個人

エルンスト・チェイン

Ernst Boris Chain

1906年生まれ・1979年没

  • 1945年 生理学・医学賞

何をした人か

フローリーらとペニシリンを純粋な形で取り出し、感染症を治す働きを確かめた化学者です。ナチス政権が成立したあとの1933年に、ドイツからイギリスへ移りました。 [根拠 3・4・5]

受賞理由のやさしい要約

1945年 生理学・医学賞(賞の1/3)

ペニシリンの発見と、さまざまな感染症に対するその治療効果が評価されました。1928年にカビの出す物質としてペニシリンを見つけたアレクサンダー・フレミング、オックスフォードで一緒に研究を計画したハワード・フローリーとの3人での受賞です。ペニシリンは不安定で、純粋な形で作るのが難しい物質でした。

同じ年・部門の共同受賞:アレクサンダー・フレミング、ハワード・フローリー

公式の受賞理由(英語)
for the discovery of penicillin and its curative effect in various infectious diseases

何が新しかったか

チェインはフローリーと、微生物がつくる抗菌物質を体系的に調べる研究に取り組み、その中で9年前にフレミングが報告していたペニシリンを改めて調べました。研究チームは、ペニシリンが酸性のときに有機溶媒に溶けやすい性質などを利用して低い温度で不純物を除き、安定した乾燥状態のペニシリンを得ました。チェインはその後、ペニシリンなど天然の抗生物質の化学構造の解明にも取り組みました。

私たちの生活や社会とのつながり

授賞式の演説は、ペニシリンをこれまでに知られた中で最も効果的な治療薬の一つと呼び、人間の才能は命を救い病と闘うこともできると述べました。チェインは戦後、ローマやロンドンで研究を続け、ペニシリナーゼに対して安定なペニシリンの研究にも取り組みました。 [根拠 4]

関連する受賞者・団体

  • アレクサンダー・フレミング同じ賞の共同受賞

    1945年の生理学・医学賞をともに受けました。

  • ハワード・フローリー同じ賞の共同受賞

    1945年の生理学・医学賞をともに受けました。

  • ゲルハルト・ドーマク編集上の関連

    ドーマクらは1932年、スルホンアミドが敗血症を起こす細菌に効くことをマウスの実験で示しました。細菌の感染を薬で治すという同じ課題を、別の物質から見比べられます。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Ernst B. Chain)
  2. 1945年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
  3. Ernst B. Chain – Facts - NobelPrize.org
  4. Physiology or Medicine 1945 - Presentation Speech - NobelPrize.org
  5. Ernst B. Chain – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。