イエス生誕の地:ベツレヘムの聖誕教会と巡礼路

登録年
2012年
所在国
パレスチナ国
登録区分
文化遺産
地域
アジア
登録基準
(iv) (vi)

基本を学ぶ

どこにあり、何が登録されたのか — 登録と同じ年に危機遺産リストへ

エルサレムの南10 km、聖地の肥沃な石灰岩の丘の国。

本体 2.98 ha
緩衝地帯 23.45 ha(本体の約7.87倍)
登録 2012年、基準 (iv)(vi)
dossier 1433
危機遺産リスト `2012 -2019`
締約国 パレスチナ国

登録の年に危機遺産リストに載り、7年で外れた

登録と危機遺産リストへの記載が同じ2012年です。13章の聖ヒラリオン修道院1749(`2024 – Present`)と同じ型ですが、あちらはいまも載っています。登録と同じ年に載って、その後外れた資産はこれまで読んだ191件でここだけです。

保存状況報告は8年分(2013・2014・2015・2016・2017・2018・2019・2021年)で、載っていた期間のあとにも1年分あります。ページのお知らせには2019年7月2日の「ベツレヘム(パレスチナ)のイエス生誕の地が危機遺産リストから除外された」が残ります。ただし、載った経緯も外れた経緯も顕著な普遍的価値の節には書かれていません。ケルン大聖堂292(27章)・ベリーズ・バリア・リーフ764(39章)と同じです。

ページのタブに `Assistance`(国際援助)があります。バレッタ131・クラック・デ・シュヴァリエ1229・ブラジリア445・大運河1443・ココス島820 に続いて六つ目です。

「信じられてきた」と書く

少なくとも紀元2世紀以来、人々は、いまベツレヘムの聖誕教会が立っている場所がイエスが生まれた場所であると信じてきた。最初の教会がその上に建てられた一つの特定の洞穴が、伝統的に生誕の地そのものであると信じられている。

一次資料は「イエスが生まれた場所である」とは書かず、「そう信じてきた」「伝統的にそう信じられている」と書きます。347 のペラギウスの光の話と同じ扱いです。

生誕の地を定めることにおいて、その場所はキリスト教の始まりを印すとともに、キリスト教世界でもっとも聖なる場所のひとつである。

二つの教会が重なっている

教会 年 一次資料の書き方
最初のバシリカ教会(聖ヘレナ) 紀元339年 一部が地下に生き残る。八角形の東端が洞穴を囲み、洞穴への眺めを与えるよう配されていた
現在の聖誕教会(ユスティニアヌス) 本質的に紀元6世紀の半ば 後の改変を伴う。前の教会に重なっている

それは日々の使用にある最古のキリスト教の教会である。

この文のあとに、一次資料には `[I1]` という編集の印が残っています(`in daily use[I1] .`)。綴りの誤りではなく、原稿に残った注の目印です。ゼミは意味を取って訳し、記号は引き写しません。

三つの教会が共同で見ている

中世の初めから、教会はますますほかの教会の建物——主として修道の建物——の複合へ組み込まれてきた。その結果、今日それは、ベルリン条約(1878年)によって確立された聖地の現状(Status Quo of the Holy Places)の規定のもとで、ギリシャ正教会、聖地管理区、アルメニア教会の構成員によって見られている並外れた建築の総体のなかに埋め込まれている。

19世紀の条約が、いまの管理の根拠として書かれます。

巡礼路はどこからどこまでか

エルサレムから教会への伝統的な道の東の端、巡礼路として知られるものは、ダビデ王の井戸の近く、ベツレヘムの伝統的な入口と聖誕教会を結ぶ道を印し、星の街路(スター・ストリート)に沿ってダマスカス門、すなわち町の歴史の門であるコス・アッザララを通り、飼い葉桶の広場(マンジャー・スクエア)へ向かって延びている。

登録されているのは道の全体ではなく「東の端」です。完全性の節も「巡礼路の短い一続き(a short stretch)」と書きます。

その道は、クリスマスの式典のたびにベツレヘムでの旅のあいだにヨセフとマリアがたどった道として祝われ続けており、三つの教会の総主教によって、そのそれぞれのクリスマスに、そしてベツレヘムへの公式の訪問のあいだに、儀礼として歩まれている。

