基本を学ぶ
どこにあり、何が登録されたのか — 10か国34点
ノルウェーのハンメルフェストから黒海まで、10か国、2,820 km 超。
| 一覧の面積 | 行が無い |
|---|---|
| 完全性の節の面積 | 本体0.6 ha・緩衝11 ha |
| 登録 | 2005年、基準 (ii)(iv)(vi) |
| dossier | 1187 |
| 連続性資産 | はい(Serial: yes) |
| 構成要素 | 34の観測点 |
一覧に面積の行が無く、完全性の節に数値がある型です(7章のポルト755 と同じ)。
本体0.6 ha は、これまで読んだ93件で最小です(次はアーヘンの大聖堂3 の0.223 ha ですが、あちらは一つの建物、こちらは34点の合計)。
国ごとの点の数
| 国 | 点の数 |
|---|---|
| ノルウェー | 4 |
| スウェーデン | 4 |
| フィンランド | 6 |
| ロシア | 2 |
| エストニア | 3 |
| ラトヴィア | 2 |
| リトアニア | 3 |
| ベラルーシ | 5 |
| モルドヴァ | 1 |
| ウクライナ | 4 |
| 合計 | 34 |
モルドヴァは1点だけです。
弧のほかの保存された遺跡は国内で保護されている。
登録されているのは34点ですが、ほかの点も国内で保護されています。24章の「これが全部ではない」と同じ系統です。
何を測ったのか — 265点258三角形
世界の大きさと形の決定は、少なくとも紀元前4世紀以来、自然哲学のもっとも重要な問題の一つだった。16世紀における「三角測量」と呼ばれる測定の体系の発展が、世界の大きさと形を決定する能力を改善した。この体系では、三角形の長い鎖が測られ、何百キロ、何千キロにも伸びる弧が創られた。
誰が、いつ
これらは、1816年から1855年のあいだに、天文学者フリードリヒ・ゲオルク・ヴィルヘルム・シュトルーヴェの指導のもとで複数の科学者(測量者)によって行われた測量の点であり、子午線の長い区間の最初の正確な測定を表している。
説明文は「天文学者シュトルーヴェによって」と書き、顕著な普遍的価値は「彼の指導のもとで複数の科学者(測量者)によって」と書きます。ゼミは「複数の科学者によって」という顕著な普遍的価値の書き方を採ります。
前にあった弧
シュトルーヴェの測地弧より前に、インドでランブトンとエヴェレストによって約2,400 km の弧が測られ(1845年に完了)、リトアニアでカール・テンナーによってより短い弧が測られていた。
先にあった測量が明記されています。
ドルパト大学(現在はエストニアのタルトゥ大学)で働いていたシュトルーヴェは、大学の天文台を通る経度の線(子午線)に沿って弧を確立することを決めた。 新しい長い弧は……以前のより短い弧を、テンナーが測った南の弧に接続し、それらを北と南へ延長することによって最終的に創られた。
既にあった弧をつないで延ばしたものです。
数
| 弧の両端 | 北極海のハンメルフェスト近くのフグレネスと黒海岸のイスマイル近くのスタロ・ネクラソフカ |
|---|---|
| 長さ | 2,800 km 以上 |
| 元の弧の主要な三角形 | 258 |
| 元の弧の主要な観測点 | 265 |
| 登録されている観測点 | 34(1816年から1851年のあいだに設けられたもの) |
印の形
| 印の形 |
|---|
| 岩の表面に穿たれた小さな穴(ときに鉛で満たされる) |
| 岩の表面の十字形に刻まれた印 |
| 標識を嵌め込んだ堅い石または煉瓦 |
| 穿たれた穴で印された中央の石または煉瓦を持つ石の構造(ケアン) |
| 個々の煉瓦 |
| 点と弧を記念するために特別に建造された「記念物」 |
「岩に穿たれた穴」から「記念物」まで、同じ資産の中で印の規模がまったく違います。
三つの基準 — ニュートンの理論が出てくる
| 基準 | 中身 |
|---|---|
