラ277(2002年から2014年まで記載が無い)と同じ型です。報告の数の多寡だけで資産の状態を判断しません。

`Assistance` のタブがある

国際援助のタブがある資産は、30章ではこのカナイマ701 だけです。14章で足した「数え直す」方針のとおり章ごとに数えます。タブは顕著な普遍的価値の本文ではないので、本文と分けて記録し、中身までは本文からは分かりません。

`Activities` の名が原文のまま

Enhancing our Heritage- Monitoring and managing for success in World Natural Heritage sites

`Heritage-` の後に空白が無く、ハイフンが語に貼り付いています。綴りを直さず、そのまま引いて「原文のまま」と添えます。

お知らせが26章の資産と同じ

年月日 お知らせ
1997年6月28日 「世界遺産委員会ビューロー第21回会期、23-28 june 1997」(june が小文字)

26章のポツダムとベルリン532 のページにも同じお知らせが載っています。同じ会期のお知らせが複数の資産のページに載るので、お知らせの数だけで資産の事情を推測しません。

記録できることと、未確認にすること

記録できること
本体3,000,000 ha/ベネズエラ・ボリバル共和国/ボリーバル州/1994年登録/基準(vii)(viii)(ix)(x)/dossier 701/座標/保存状況報告8年分/GIS データ未受領/`Assistance` のタブ/`Activities` 1件/お知らせ1件/訳のある言語8つ
説明文の四つの文(300万 ha・およそ65%がテプイ・「唯一の生物地質の実体」・世界最高の滝1,000 m)
未確認のままにすること
なぜ自然の4基準すべてで登録されたのか/完全性/真正性に当たる記述/保護の仕組み/管理計画の段階/脅威/緩衝地帯が無い理由/資産の境界と公園の境界の関係/滝の名

節が無い資産の記事は短くなります。それは一次資料がそれしか書いていないからで、書かれていないことをほかの知識で埋めません。

2級で押さえること

本体3,000,000 ha/緩衝地帯は一覧に行が無い、1994年登録、基準(vii)(viii)(ix)(x)=自然の4基準すべて、dossier 701(bis / ter / rev なし)、保存状況報告8年分(1997・1998・1999・2001・2021・2023・2025・2026年)、ほかの保全の仕組みの記載なし・GIS データ未受領、ページのタブに `Assistance` がある、`Activities` 1件、訳のある言語は8つで日本語を含む。一覧の国名は「Venezuela (Bolivarian Republic of)」=ベネズエラ・ボリバル共和国で、所在地はボリーバル州、南東部のガイアナとブラジルとの国境沿い。顕著な普遍的価値の節が丸ごと無い——ページは説明文の後、`Outstanding Universal Value` の見出しを置かずに `Links` へ続き、概要も完全性も保護管理の節もない。2026-10-28 に組み込みブラウザで読み、節が隠れているのではなく無いことを確かめた。236件で六つ目で、登録がもっとも新しい(スプリト97=1979年/キレーネ190=1982年/キャンディ450=1988年/トンガリロ421=1990年/ドナウ・デルタ588=1991年/カナイマ701=1994年。)。33章で588 を「登録がもっとも新しい」と書いたが、701 のほうが新しいので2026-10-28 に588 の記録を訂正した。「早い登録だから節が無い」という説明は1994年の701 まで届かないので、時期との関係を一般化しない。自然の4基準すべてが付くのに理由が読めない——自然の4基準すべてが付く資産は236件で六つ目(イエローストーン28・ナミブ砂漠1430・メ渓谷261・シャーク湾578・グレート・バリア・リーフ154 に続く)だが、節が無いのは701 だけ。基準は一覧に記載があるので「その四つの基準で登録されている」とだけ記録し、なぜその四つなのかは未確認とする。書かれているのは四つの文だけ——「カナイマ国立公園は、ガイアナとブラジルとの国境沿いのベネズエラ南東部に300万 ha にわたって広がっている」「公園のおよそ65%がテーブルマウンテン(テプイ)の形成に覆われている」「テプイは唯一の生物地質の実体(a unique biogeological entity)をなし、大きな地質の関心の対象である」「切り立った崖と滝、世界最高のもの(1,000 m)を含めて、壮観な景観をなす」。読める数は本体300万 ha・テプイに覆われた割合およそ65%・世界最高の滝1,000 m の三つだけ。「およそ65%」の分母は「公園」で、資産の境界と公園の境界が一致するかは書かれていないので「資産の65%」とは書かない。「世界最高の」滝が名前なしで高さだけ書かれるので、滝の名を補わない。`biogeological`(生物地質の)という語が使われる資産は236件でここだけ。生物と地質を一語で結ぶ言い方で、自然の4基準すべてが付くことと合わせて読めるが、節が無いので一次資料がそう結んでいるとは書けない。テプイは一次資料が `table mountain (tepui)` と併記するので、ゼミでは併記の形をそのまま写す。保存状況報告が二つの時期に分かれている——登録の直後(1997・1998・1999・2001年)と近年(2021・2023・2025・2026年)で各4年分、あいだの2002年から2020年までの19年間は記載が無い。28章のハトラ277(2002年から2014年まで記載が無い)と同じ型で、報告の数の多寡だけで資産の状態を判断しない。`Assistance` のタブがある資産は30章ではこの701 だけ。タブは顕著な普遍的価値の本文ではないので本文と分けて記録し、中身までは本文からは分からない。`Activities` の名が「Enhancing our Heritage- Monitoring and managing for success in World Natural Heritage sites」で、`Heritage-` の後に空白が無い。お知らせは「世界遺産委員会ビューロー第21回会期、23-28 june 1997」で june が小文字。26章のポツダムとベルリン532 のページにも同じお知らせが載っているので、お知らせの数だけで資産の事情を推測しない。未確認のままにすること——なぜ自然の4基準すべてで登録されたのか/完全性/真正性に当たる記述/保護の仕組み/管理計画の段階/脅威/緩衝地帯が無い理由/資産の境界と公園の境界の関係/滝の名。節が無い資産の記事は短くなる。それは一次資料がそれしか書いていないからで、書かれていないことをほかの知識で埋めない。