「そのそれぞれのクリスマス(their several Christmases)」と書かれます。三つの教会の暦が違うことが、こう表れます。

顕著な普遍的価値の言明と基準二つ — 「精神と政治の点で」

顕著な普遍的価値の言明が二文に割れている

聖誕教会とベツレヘムの巡礼路の顕著な普遍的価値は、大きな宗教の創設者の生誕の地との結びつきにある。それは信じる者にとって、神の子がベツレヘムで人となったのを見た。

そして、聖誕教会の織物とその結びつきが、1500年にわたって精神と政治の点でキリスト教の並外れた影響を映すよう組み合わさってきたしかたについて。

二つめは `And for the way…` と `And` で始まり、文として閉じていません。一次資料は言明を二つに割って書いています。「精神と政治の点で(in spiritual and political terms)」が顕著な普遍的価値の言明に入る資産です。

基準(iv) — 「二つの重要な段階」

聖誕教会は、並外れた建築の総体のなかの初期の教会の卓越した例であり、それは紀元4世紀から6世紀における人類の歴史の二つの重要な段階を例示している——ローマ帝国のキリスト教への改宗、それがイエスの誕生に結びついていると信じられている場所の上の聖誕教会の発展へ導いた。そして、聖誕教会の装飾と、その周囲における三つの主要な修道院の発展へ導いた十字軍の時期におけるキリスト教の力と影響へ。

「4世紀から6世紀」と書いたうえで、二つめの段階に十字軍(11-13世紀)を挙げます。年代の範囲と挙げられた二つの段階が合いません。一次資料は説明しないので、どちらかを直さず両方を記録します。

22章(十字軍と騎士団)で読んだ資産と同じ時期が、ここでは「装飾と修道院の発展」として出てきます。

基準(vi) — 「キリスト教徒にとっても、ムスリムにとっても聖なる」

聖誕教会と、そこへの巡礼路は、顕著な普遍的意義を持つ出来事であるイエスの誕生と直接に結びついている——その建物は紀元4世紀に建造され紀元6世紀に再建された。これらは世界の20億を超えるキリスト教の信じる者にとって強い象徴であり、キリスト教徒にとってと同じくムスリムにとっても聖なるものである。

複数の信仰にとって聖なることが基準(vi)に書かれます。11章の資産で読んだの逆向きで、キリスト教の資産がムスリムにとっても聖であると書かれます。

完全性と真正性 — 脅威が二度ずつ書かれ、同じ文が二度続く

完全性 — 同じ文が二度続いている

資産は、アルメニア、フランシスコ会、ギリシャ正教の修道院で構成される聖誕教会とその建築の総体、ならびに東側の段々になった土地の区域と巡礼路の短い一続きを包含している。したがってそれは、巡礼の焦点をなすすべての建物と、イエスの生誕の地であると信じられている洞穴を含む。したがってそれは、巡礼の焦点をなすすべての建物と、イエスの生誕の地であると信じられている洞穴を含む。

同じ文が二度続いて書かれています。綴りや句読点の誤りではなく、文の重複です。

まだ調べられていない土地

総体と直接に結びついた東側の小さな土地の区域は、紀元の初めの幾世紀から少なくとも紀元前2千年紀の半ばまでに遡る、いまだ体系的に調べられておらず、大きくは乱されていない居住と埋葬の証拠を含むことが知られている。

「まだ調べられていない」ことが完全性の根拠として書かれます。16章(先史時代)の資産で何度も出た型です。

街路の幅と線が「化石化した」

星の街路とパウロ6世通りを経る教会への接近は、紀元1800年ごろ以来の都市の開発によって化石化した街路の幅と線を保っている。この「幅と線」は、忙しい町のなかで機能する街路を定めるとともに、いまでは宗教の式典のための記念の道を形式化している。

この道の両側の伝統的な19世紀と20世紀の黄色い石灰岩の建物は、上に住居、街路の高さに街路へ開く仕事場を伴う伝統的な設計と外観を組み込んでいる。これらは資産の一部ではないが、教会への接近の一部として保護され保存される必要がある。

資産の外にあるものについて「保護される必要がある」と書かれます。なお一次資料は `The traditional 19th and 20th yellow limestone buildings` と書いており、`century` が抜けています。

完全性の節が書く脅威

脅威 一次資料の書き方
屋根 「主たる教会の屋根の構造は、維持と修理の欠如に対してきわめて脆弱である」
汚染 「車両の数の急な増加、不十分な駐車、歴史の町のなかの小さな産業が、聖誕教会と巡礼路に沿った建物の両方のファサードに悪く影響している汚染された環境を生んできた」
都市の圧力 「大きな都市の圧力が周囲の都市の区域において認められており、それには大きくは規制されていない観光と交通が寄与している」
新しい建造 「新しい建造、いくつかは大きなものが、聖誕教会の近くの伝統的な都市の織物を乱しており、資産への、また資産からの眺めに、そしてその場所の感覚と精神の結びつきに否定的な影響を与えている」