| (ii) | 子午線の長い区間の最初の正確な測定が、世界の正確な大きさと形の確立を助け、地球科学の発展における重要な一歩を示している。それはまた、異なる国の科学者のあいだの科学の協力という形での、人間の価値の交換の並外れた例でもある。「それは同時に、科学の目的のための、異なる勢力の君主のあいだの協力の例でもある。」 |
| (iv) | 技術のアンサンブルの顕著な例であり、子午線の測定の三角測量点を示している。それは測定の技術の、動かせない無形の部分である |
| (vi) | 弧の測定とその結果は、自らの世界とその形と大きさについて不思議に思う人間に直接に結びついている。「それはアイザック・ニュートン卿の、世界は正確な球ではないという理論に結びついている。」 |
基準(vi)の中身が、科学の理論です。
これまで読んだ93件で、基準(vi)が特定の科学の理論に結びつけられる例はここだけです。
この章と前の章では、基準(vi)の向き先がかなり違いました。
| 遺産 | 基準(vi)の向き先 |
|---|---|
| シュトルーヴェの測地弧1187 | ニュートンの、世界は正確な球ではないという理論 |
| マカオ1110 | 帝政封建の時代を終わらせた思想 |
| ポトシ420 | スペイン通貨の洪水がもたらした16世紀の経済の変化 |
| サント・ドミンゴ526 | 探検と征服の出発点/最初のインディアス法 |
| サーンチー524 | ブッダは訪れなかったが、弟子の遺骨がある |
君主の協力
基準(ii)は「異なる勢力の君主のあいだの協力」を書いています。科学者だけでなく、君主の協力も価値に入っています。
完全性・真正性と、誰が守っているか — いまも測量に使われている
完全性 — いまも使われている
登録資産は34の構成要素からなり、合計で0.6 ha の区域をなし、緩衝地帯は合計11 ha に達する。 シュトルーヴェの測地弧のすべての構成要素は一つの鎖に結びついており、弧の遺跡の多くは国の国家測地基準網に属していて、それが今日処理される測地測定をもってしても完全性を与えている。
「いまも測量に使われていること」が完全性の根拠です。
24章のペルシアの隊商宿1668 は「考古遺跡として保存されているものがより高い程度の真正性を享受している」でした。シュトルーヴェの測地弧は、使われ続けていることが完全性を支えています。
真正性 — 二文
登録された構成要素は、技術と科学の水準で特別な特徴と意義を持っている。すべての点が元の立地に維持されており、変化は立地を印すいくつかの後の建造に限られている。
「変化は立地を印す建造に限られている」——記念物を建てたことが「変化」として書かれています。
登録のために10か国が協力した
シュトルーヴェの測地弧の登録のため、関わる10か国が、利用可能な測地観測データと、最近の測定方法および衛星測地学を用いて、歴史的な測定の遺跡を特定し調査することに協力した。
「衛星測地学」で19世紀の点を探したと書かれています。
二つの法に覆われる
構成部分の同定のうえで、それぞれの締約国が国の枠組みに従って法的保護を与えた。それは実際には、一部の点が測地点を保護する法と、文化遺産の保護の法の両方に覆われることを意味する。
測地点としての法と、文化遺産としての法の両方に覆われます。
13章のタフテ・ソレイマーン1077 は国宝保護法と文化遺産機構憲章法の二つ、24章のブリッゲン59 は文化遺産法と計画建築法の二つでした。シュトルーヴェの測地弧は、文化遺産でない法が片方に入っています。
誰が管理するか
| 水準 | 担い手 |
|---|---|
| 国 | それぞれの国の当局——通常は地方の行政当局の関与を伴う国の地図作成当局が保全と管理に責任を持つ |
| 国際 | 調整委員会。隔年で会合し、10か国すべてが合意した管理の仕組みに従って運営される |
「国の地図作成当局」が管理する資産は、これまで読んだ96件でここだけです。
切手と記念貨幣が保護管理の節に書かれている
