顕著な普遍的価値の節が、丸ごと無い
この資産のページには、顕著な普遍的価値の節がありません。見出しそのものも無く、説明文(Description)の後に Links が続きます。
| 節 | ある/無い |
|---|---|
| 説明文(Description) | ある |
| 顕著な普遍的価値(概要・基準・完全性・真正性・保護管理) | 丸ごと無い |
| ほかの保全の仕組み | ある(2003年条約1要素) |
これまで読んだ133件で、顕著な普遍的価値の節が丸ごと無い資産は三つ目です。
| 遺産 | 章 |
|---|---|
| トンガリロ国立公園421 | 4章 |
| キャンディ450 | 12章 |
| スプリト97 | 15章 |
三つとも1979年から1988年の早い登録です。
ゼミは、「書かれていない」を「無い」と読み替えません。この資産について分かるのは、説明文と一覧に書かれていることだけです。
8章・11章で記録した見出しの違いと、別のこと
| 形 | 例 |
|---|---|
| `Brief synthesis` | 大多数 |
| `Brief Synthesis`(S が大文字) | マロティ985(5章)/イマーム広場115(11章)/ローマ帝国の境界線430 |
| `Brief description` | ル・アーヴル1181(8章)/ヴェゼール渓谷85(16章) |
| 見出しが無い(導入段落だけ) | 福建土楼群1113(5章)/バハイ教聖所群1220・プレア・ビヒア1224(23章) |
| 節が丸ごと無い | トンガリロ421/キャンディ450/スプリト97 |
「見出しの語が違う」「見出しが無い」「節が丸ごと無い」は、それぞれ別のことです。
一覧に書かれていること
クロアチア、スプリト=ダルマチア郡。
| 本体 | 20.8 ha(この章の7件でいちばん小さい) |
|---|---|
| 緩衝地帯 | 一覧に行が無い |
| 登録 | 1979年、基準 (ii)(iii)(iv) |
| dossier | 97 |
| 連続性資産 | 一覧に Serial の記載が無い |
| 保存状況報告 | 一覧に記載が無い |
| 境界データ | GIS のデータ未受領の注記がある |
| ほかの保全の仕組み | 2003年条約1要素——ダルマチア(クロアチア南部)のクラパ多声歌唱 |
この章の面積
| 遺産 | 本体 |
|---|---|
| アッピア街道1708 | 4,950.84 ha |
| カルタゴ37 | 498.08 ha |
| レプティス・マグナ183 | 387.485 ha |
| ローマ帝国の境界線430 | 526.9 ha |
| ポンペイ829 | 98.05 ha |
| メリダ664 | 30.77 ha |
| スプリト97 | 20.8 ha |
基準は三つ付いていますが、それぞれの基準の文は書かれていません。
ゼミは「基準(ii)(iii)(iv)で登録されている」とだけ記録し、「なぜその基準なのか」は未確認とします。
一覧に Serial の記載が無い
この章でほかの6件はすべて`Serial: yes` ですが、スプリト97 には記載がありません。
| 遺産 | Serial |
|---|---|
| カルタゴ37/アッピア街道1708/ポンペイ829/メリダ664/ローマ帝国の境界線430 | yes |
| レプティス・マグナ183 | 記載が無い |
| スプリト97 | 記載が無い |
23章のゴア234 では「一覧に Serial の記載が無いのに本文が『連続性資産』と書く」食い違いを記録しました。
スプリト97 は本文そのものが無いので、食い違いを確かめる手立てがありません。「一覧に記載が無い」とだけ記録します。
説明文に書かれていること
顕著な普遍的価値の節が無いので、読めるのは説明文だけです。
ディオクレティアヌスの宮殿の遺構は、3世紀後半から4世紀初めのあいだに建てられ、市の全体に見出すことができる。
「市の全体に見出すことができる(can be found throughout the city)」——宮殿が市の中に散っている、という書き方です。
大聖堂は中世に建てられ、古代の霊廟からの材料を再使用した。
「霊廟の材料を再使用した」と書かれています。
15章では、材料の転用が三つの資産で書かれました。
| 遺産 | 材料の転用 |
|---|---|
| スプリト97 | 大聖堂が古代の霊廟からの材料を再使用した |
| メリダ664 | 17世紀にローマの大理石で二つのキリスト教の記念物が建てられた(異教の祭壇とマルス神殿の遺構で) |
| カルタゴ37 | ローマ人が古代の都市の遺構の上に町を建て直した |
保護区域の残りをなすもの
12世紀と13世紀のロマネスクの教会、中世の要塞、15世紀のゴシックの宮殿、そしてルネサンスとバロックの様式のほかの宮殿が、保護区域の残りをなしている。