真正性の節が、同じ脅威をもう一度書く

現在の、教会のすぐの都市の周囲における開発、交通、観光の統制の欠如が、この関係と、資産がその精神の結びつきを十分に伝える能力を脅かしている。いずれか一時において聖誕教会のなかにいる例外的に多い人の数が、織物の保存に悪く影響している。車両の数の急な増加、不十分な駐車、歴史の町のなかの小さな産業が、教会と巡礼路に沿った建物の両方のファサードに悪く影響している汚染された環境を生んできた。

汚染についての文は、完全性の節とほぼ同じ文です。同じ脅威が二つの節に書かれる資産です。一次資料のなかで文が使い回されています(の「定型の使い回し」と同じ注意が要ります)。

真正性 — 年代と、修道院のあいだの差

洞穴の上の339年の教会の建造と、533年のその再建が、イエス・キリストの誕生を記念し、この洞穴がまさにイエス・キリストの生誕の地であったという1700年にわたる信仰の伝統に証している。

今日存在する教会の大多数は紀元6世紀に遡るが、4世紀の床の一部と壁と柱のいくつかの部分を保ち、教会の柱のイコンの絵に明らかな12世紀と後の付加を持つ。12世紀の付加は、巡礼の活動の高まりのひとつへ導いた十字軍を映している。

中世から、教会は修道の共同体によって支えられてきた。それについては強い物的な証拠がある。修道の複合のひとつの建物は少なくとも12世紀に遡り、ほかのものの下にはそれ以前の、12世紀に遡る修道の建物の証拠がある。アルメニア修道院を別にすれば、それらの現在の見かけの構造の大多数は19世紀と20世紀に遡る。

「少なくとも12世紀」と「それ以前の、12世紀に遡る」が同じ文に並びます。一次資料のなかで年代の説明が混乱しています。直さず、書かれているとおりを記録します。

元の教会、6世紀におけるその再建、12世紀におけるその改変に結びついた教会のすべての要素は、はっきり同定される必要があり、修理と修復がその意義の理解に決定的な既存の織物をできるかぎり尊重することを確保するために、保存の計画が合意される必要がある。

誰が守っているか — 現状、助言委員会、そして年の書かれない約束

三つの教会が実施する「現状」

聖誕教会は「聖地の現状」の条項と規定のもとで管理されており、それはその場所を占める三つの教会、すなわちギリシャ正教会、聖地管理区、アルメニア総主教区によって実施されている。管理は現在、パレスチナ大統領によって形づくられた助言委員会によって補われている。

三つの修道院はそれぞれの取り決め

三つの隣接する修道院のそれぞれは、それ自身の取り決めのもとで維持されている——アルメニア修道院は聖都エルサレムのアルメニア総主教区によって統制され、ギリシャ正教修道院は聖都エルサレムのギリシャ正教総主教区によって、そしてフランシスコ会修道院と聖カタリナ教会は聖都エルサレムの聖地管理区によって統制されている。

三つとも、資産の外(エルサレム)にある組織が統制しています。資産を管理する組織が資産の所在する町にない例です。

遺産 誰が管理するか
聖誕教会1433 三つの教会が「聖地の現状」(ベルリン条約1878年)のもとで実施。三つの修道院はいずれもエルサレムの総主教区/管理区が統制。管理はパレスチナ大統領の助言委員会が補う
平和教会1054 福音主義アウクスブルク教区が所有者で、保存の法的な権利を持つ
モラヴィア教会入植地1468 教会の共同体が三世紀にわたり使用の要求を通じて守ってきた
サンティアゴ347 大司教区がコンソルシオの構成員

屋根の工事は「その年のうちに始まると予期される」

聖誕教会の屋根の修復のための技術の計画が、教会を担当する三つの教会との完全な協力のもとで、パレスチナ大統領によって形づくられた助言委員会によって発展させられてきた。屋根を修復するための介入は、計画に取り組んだ国際の作業班によって優先と示され、工事はその年のうちに始まると予期されている。

