個人
ハー・ゴビンド・コラナ
Har Gobind Khorana
1922年生まれ・2011年没
何をした人か
構成要素を決まった位置に並べた核酸を合成する方法を工夫し、遺伝暗号の解読の最終段階に大きく貢献した研究者です。
受賞理由のやさしい要約
1968年 生理学・医学賞(賞の1/3)
遺伝暗号の解読と、それがタンパク質をつくる過程で果たす働きの解明が評価されました。暗号の最初の一文字を読み解いたマーシャル・ニーレンバーグ、暗号を読み取る転移RNAの化学構造を決めたロバート・ホリーとの3人での受賞です。
同じ年・部門の共同受賞:Robert W. Holley(未収録)、Marshall W. Nirenberg(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for their interpretation of the genetic code and its function in protein synthesis何が新しかったか
1950年代には、遺伝情報がDNAからRNA、そしてタンパク質へと伝わることがわかっていました。DNAでは3つのヌクレオチドの並びが1つのアミノ酸に対応しており、この暗号をどう解くかが課題でした。コラナは酵素の助けを借りてさまざまなRNAの鎖をつくり、それをもとにタンパク質を合成させ、そのアミノ酸の並びから暗号の残りを解き明かしました。
私たちの生活や社会とのつながり
1968年の授賞式の演説は、この研究はまだ基礎研究だとしながらも、遺伝が大きく関わる多くの病気の原因を理解する糸口になると述べています。コラナはイギリス統治下のインドのパンジャブ地方の小さな村(現在はパキスタンの一部)に生まれ、イギリスやスイスなどで学んだのちアメリカに移り、アメリカ国籍を得ました。 [根拠 5]
関連する受賞者・団体
- マイケル・スミス研究の継承
スミスは1956年、コラナのもとで研究員の職を得てバンクーバーで研究を始め、1960年にはコラナのグループの一員としてウィスコンシン大学へ移りました。
- ポール・バーグ編集上の関連
コラナは決まった並びの核酸を合成して遺伝暗号の解読に役立て、バーグは異なる生物のDNAをつなぎ合わせた組換えDNAをつくりました。遺伝情報を運ぶ分子を人の手で組み立てる研究として並べて読めます。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(H. Gobind Khorana)
- 1968年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Michael Smith – Biographical (NobelPrize.org)
- H. Gobind Khorana – Facts - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
- H. Gobind Khorana – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。