個人
フランク・マクファーレン・バーネット
Sir Frank Macfarlane Burnet
1899年生まれ・1985年没
何をした人か
自分と異物を見分ける免疫の力は生まれつきではなく、胎児の時期に身につくと考えたオーストラリアの医学研究者です。ウイルスの研究でも大きな業績を残しました。
受賞理由のやさしい要約
1960年 生理学・医学賞(賞の1/2)
後天的な「免疫学的寛容」の発見が評価されました。胎児の時期に出会った異物を、成長後も自分の一部として受け入れるようになる現象です。理論を示したバーネットと、それを実験で確かめたピーター・メダワーの2人での受賞です。
同じ年・部門の共同受賞:ピーター・メダワー
公式の受賞理由(英語)
for discovery of acquired immunological tolerance何が新しかったか
それまでの免疫の研究は、主に血液の中に現れる免疫物質に関心が向いていました。バーネットは、体が「自分」と異物をどう見分けるのかを免疫学の中心の問題ととらえました。免疫をつくる力は胎児にはまだなく、育つ途中で自分の成分に触れてその形を覚えるのだと考えました。そこから、胎児のうちに異物を入れておけば、後でそれを自分として受け入れるはずだと予言しました。
私たちの生活や社会とのつながり
1935年にはオーストラリアでインフルエンザA型ウイルスの株を分離するなど、ウイルス研究でも成果を上げました。免疫学的寛容の発見は、臓器移植にとって意味のある結果でした。ただし1960年の授賞式の演説では、実際の医療への応用はまだごく初期の段階だと述べられています。 [根拠 4]
関連する受賞者・団体
- ピーター・メダワー同じ賞の共同受賞
1960年の生理学・医学賞をともに受けました。
- メアリー・ブランコウ編集上の関連
1960年の受賞は、胎児の時期に出会った異物を後に自分として受け入れる「後天的な免疫学的寛容」の発見に贈られました。2025年のブランコウらの受賞は、制御性T細胞が免疫細胞による自分の体への攻撃を防ぐ「末梢性免疫寛容」に関する発見に贈られました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Sir Frank Macfarlane Burnet)
- 1960年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Sir Frank Macfarlane Burnet – Facts - NobelPrize.org
- The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1960 - Presentation Speech - NobelPrize.org
- Sir Frank Macfarlane Burnet – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。