調整委員会の決議に基づき、国の代表組織が、さまざまな仕事を通じて積極的にシュトルーヴェの測地弧を広報している。
| 広報の仕事 | 行った国 |
|---|---|
| 郵便切手と封筒の制作 | ベラルーシ、エストニア、フィンランド、ラトヴィア、リトアニア、モルドヴァ、スウェーデン、ウクライナ(完了) |
| 広報映画と教育用の小冊子・書籍・論文の制作 | |
| 展示の準備 | |
| 文書の翻訳 | |
| 測地器具とそのほかの材料の修復 | |
| 記念貨幣の鋳造 | ベラルーシ、モルドヴァ |
切手と記念貨幣が顕著な普遍的価値の保護管理の節に書かれる資産は、これまで読んだ96件でここだけです。
2級で押さえること
基準(ii)(iv)(vi)、10か国34点の越境連続性資産、2005年登録。一覧に面積の行が無く、完全性の節に本体0.6 ha・緩衝11 ha と書かれている(ポルト755 と同じ型。0.6 ha はこれまで読んだなかで最小)。ノルウェーのハンメルフェストから黒海まで、10か国、2,820 km 超。1816年から1855年のあいだに、天文学者シュトルーヴェの指導のもとで複数の科学者(測量者)によって行われた測量の点——子午線の長い区間の最初の正確な測定。より前に、インドでランブトンとエヴェレストが約2,400 km の弧を測り(1845年完了)、リトアニアでカール・テンナーがより短い弧を測っていた。新しい長い弧は、以前のより短い弧をテンナーの南の弧に接続し、北と南へ延長して創られた。元の弧は265の主要な観測点を持つ258の主要な三角形で、登録されているのは34点(国ごとの数はノルウェー4・スウェーデン4・フィンランド6・ロシア2・エストニア3・ラトヴィア2・リトアニア3・ベラルーシ5・モルドヴァ1・ウクライナ4)。印は、岩に穿たれた小さな穴から、特別に建造された「記念物」まで六通り。基準(vi)は「アイザック・ニュートン卿の、世界は正確な球ではないという理論に結びついている」——基準(vi)が特定の科学の理論に結びつけられるのはここだけ。基準(ii)は「異なる勢力の君主のあいだの協力の例」も挙げる。完全性の根拠は、弧の遺跡の多くが国の国家測地基準網に属しており、今日処理される測地測定をもってしても完全性を与えていること——いまも測量に使われている。登録のため、10か国が衛星測地学を用いて歴史的な測定の遺跡を特定し調査することに協力した。一部の点は、測地点を保護する法と文化遺産の保護の法の両方に覆われる。管理は、国では国の地図作成当局、国際では隔年で会合する調整委員会。保護管理の節に、郵便切手と封筒の制作(8か国が完了)と記念貨幣の鋳造(ベラルーシ、モルドヴァ)まで書かれている。
準1級
準1級向けに理解を深める
準1級の掲載範囲は確かめていません。準1級の範囲は「日本の全遺産と主要な世界の遺産700件」ですが、どの700件かは公式に出ていません。ここに並ぶのは、ゼミが作ったキーワードの練習(試作46本)で、この記事がどのキーワードに入ったかです。公式テキストの分類ではありません。
この遺産が出てくるキーワード
| キーワード | このキーワードで見るもの | 本文の手がかり |
|---|---|---|
| 天文学関連 | 天体に合わせた造りか、暦という語の別の意味か | 「大学の天文台を通る経度の線」 |
いまのところ、この遺産が出てくるキーワードは1つです。ゼミの試作46本で数えた話で、公式テキストの分類ではありません。
準1級は、遺産を1件ずつではなくキーワードで横に読みます。このキーワードの練習では、ほかの参加記事と並べて読みます——同じ論点が、別の資産でどう書かれているかを見るためです。
キーワードで練習する
級別の確認問題
2級 確認問題
答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。
確認1:シュトルーヴェの測地弧の面積について、UNESCO のページの記述に合うものは?