`during the year` と書かれ、年が書かれていません。のうち、いつを指すか分からない形です。

屋根の修理と将来の保存の介入を導き、4世紀、6世紀、12世紀の介入に関わる織物の保持を最適化するために、聖誕教会のための保存戦略が発展させられる必要がある。そのような戦略は、提案される仕事のための包括的な保存の哲学のなかで、詳細な調査の報告の結論をさまざまな要素の意義についての明確な言明へ総合すべきである。ほかの教会の建物のための保存計画も発展させられる必要がある。

巡礼路を守るのは四つの文書

文書 年
建築計画法第30号 1996年
ベツレヘム憲章 2008年
ベツレヘム、ベイト・ジャラ、ベイト・サフールの歴史の町の保存と再生のための指針 2010年
ベツレヘムの歴史区域と歴史的な個別の建物の保護のための一般規則 2006年

「保護」「保存」「再生」が後の二つの制定の、そして憲章の述べられた目的である。憲章はそれらの目的を達成するための原則の言明と作業の実践を体している。それにもかかわらず、資産の都市の文脈が侵食されないことを確保するためにより強い統制が必要とされる。

工事が禁じられている区域

この区域はいまや「計画中の区域(Area under Planning)」であり、CCHP がベツレヘム市と MoTA と協力していま準備している保存管理計画と付属細則の採択までは、いかなる介入も禁じられている。

計画ができるまで工事を全面的に止める仕組みです。これまで読んだ191件でここだけです。

管理計画はこれから

全体の資産のための管理計画が、屋根の修理を監督するために設けられた委員会によって発展させられることになる。

屋根の修理のために作られた委員会が、資産全体の管理計画を作ることになるという書き方です。

この計画は、資産への都市の圧力、観光と交通の管理、眺めの保護、そして巡礼路に沿った建物の保存に取り組む必要がある。この計画はまた、訪問者のための施設の提供が周囲の町の織物に悪く影響しているので、訪問者のより良い管理にも取り組む必要がある。

2013年12月に終わる予定だった事業

仕事は、欧州委員会によって資金を与えられている「開発のための遺産(Heritage For Development)」事業のもとで実施されており、2013年12月に終わると予期されている。仕事の完了にあたり、歴史の町のなかの介入のための付属細則を含むベツレヘムの歴史の町のための保存計画、歴史の町のための管理計画、介入のための手引きが、ベツレヘム市によって承認されることになる。

2012年の登録の時点の記述がそのまま残っているので、「2013年12月に終わる予定」が将来形で書かれています。その後どうなったかは書かれていません。の「期限が書かれていても、その後どうなったかは節には書かれない」そのものです。

一次資料のこの段落には `are being implanted`(`implemented` の誤り)と`shall be at indorsed`(`endorsed` の誤りで、`at` が余る)があります。真正性の節にも `dates beck to`(`back` の誤り)があります。9章でもっとも誤りの多い資産です。意味を取って訳し、引き写しません。

一覧の下部

記載 中身
保存状況報告 8年分(2013-2019・2021年)
危機遺産リスト `2012 -2019`
ほかの保全の仕組み 2003年無形文化遺産保護条約 2要素——「金属(金、銀、銅)への彫りに結びついた芸術、技能、実践」/「ダブケ、パレスチナの伝統の踊り」
タブ `Assistance`

無形文化遺産条約の要素が挙がるのは五つ目で、2要素が挙がるのはケルン大聖堂292(20章)に続いて二つ目です。ケルン292 は建築工房の技術とオルガン製作でしたが、ここは金属彫りと踊りで、建物の技術ではありません。

