プラハの歴史地区

登録年
1992年
所在国
チェコ
登録区分
文化遺産
地域
ヨーロッパ
登録基準
(ii) (iv) (vi)

基本を学ぶ

どこにあり、何が登録されたのか — 連続資産の片方が市外の庭園

チェコ。この資産は連続資産で、二つの構成部分からなります。

構成 場所
プラハ歴史地区 自治行政単位プラハ市の領域
プルーホニツェ公園(211.42 ha) 市の南東、中央ボヘミアの領域

旧市街・小地区(マラー・ストラナ)・新市街が11世紀から18世紀に築かれました。

歴史地区は中世の都市計画の至高の現れを表します——皇帝カール4世の新市街は「新しいエルサレム」として築かれました。

大規模な都市更新や大量の取り壊しから救われてきたため、全体の構成・型・空間の組み立てを保っている。

ゴシック期(14-15世紀)、18世紀前半の盛期バロック、1900年以降の立ち上がる近代主義のプラハの建築作品が、中央ヨーロッパの、おそらくは全ヨーロッパの建築の発展に影響したとされます。

プルーホニツェ公園

1885年にアルノシュト・エマヌエル・シルヴァ=タロウカ伯が創設。その生涯の仕事の成果は世界的に重要な庭園景観建築の独創的な傑作とされます。

ボティチ川の変化に富んだ谷を生かし、在来種と導入された外来の樹種の独特な組み合わせを用います。創設の時代には、ボヘミア(そしてヨーロッパ全体)への新しく導入される植物の入口になりました。ネオ・ルネサンスのカントリーハウスと、聖母誕生の小さな中世の教会も区域にあります。

市の歴史地区と、市外の庭園が一つの資産です。この章のほかの資産は市街だけで、ここが際立ちます。

登録の範囲と、基準(vi)の中身

本体 1,106.36 ha
緩衝地帯 9,887.09 ha
登録 1992年
軽微な範囲変更 2012年
推薦書 616bis
構成 連続資産(serial)
基準 (ii)(iv)(vi)

基準(vi) — 名前が並ぶ

基準(vi)は、中央ヨーロッパにおけるキリスト教の中世の発展におけるプラハの役割と、町の進化における形成的な影響に対して認められています。

後の中世以降の政治的な重要さによって、ヨーロッパ全土から建築家と芸術家を引きつけ、彼らが建築と芸術の富に寄与した。14世紀のカレル大学の創設がプラハを名高い学問の座にし、その評判は現在まで保たれている。

Brief synthesis には名前が並びます——カール4世、ペトル・パルレーシュ、ヤン・フス、ヨハネス・ケプラー、モーツァルト、フランツ・カフカ、アントニン・ドヴォルザーク、アルベルト・アインシュタイン、エドヴァルド・ベネシュ(国際連盟の共同創設者)、ヴァーツラフ・ハヴェル。

1348年創設のプラハ大学はヨーロッパで最も早いものの一つで、14世紀最後の四半世紀と15世紀最初の年々の大学の環境が、ヨーロッパの宗教改革の最初の一歩であったフス派運動の思想の形成に寄与したとされます。

完全性 — 屋根の上に開発の圧力がかかっている

顕著な普遍的価値を伝える鍵となる要素はすべて登録区域内にあり、二つの構成部分の境界と区域は適切で、国のレベルで、既存の規則に従って緩衝地帯が定義されているとされます。二つの構成部分は安定した都市計画の構造を持ちます。

三つの脅威

脅威 中身
過大な新建築 開発業者が歴史地区とその緩衝地帯に過大な新建築を建てようとする圧力。このため新建築の高さと体積は所管当局によって審査されなければならない
屋根景観(roofscape) 屋根景観への増大する開発圧力によっても脅かされ、これまでよく保たれてきた市の視覚的完全性に負の影響を与えうる
公園の緩衝地帯 プルーホニツェ公園の完全性はその緩衝地帯内の都市開発の圧力に脅かされる——プルーホニツェが首都に近いことがこれを引き起こしている

「屋根景観」が名指しされているのが特徴です。屋根裏の改装や設備の設置が、上から見た市の姿を変えていくという論点です。

この章と前の章では、視覚的完全性がスレイマン・トー(1230・山への眺め)、ティムリチ・オヒンガ(1450・周囲の植生)、オルホン渓谷(1081・道と送電線)でも問題になりました。プラハは「屋根」です。

真正性 — 1,000年の有機的な発展と、長い保全の伝統

プラハの歴史地区は高い真正性を持つ。それは1,000年を超える有機的な都市の発展を表している。

単体の建物や建築群の真正性の度合いもきわめて高いとされます——とくにもとの敷地割・塊(massing)・構造・材料・装飾・建築の細部の保存の点で。継続した利用を可能にするためにいくつかの改変と変更が必要とされたにもかかわらずです。

歴史地区の現在の形と姿は、その数世紀にわたる発展の異なる段階を反映しており、それはまた例外的に価値ある考古学的な地盤であることをも証している。それは法によって保護されている。

ラパ・ヌイ(715)の「さまざまな段階を物語らなければならず、危機の段階を除外してはならない」と同じ考え方です。プラハは「異なる段階を反映している」ことが真正性です。

プラハの長い保全の伝統が、資産の真正性を保つのに役立っている。修復の作業は厳格な基準に従い、歴史的な材料と技法を用いて行われる。

「保全の伝統」そのものが真正性を支える要因として書かれています。

シエナ(717)の真正性の懸念は「本物を外して複製を置くこと」でした。プラハは「歴史的な材料と技法を用いる」と書かれています。同じ章の中で、修復の考え方が対照的です。

