個人
リチャード・ファインマン
Richard P. Feynman
1918年生まれ・1988年没
何をした人か
電気を帯びた粒子と電磁場の相互作用を扱う量子電磁力学を、「ファインマン図」を使って新しくつくり直すことに貢献したアメリカの物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
1965年 物理学賞(賞の1/3)
量子電磁力学での基礎的な研究と、それが素粒子物理学に深く及ぼした影響が評価されました。朝永振一郎、ジュリアン・シュウィンガーとの3人での受賞です。3人の仕事は、理論上は重なるはずの水素原子のエネルギー準位がわずかにずれる「ラムシフト」の説明にもつながりました。
同じ年・部門の共同受賞:朝永振一郎、Julian Schwinger(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for their fundamental work in quantum electrodynamics, with deep-ploughing consequences for the physics of elementary particles何が新しかったか
それまでの量子電磁力学には、電子の質量などを計算すると無限大という役に立たない答えが出てしまう欠陥がありました。ファインマンはより大胆な方法をとり、粒子どうしの相互作用を図で表す「ファインマン図」を導入して、実際の計算に使いやすい新しい形式をつくりました。この図を使うと、相互作用が起こる確率を計算しやすくなります。
私たちの生活や社会とのつながり
授賞式では、ファインマン図が現代物理学の重要な道具になったと紹介されました。電磁気以外の力も考える必要がある素粒子物理学で特に役立ち、新しい理論の方法は固体物理学や原子核物理学などにも広がりました。受賞当時はカリフォルニア工科大学で理論物理学の教授を務めていました。
関連する受賞者・団体
- 朝永振一郎同じ賞の共同受賞
1965年の物理学賞をともに受けました。
- ヴェルナー・ハイゼンベルク編集上の関連
ハイゼンベルクは量子力学をつくった一人で、1920年代末にはディラック、パウリとともに最初の量子電磁力学を定式化しました。ファインマンらは、その理論に新しい考え方と方法を持ち込み、成功した新しい量子電磁力学をつくりました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Richard P. Feynman)
- 1965年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Nobel Prize in Physics 1965 - Presentation Speech - NobelPrize.org
- Richard P. Feynman – Biographical - NobelPrize.org
- Richard P. Feynman – Facts - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。