| 時代 | 建物 |
|---|---|
| 3世紀後半〜4世紀初め | ディオクレティアヌスの宮殿 |
| 中世 | 大聖堂、要塞 |
| 12〜13世紀 | ロマネスクの教会 |
| 15世紀 | ゴシックの宮殿 |
| ルネサンスとバロック | ほかの宮殿 |
六つの時代が並んでいます。
「保護区域(protected area)」という語が使われているので、登録範囲が保護区域と対応していると読めますが、一次資料はそう明記していないので断定しません。
このページからは分からないこと
顕著な普遍的価値の節が無いので、次のことはこのページからは分かりません。
| 分からないこと |
|---|
| 基準(ii)(iii)(iv)のそれぞれの理由 |
| 完全性の条件(境界が何を含むか、脅威は何か) |
| 真正性の条件(修復の方針、材料の扱い) |
| 保護の法令の名 |
| 誰が管理しているか |
| 管理計画があるか |
| 緩衝地帯があるか(一覧に行が無い) |
| 構成要素の数 |
| 来訪者の数と管理の仕組み |
ゼミは、これらを「未確認」として記録します。「無い」とは書きません。
4章・12章の二つと同じ扱いにする
4章のトンガリロ国立公園421 と12章のキャンディ450 も、同じように顕著な普遍的価値の節が丸ごとありませんでした。
その二つでも、分かることだけを書き、残りを未確認としました。スプリト97 も同じ扱いにします。
ほかの保全の仕組みは読める
2003年条約(無形文化遺産)1要素——ダルマチア(クロアチア南部)のクラパ多声歌唱。
顕著な普遍的価値の節が無くても、ほかの保全の仕組みの欄は読めます。
この章では、ほかの保全の仕組みが記録されている資産が三つありました。
| 遺産 | ほかの保全の仕組み |
|---|---|
| ローマ帝国の境界線430 | 3制度・6要素(生物圏保存地域1+ジオパーク3+ラムサール2) |
| ポンペイ829 | 生物圏保存地域1要素(ソンマ=ヴェスヴィオとミリオ・ドーロ) |
| スプリト97 | 2003年条約1要素(クラパ多声歌唱) |
| カルタゴ37/アッピア街道1708/メリダ664/レプティス・マグナ183 | 記載が無い |
ローマ帝国の境界線430 の「3制度・6要素」は、これまで読んだ133件でブナ原生林1133(5章、5制度・21要素)に次ぐ多さです。
2級で押さえること
顕著な普遍的価値の節が丸ごと無い——見出しそのものも無く、説明文の後に Links が続く。これまで読んだ133件で三つ目(4章のトンガリロ国立公園421、12章のキャンディ450。三つとも1979年から1988年の早い登録)。「見出しの語が違う」「見出しが無い(導入段落だけ)」「節が丸ごと無い」は、それぞれ別のこと。基準(ii)(iii)(iv)、本体20.8 ha(この章の7件でいちばん小さい)、一覧に緩衝地帯の行が無い、1979年登録、一覧に Serial の記載が無い(この章ではレプティス・マグナ183 も記載が無く、ほかの5件は `Serial: yes`)、一覧に保存状況報告の記載が無い、GIS データ未受領の注記がある、2003年条約1要素(ダルマチアのクラパ多声歌唱)。基準は三つ付いているが、それぞれの基準の文は書かれていないので、「基準(ii)(iii)(iv)で登録されている」とだけ記録し、「なぜその基準なのか」は未確認とする。説明文から読めるのは——ディオクレティアヌスの宮殿の遺構は3世紀後半から4世紀初めのあいだに建てられ、「市の全体に見出すことができる」(宮殿が市の中に散っている)。大聖堂は中世に建てられ、「古代の霊廟からの材料を再使用した」。12世紀と13世紀のロマネスクの教会、中世の要塞、15世紀のゴシックの宮殿、ルネサンスとバロックの様式のほかの宮殿が「保護区域の残りをなしている」。「保護区域」という語が使われているので登録範囲が保護区域と対応していると読めるが、一次資料はそう明記していないので断定しない。このページからは分からないこと——基準(ii)(iii)(iv)のそれぞれの理由/完全性の条件(境界が何を含むか、脅威は何か)/真正性の条件(修復の方針、材料の扱い)/保護の法令の名/誰が管理しているか/管理計画があるか/緩衝地帯があるか/構成要素の数/来訪者の数と管理の仕組み。これらは「未確認」として記録し、「無い」とは書かない。4章のトンガリロ421 と12章のキャンディ450 と同じ扱いにする。顕著な普遍的価値の節が無くても、ほかの保全の仕組みの欄は読める。
オリジナル確認問題
答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。
確認1:スプリトのディオクレティアヌス帝の宮殿のページについて、UNESCO の形に合うものは?