2級で押さえること

連続資産の片方が市外の庭園——プラハ歴史地区と、南東の中央ボヘミアにあるプルーホニツェ公園(211.42 ha・1885年創設)。カール4世の新市街は「新しいエルサレム」として築かれた。大規模な都市更新や大量の取り壊しから救われてきたため全体の構成を保っている。完全性の脅威に屋根景観(roofscape)への開発圧力が名指しされている(これまでよく保たれてきた視覚的完全性に負の影響を与えうる)。過大な新建築については高さと体積を所管当局が審査しなければならない。真正性は1,000年を超える有機的な都市の発展と、「プラハの長い保全の伝統」そのものが支えるとされ、修復は歴史的な材料と技法で行われる(シエナの「本物を外して複製を置く」懸念と対照的)。1,106.36 ha/緩衝9,887.09 ha/616bis/2012年に軽微な範囲変更。

準1級 準1級向けに理解を深める

準1級の掲載範囲は確かめていません。準1級の範囲は「日本の全遺産と主要な世界の遺産700件」ですが、どの700件かは公式に出ていません。ここに並ぶのは、ゼミが作ったキーワードの練習(試作46本)で、この記事がどのキーワードに入ったかです。公式テキストの分類ではありません。

この遺産は、準1級のキーワードで2通りに出てきます

キーワードこのキーワードで見るもの本文の手がかり
旧市街「どこまでが旧市街か」を、何が引いているか「市の歴史地区と、市外の庭園が一つの資産です。」
学術関連「学術」が、価値の側と守る側のどちらに出るか「14世紀のカレル大学の創設」

準1級は、遺産を1件ずつではなくキーワードで横に読みます。同じ資産が、キーワードごとに別の一文で引かれます。「この遺産はどのテーマか」ではなく、「このキーワードで読むと、この遺産の何が見えるか」で読みます。

キーワードで練習する

級別の確認問題

2級 確認問題

答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。

確認1:プラハの歴史地区の構成について正しいものは?

  1. プラハ歴史地区と、市の南東の中央ボヘミアにあるプルーホニツェ公園の二つからなる連続資産である
  2. プラハ市内の旧市街・小地区・新市街の三つからなる
  3. 単一の資産で、構成資産に分かれていない
  4. プラハ歴史地区とプルーホニツェ公園の二つからなるが、公園は構成部分ではなく緩衝地帯のなかに含まれている
正解と解説を開く

正解:1.プラハ歴史地区と、市の南東の中央ボヘミアにあるプルーホニツェ公園の二つからなる連続資産である

連続資産で、構成部分は二つです——プラハ市の領域のプラハ歴史地区と、市の南東、中央ボヘミアの領域にあるプルーホニツェ公園(211.42 ha)。公園は構成部分で、緩衝地帯ではありません(公園の完全性はその緩衝地帯内の都市開発の圧力に脅かされるとされます)。旧市街・小地区・新市街は歴史地区の内訳です。

確認2:プラハの歴史地区の完全性で、視覚的完全性への脅威として名指しされているものは?

  1. ヴルタヴァ川の護岸工事
  2. プルーホニツェ公園の外来樹種の繁茂
  3. 屋根景観(roofscape)への増大する開発圧力
  4. 屋根景観への増大する開発圧力と、すでに建ってしまった過大な新建築
正解と解説を開く

正解:3.屋根景観(roofscape)への増大する開発圧力

> 歴史地区の完全性は屋根景観への増大する開発圧力によっても脅かされ、これまでよく保たれてきた市の視覚的完全性に負の影響を与えうる。過大な新建築については、開発業者が建てようとする圧力とされ、高さと体積は所管当局によって審査されなければならないと書かれています(すでに建ってしまったとは書かれていません)。「屋根」が名指しされているのが特徴です。

確認3:プラハの歴史地区の真正性を支えるものとして UNESCO が挙げているものは?

  1. 建物に一切の改変が行われてこなかったこと
  2. プラハの長い保全の伝統と、厳格な基準に従い歴史的な材料と技法を用いる修復
  3. 法によって新建築が禁じられていること
  4. プラハの長い保全の伝統と、改変を一切行わずに当初の姿を保ってきたことで、継続した利用も避けてきたこと
正解と解説を開く

正解:2.プラハの長い保全の伝統と、厳格な基準に従い歴史的な材料と技法を用いる修復

> プラハの長い保全の伝統が、資産の真正性を保つのに役立っている。修復の作業は厳格な基準に従い、歴史的な材料と技法を用いて行われる。「保全の伝統」そのものが真正性を支える要因として書かれています。なお単体の建物の真正性は、継続した利用を可能にするためにいくつかの改変と変更が必要とされたにもかかわらずきわめて高いとされており、改変が無かったわけではありません。

確認4:プラハの歴史地区の真正性について、資産の形と姿に関して書かれていることは?

  1. 一つの時代の姿に統一されている
  2. ゴシック期の姿に復元されている
  3. その数世紀にわたる発展の異なる段階を反映しているが、例外的に価値ある考古学的な地盤は法の保護の対象外である
  4. その数世紀にわたる発展の異なる段階を反映しており、例外的に価値ある考古学的な地盤であることをも証している
正解と解説を開く

正解:4.その数世紀にわたる発展の異なる段階を反映しており、例外的に価値ある考古学的な地盤であることをも証している

> 歴史地区の現在の形と姿は、その数世紀にわたる発展の異なる段階を反映しており、それはまた例外的に価値ある考古学的な地盤であることをも証している。それは法によって保護されている。ラパ・ヌイ715 の「さまざまな段階を物語らなければならず、危機の段階を除外してはならない」と同じ考え方です。

参考資料

確認日:2026年10月26日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。

参照した公式教材の版: くわしく学ぶ世界遺産300 <第6版>

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