オリジナル確認問題

答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。

確認1:カナイマ国立公園の説明文が「世界最高」と書いているものは?

  1. テーブルマウンテン(テプイ)の高さ
  2. 公園の標高
  3. 滝(1,000 m)
  4. 崖の高さで、説明文は1,000 m という数をテプイの高さとして挙げている
正解と解説を開く

正解:3.滝(1,000 m)

説明文は `The sheer cliffs and waterfalls, including the world’s highest (1,000 m), form a spectacular landscape` と書きます。「世界最高」が付くのは滝で、1,000 m はその滝の高さです。崖は同じ文に並びますが、数が付いているのは滝のほうです。「世界最高」は説明文の言葉なので、そのまま引いて記録します——ゼミが数えた順位ではありません。

確認2:カナイマ国立公園の基準について、一覧に書かれているのは?

  1. (vii)(viii)(ix)(x)の四つで、自然の基準すべてが付いている
  2. 基準の行は無い
  3. (viii)だけで、地球の歴史の基準のみによって登録されている
  4. (vii)(ix)(x)の三つで、地球の歴史の基準である(viii)は付いていない
正解と解説を開く

正解:1.(vii)(viii)(ix)(x)の四つで、自然の基準すべてが付いている

自然の4基準すべてが付く資産は236件で六つ目ですが、節が無いのはこの資産だけです。基準は一覧にあるので記録できますが、なぜその四つなのかは読めません。

確認3:カナイマ国立公園のテプイについて、説明文に書かれているのは?

  1. テプイについては書かれていない
  2. 公園のおよそ15%を覆っているだけであり、地質の関心はほとんど向けられてこなかったうえに、生物の面でも特筆すべきものは無いと書かれている
  3. 人の手で切り開かれた台地であり、文化的景観として評価されていると書かれている
  4. 唯一の生物地質の実体(a unique biogeological entity)をなす
正解と解説を開く

正解:4.唯一の生物地質の実体(a unique biogeological entity)をなす

`biogeological`(生物地質の)という語が使われる資産は、236件でここだけです。テプイに覆われているのは公園のおよそ65%とされます。

確認4:カナイマ国立公園の保存状況報告の年の並びとして、一覧から読めるのは?

  1. 保存状況報告の記載は無い
  2. 登録の直後と近年に各4年分あり、あいだの19年間は記載が無い
  3. 登録の年から毎年続いており、空きはいちどもないと読める
  4. 近年の4年分だけがあり、登録の直後には報告がいちども無かったと読める
正解と解説を開く

正解:2.登録の直後と近年に各4年分あり、あいだの19年間は記載が無い

年の並びに大きな空きがあることも記録します。28章のハトラ277 も2002年から2014年まで記載がありませんでした。報告の数の多寡だけで資産の状態を判断しません。

参考資料

確認日:2026年10月28日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。

参照した公式教材の版: くわしく学ぶ世界遺産300 <第6版>

この遺産が出題される級は、上のバッジから確認できます。