- 一覧に面積の行が無く、完全性の節に本体0.6 ha・緩衝11 ha と書かれている
- 一覧に本体0.6 ha・緩衝11 ha と書かれている
- 面積についての記述はどこにも無い
- 一覧に面積の行が無く、完全性の節に本体0.6 ha・緩衝11 ha と書かれているが、説明文にはさらに別の数値がある
正解と解説を開く
正解:1.一覧に面積の行が無く、完全性の節に本体0.6 ha・緩衝11 ha と書かれている
一覧には面積・緩衝地帯の行がありません。完全性の節が「34の構成要素からなり、合計で0.6 ha の区域をなし、緩衝地帯は合計11 ha に達する」と書きます。説明文に面積の記載はありません。7章のポルト755 と同じ型(一覧に行が無く、完全性の節に数値がある)です。
確認2:シュトルーヴェの測地弧より前に測られていた弧としてUNESCO が挙げているものは?
- 以前の弧は無かった
- インドの弧だけが挙げられている
- インドでランブトンとエヴェレストが測った約2,400 km の弧と、リトアニアでカール・テンナーが測ったより短い弧
- インドでランブトンとエヴェレストが測った約2,400 km の弧と、リトアニアでテンナーが測った弧で、どちらもシュトルーヴェの弧には接続されなかった
正解と解説を開く
正解:3.インドでランブトンとエヴェレストが測った約2,400 km の弧と、リトアニアでカール・テンナーが測ったより短い弧
> シュトルーヴェの測地弧より前に、インドでランブトンとエヴェレストによって約2,400 km の弧が測られ(1845年に完了)、リトアニアでカール・テンナーによってより短い弧が測られていた。テンナーの弧は接続されました——「新しい長い弧は……以前のより短い弧を、テンナーが測った南の弧に接続し、それらを北と南へ延長することによって最終的に創られた」。
確認3:シュトルーヴェの測地弧の基準(vi)が結びつけているものは?
- コペルニクスの地動説
- アイザック・ニュートン卿の、世界は正確な球ではないという理論
- 基準(vi)は付いていない
- ニュートンの、世界は正確な球ではないという理論と、コペルニクスの地動説の両方
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正解:2.アイザック・ニュートン卿の、世界は正確な球ではないという理論
> 弧の測定とその結果は、自らの世界とその形と大きさについて不思議に思う人間に直接に結びついている。それはアイザック・ニュートン卿の、世界は正確な球ではないという理論に結びついている。コペルニクスについての記述はありません。これまで読んだ96件で、基準(vi)が特定の科学の理論に結びつけられる例はここだけです。
確認4:シュトルーヴェの測地弧の完全性の根拠としてUNESCO が書いていることは?
- すべての点が博物館として保存されていること
- 完全性の根拠は書かれていない
- 弧の遺跡の多くが国の国家測地基準網に属していることと、すべての点が博物館として保存されて公開されていることの両方
- 弧の遺跡の多くが国の国家測地基準網に属しており、今日処理される測地測定をもってしても完全性を与えていること
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正解:4.弧の遺跡の多くが国の国家測地基準網に属しており、今日処理される測地測定をもってしても完全性を与えていること
> シュトルーヴェの測地弧のすべての構成要素は一つの鎖に結びついており、弧の遺跡の多くは国の国家測地基準網に属していて、それが今日処理される測地測定をもってしても完全性を与えている。博物館についての記述はありません。いまも測量に使われていることが完全性の根拠です。(24章のペルシアの隊商宿1668 は逆に、考古遺跡として保存されているものがより高い程度の真正性を享受しているとされました。)
参考資料
確認日:2026年10月27日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。