2級で押さえること

基準(iv)(vi)、パレスチナ国、エルサレムの南10 km、本体2.98 ha・緩衝23.45 ha(約7.87倍)、2012年登録。危機遺産リストは `2012 -2019`——登録と同じ年に載り、7年で外れた。登録と同じ年に載ってその後外れた資産は191件でここだけ(聖ヒラリオン修道院1749 は同じ型だがいまも載る)。載った経緯も外れた経緯も顕著な普遍的価値の節には書かれていない。一次資料は「イエスが生まれた場所である」とは書かず「そう信じてきた」「伝統的にそう信じられている」と書く。紀元339年の最初のバシリカ(聖ヘレナ)は一部が地下に生き残り、八角形の東端が洞穴を囲み洞穴への眺めを与えるよう配されていた。現在の聖誕教会は本質的に紀元6世紀の半ば(ユスティニアヌス)で、後の改変を伴う。「日々の使用にある最古のキリスト教の教会」(この文の後に編集の印 `[I1]` が残る)。ベルリン条約(1878年)が確立した「聖地の現状」のもとで、ギリシャ正教会・聖地管理区・アルメニア教会が見ている。巡礼路は道の全体ではなく「東の端」で、完全性は「短い一続き」と書く。ダビデ王の井戸の近くの伝統的な入口から、星の街路、ダマスカス門(コス・アッザララ)を通り飼い葉桶の広場へ。三つの教会の総主教が「そのそれぞれのクリスマス」に儀礼として歩む。顕著な普遍的価値の言明は二文に割れ、二つめは `And` で始まって文として閉じていない。「1500年にわたって精神と政治の点でキリスト教の並外れた影響を映す」。基準(iv)は「紀元4世紀から6世紀における人類の歴史の二つの重要な段階」と書くが、二つめに十字軍の時期を挙げるので年代の範囲と合わない(直さず両方を記録)。基準(vi)は「20億を超えるキリスト教の信じる者にとって強い象徴」であり「キリスト教徒にとってと同じくムスリムにとっても聖なる」。完全性の節は同じ文が二度続いて書かれている。東側の土地は「いまだ体系的に調べられておらず、大きくは乱されていない」紀元前2千年紀の半ばまでの居住と埋葬の証拠を含む。星の街路とパウロ6世通りは「紀元1800年ごろ以来の都市の開発によって化石化した」幅と線を保ち、両側の19・20世紀の黄色い石灰岩の建物は「資産の一部ではないが……保護され保存される必要がある」。完全性の脅威は四つ(屋根の構造が維持と修理の欠如にきわめて脆弱/車両・駐車・小さな産業による汚染/大きな都市の圧力/新しい建造が眺めと場所の感覚を乱す)。汚染の文は真正性の節にもほぼ同じ形で繰り返される。真正性は「少なくとも12世紀」と「それ以前の、12世紀に遡る」を同じ文に並べる混乱がある。アルメニア修道院を別にすれば現在の見かけの構造の大多数は19・20世紀。管理は三つの教会が「聖地の現状」のもとで実施し、パレスチナ大統領の助言委員会が補う。三つの修道院はいずれもエルサレムの総主教区/管理区が統制する。屋根の工事は「その年のうちに始まると予期されている」(年が書かれていない)。巡礼路は四つの文書(1996年建築計画法第30号/2008年ベツレヘム憲章/2010年指針/2006年一般規則)で守られるが「より強い統制が必要」。この区域はいまや「計画中の区域」で、保存管理計画と付属細則の採択まではいかなる介入も禁じられている(191件でここだけ)。資産全体の管理計画は、屋根の修理を監督するために設けられた委員会が作ることになる。欧州委員会が資金を出す「開発のための遺産」事業は「2013年12月に終わると予期されている」(登録時の記述がそのまま残る)。誤りが多い——`[I1]`/完全性の文の重複/`19th and 20th` に `century` が無い/`dates beck to`/`are being implanted`/`shall be at indorsed`。一覧下部は保存状況報告8年分(2013-2019・2021年)、タブに `Assistance`、無形文化遺産条約2要素(金属彫り/ダブケ)。

準1級 準1級向けに理解を深める

準1級の掲載範囲は確かめていません。準1級の範囲は「日本の全遺産と主要な世界の遺産700件」ですが、どの700件かは公式に出ていません。ここに並ぶのは、ゼミが作ったキーワードの練習(試作46本)で、この記事がどのキーワードに入ったかです。公式テキストの分類ではありません。

この遺産は、準1級のキーワードで2通りに出てきます

キーワードこのキーワードで見るもの本文の手がかり
道の遺産道そのものか、道沿いの施設か、道が残した跡か「巡礼路の短い一続き」
人為的な環境問題起きたことと、起こりうることの書き分け「汚染された環境を生んできた」

準1級は、遺産を1件ずつではなくキーワードで横に読みます。同じ資産が、キーワードごとに別の一文で引かれます。「この遺産はどのテーマか」ではなく、「このキーワードで読むと、この遺産の何が見えるか」で読みます。

キーワードで練習する

級別の確認問題

2級 確認問題

答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。

確認1:ベツレヘムの聖誕教会1433 の危機遺産リストへの載り方は?

