個人
ゲルハルト・ドーマク
Gerhard Domagk
1895年生まれ・1964年没
何をした人か
赤い色素のプロントジルが、細菌に感染したマウスやウサギを守ることを示した医学者です。サルファ剤と呼ばれる薬の道を開きました。 [根拠 4・5]
受賞理由のやさしい要約
1939年 生理学・医学賞(単独受賞)
プロントジルの抗菌作用の発見が評価され、単独で受賞しました。研究は化学会社の研究所で、化学者たちと協力して進められました。当時の政治状況のため受賞時には受け取れず、1947年にメダルと賞状を受け取りました。
公式の受賞理由(英語)
for the discovery of the antibacterial effects of prontosil何が新しかったか
それまで、球菌や桿菌のような細菌による感染症は、化学物質では退治できないという考えが広まっていました。ドーマクは、致死量の10倍の連鎖球菌を感染させたマウスで、プロントジルを与えた群だけが生き延びることを確かめました。のちに効き目の中心は分子の中のスルホンアミドの部分だとわかり、数千もの関連物質が作られて試されました。 [根拠 4]
私たちの生活や社会とのつながり
授賞式の演説では、サルファ剤によって丹毒などの感染症がふつうに治療できるようになったとされ、医学の革命ともいえる発見だと紹介されています。ドーマクはその後、結核の化学療法の研究にも取り組みました。一方でWHOは、抗菌薬の誤用や使いすぎが、薬の効かない病原体を広げていると警告しています。 [根拠 4・6]
関連する受賞者・団体
- アレクサンダー・フレミング編集上の関連
ドーマクは合成の色素から、フレミングはカビがつくる物質から、細菌感染症に効く薬の手がかりをつかみました。
- エルンスト・チェイン編集上の関連
ドーマクらは1932年、スルホンアミドが敗血症を起こす細菌に効くことをマウスの実験で示しました。細菌の感染を薬で治すという同じ課題を、別の物質から見比べられます。
- ハワード・フローリー編集上の関連
1945年の授賞式の講演では、サルファ剤が効かない患者でもペニシリンで治ることが少なくないと紹介されました。抗菌薬の時代を開いた二つの道として並べて読めます。
- ガートルード・エリオン編集上の関連
エリオンとヒッチングスの研究では、マラリアや細菌感染の薬の効き目がサルファ剤と組み合わせると大きく高まることも見つかりました。サルファ剤の道を開いたドーマクの発見が、のちの創薬にも生きた例です。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Gerhard Domagk)
- 1939年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Gerhard Domagk – Facts - NobelPrize.org
- Physiology or Medicine 1939 - Presentation Speech - NobelPrize.org
- Gerhard Domagk – Biographical - NobelPrize.org
- Antimicrobial resistance(who.int)
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。