- 顕著な普遍的価値の節はあるが、完全性と真正性が一つの節になっている
- 顕著な普遍的価値の節が丸ごと無く、見出しそのものも無い。説明文の後に Links が続く
- 概要の見出しが `Brief description` である
- 顕著な普遍的価値の節が丸ごと無く見出しも無いが、それはこれまで読んだなかで初めての形である
正解と解説を開く
正解:2.顕著な普遍的価値の節が丸ごと無く、見出しそのものも無い。説明文の後に Links が続く
初めてではありません——4章のトンガリロ国立公園421 と12章のキャンディ450 も同じでした。スプリト97 は三つ目です(三つとも1979年から1988年の早い登録)。「見出しの語が違う」「見出しが無い(導入段落だけ)」「節が丸ごと無い」は、それぞれ別のことです。
確認2:スプリトについて、このページから分かることは?
- 基準(ii)(iii)(iv)で登録されていることは分かるが、それぞれの基準の理由は分からない
- 基準とその理由の両方が分かる
- 基準も分からない
- 基準(ii)(iii)(iv)で登録されていることと、それぞれの基準の理由の両方が分かるが、完全性と真正性の条件は分からない
正解と解説を開く
正解:1.基準(ii)(iii)(iv)で登録されていることは分かるが、それぞれの基準の理由は分からない
一覧に基準(ii)(iii)(iv)の記載はありますが、顕著な普遍的価値の節が無いので、それぞれの基準の文は書かれていません。ゼミは「基準(ii)(iii)(iv)で登録されている」とだけ記録し、「なぜその基準なのか」は未確認とします。完全性・真正性の条件、保護の法令の名、誰が管理しているか、緩衝地帯があるかも未確認です。
確認3:スプリトの説明文に書かれている大聖堂について、UNESCO の記述に合うものは?
- ディオクレティアヌスの時代に建てられた
- 大聖堂についての記述は無い
- 中世に建てられて古代の霊廟の材料を再使用したが、その霊廟はディオクレティアヌスのものではない
- 中世に建てられ、古代の霊廟からの材料を再使用した
正解と解説を開く
正解:4.中世に建てられ、古代の霊廟からの材料を再使用した
> 大聖堂は中世に建てられ、古代の霊廟からの材料を再使用した。どの霊廟かは書かれていません。15章では材料の転用が三つの資産で書かれました——メリダ664(17世紀にローマの大理石で、異教の祭壇とマルス神殿の遺構で二つのキリスト教の記念物)、カルタゴ37(ローマ人が古代の都市の遺構の上に町を建て直した)。
確認4:スプリトの一覧の Serial の記載について、UNESCO のページに合うものは?
- `Serial: yes` と記載されている
- Serial の欄そのものがページに無い
- 記載が無い。この章ではレプティス・マグナ183 も記載が無く、ほかの5件は `Serial: yes`
- 記載が無い。この章ではほかの6件すべてが `Serial: yes` なので、記載が無いのはこの資産だけである
正解と解説を開く
正解:3.記載が無い。この章ではレプティス・マグナ183 も記載が無く、ほかの5件は `Serial: yes`
唯一ではありません——レプティス・マグナ183 も記載がありません。ほかの5件(カルタゴ37・アッピア街道1708・ポンペイ829・メリダ664・ローマ帝国の境界線430)は `Serial: yes` です。23章のゴア234 では「一覧に記載が無いのに本文が『連続性資産』と書く」食い違いを記録しましたが、スプリト97 は本文そのものが無いので確かめる手立てがありません。
参考資料
確認日:2026年10月27日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。