個人
梶田隆章
Takaaki Kajita
1959年生まれ
何をした人か
スーパーカミオカンデで大気から来るニュートリノを観測し、ニュートリノが飛ぶ途中で種類を変えることを示した物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
2015年 物理学賞(賞の1/2)
ニュートリノの種類が移り変わる「ニュートリノ振動」を発見し、ニュートリノに質量があることを示したことが評価されました。カナダのサドベリー・ニュートリノ天文台で太陽から来るニュートリノを調べた、アーサー・マクドナルドとの2人での受賞です。
同じ年・部門の共同受賞:Arthur B. McDonald(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for the discovery of neutrino oscillations, which shows that neutrinos have mass何が新しかったか
宇宙線が大気とぶつかってできるミューニュートリノは、真上から来るものと、地球の反対側から地球を突き抜けて来るものが同じ数になるはずでした。ところが地球を通り抜けてきたものの方が少なく、長い距離を飛ぶあいだに別の種類へ変わったと考えられました。梶田はこの発見を1998年に発表しました。
私たちの生活や社会とのつながり
素粒子の標準模型はニュートリノに質量がないことを前提にしていたため、この発見は標準模型が完全な理論ではないことを示しました。2015年の受賞解説の時点で、ニュートリノの質量はまだ直接測られておらず、なぜこれほど軽いのかといった問いが残されていました。
関連する受賞者・団体
- 小柴昌俊研究の継承
梶田隆章は東京大学で小柴昌俊の研究室の大学院生となり、カミオカンデの実験に加わりました。その後、カミオカンデの後継で、より大きなスーパーカミオカンデの研究に移りました。
- ヴォルフガング・パウリ編集上の関連
ニュートリノは、ベータ崩壊でエネルギーが保存されることを説明しようとして、1930年にパウリが存在を提案した粒子です。梶田らの観測は、その粒子に質量があることを示しました。
- フレデリック・ライネス編集上の関連
1995年の受賞発表では、電子ニュートリノにわずかでも質量が残るかどうかは未解決の問題とされていました。梶田隆章は、宇宙線と大気の反応で生まれたニュートリノを調べ、種類が入れ替わることから質量を持つはずだと示しました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Takaaki Kajita)
- 2015年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Takaaki Kajita – Biographical
- Takaaki Kajita – Facts
- The 2015 Nobel Prize in Physics - Press release - NobelPrize.org
- The Nobel Prize in Physics 2015 - Popular information - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。