  1. `2012 – Present` で、登録と同じ年に載っていまも載っている
  2. `2012 -2019` で、登録と同じ2012年に載り、7年で外れた
  3. 危機遺産リストに載ったことはない
  4. `2019 -2021` で、登録から7年後に載り、保存状況報告が2021年で終わるのと同時に外れた
正解と解説を開く

正解:2.`2012 -2019` で、登録と同じ2012年に載り、7年で外れた

危機遺産リストは `2012 -2019`。登録も2012年です。13章の聖ヒラリオン修道院1749(`2024 – Present`)も登録と同じ年に載りましたが、あちらはいまも載っています。登録と同じ年に載ってその後外れた資産は、これまで読んだ191件でここだけです。保存状況報告は8年分(2013-2019・2021年)で、外れた後にも1年分あります。載った経緯も外れた経緯も顕著な普遍的価値の節には書かれていません。

確認2:ベツレヘムの聖誕教会1433 の基準(iv)に書かれている「二つの重要な段階」と年代の範囲の関係は?

  1. 「紀元4世紀から13世紀」と書かれており、二つの段階と整合している
  2. 二つの段階はどちらも4世紀から6世紀の出来事で、十字軍には触れていない
  3. 年代の範囲は書かれておらず、ローマ帝国のキリスト教への改宗と十字軍の時期という二つの段階だけが挙げられている
  4. 「紀元4世紀から6世紀」と書いたうえで、二つめの段階に十字軍の時期を挙げるので年代の範囲と合わない
正解と解説を開く

正解:4.「紀元4世紀から6世紀」と書いたうえで、二つめの段階に十字軍の時期を挙げるので年代の範囲と合わない

> 紀元4世紀から6世紀における人類の歴史の二つの重要な段階を例示している——ローマ帝国のキリスト教への改宗……そして、聖誕教会の装飾と……三つの主要な修道院の発展へ導いた十字軍の時期におけるキリスト教の力と影響へ。十字軍は11-13世紀なので、冒頭の「4世紀から6世紀」に収まりません。一次資料は説明しないので、どちらかを直さず両方を記録します。

確認3:ベツレヘムの聖誕教会1433 の巡礼路に関わる区域について、保護管理の節が書いていることは?

  1. いまや「計画中の区域」であり、保存管理計画と付属細則の採択まではいかなる介入も禁じられている
  2. 四つの文書で守られているため、追加の統制は必要とされていない
  3. 緩衝地帯の外にあるため、保護の仕組みは及んでいない
  4. いまや「計画中の区域」であり、保存管理計画の採択までは伝統的な材料を用いる工事だけが認められている
正解と解説を開く

正解:1.いまや「計画中の区域」であり、保存管理計画と付属細則の採択まではいかなる介入も禁じられている

> この区域はいまや「計画中の区域(Area under Planning)」であり、CCHP がベツレヘム市と MoTA と協力していま準備している保存管理計画と付属細則の採択までは、いかなる介入も禁じられている。計画ができるまで工事を全面的に止める仕組みで、これまで読んだ191件でここだけです。なお四つの文書(1996年建築計画法第30号ほか)があるうえで、「資産の都市の文脈が侵食されないことを確保するためにより強い統制が必要とされる」とも書かれます。

確認4:ベツレヘムの聖誕教会1433 の一次資料に残っている誤りや乱れとして、書かれているものは?

  1. 綴りの誤りはあるが、文の重複や編集の印は無い
  2. 一次資料に誤りや乱れはなく、ほかの資産より整っている
  3. 完全性の節で同じ文が二度続き、「最古のキリスト教の教会」の文の後に編集の印 `[I1]` が残り、`dates beck to` などの綴りの誤りもある
  4. 完全性の節で同じ文が二度続いているが、二度目は数値が違うため、一覧と本文の面積の食い違いとして記録し、綴りの誤りや編集の印はいっさい残っていないとされている
正解と解説を開く

正解:3.完全性の節で同じ文が二度続き、「最古のキリスト教の教会」の文の後に編集の印 `[I1]` が残り、`dates beck to` などの綴りの誤りもある

9章でもっとも誤りの多い資産です。完全性の節は「したがってそれは、巡礼の焦点をなすすべての建物と、イエスの生誕の地であると信じられている洞穴を含む」が二度続きます(同じ文です)。ほかに `in daily use[I1] .` の編集の印、`The traditional 19th and 20th yellow limestone buildings`(`century` が無い)、`dates beck to`、`are being implanted`、`shall be at indorsed` があります。ゼミは意味を取って訳し、引き写しません。同時に「誤りがあるから信用できない」とも扱いません。

参考資料

確認日:2026年10月28日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。

参照した公式教材の版: くわしく学ぶ世界遺産300 <第6版>

この遺産が出題される級は、上のバッジから確認できます。