個人
マイケル・スミス
Michael Smith
1932年生まれ・2000年没
何をした人か
DNAの決めた位置だけを書き換えて変異を起こす方法を確立し、タンパク質の研究に生かした、カナダの大学の研究者です。
受賞理由のやさしい要約
1993年 化学賞(賞の1/2)
短いDNA断片(オリゴヌクレオチド)を使う部位特異的変異導入法の確立と、それをタンパク質研究へ発展させた基礎的な貢献が評価されました。DNAを増やすPCR法を発明したキャリー・マリスとの2人での受賞で、2人の方法は遺伝子工学の急速な発展をさらに速めたとされています。
同じ年・部門の共同受賞:キャリー・マリス
公式の受賞理由(英語)
for his fundamental contributions to the establishment of oligonucleotide-based, site-directed mutagenesis and its development for protein studies何が新しかったか
受賞発表は、自然に起こる突然変異はでたらめで、生物にとってほとんどの場合致命的だと説明しています。スミスは、1文字だけ違う人工のDNA断片でも、ウイルスのDNAの正しい位置に結合できることを見つけました。1978年には共同研究者とともに、この断片を結合させて宿主の中で複製させる方法を実現しました。その4年後には、決めたアミノ酸だけを入れ替えた酵素を大量につくることにも成功しました。
私たちの生活や社会とのつながり
タンパク質がどう働き、何がその立体構造を決めるのかを詳しく調べる手段となり、望む性質のタンパク質をつくる「タンパク質デザイン」にもつながりました。受賞発表は、洗剤に使われる酵素を洗濯水の熱や薬品に強くした例を挙げています。受賞発表では、がん細胞を攻撃する抗体づくりなどへの応用が、取り組みの進んでいる例として紹介されていました。 [根拠 5]
関連する受賞者・団体
- キャリー・マリス同じ賞の共同受賞
1993年の化学賞をともに受けました。
- ハー・ゴビンド・コラナ研究の継承
スミスは1956年、コラナのもとで研究員の職を得てバンクーバーで研究を始め、1960年にはコラナのグループの一員としてウィスコンシン大学へ移りました。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Michael Smith)
- 1993年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
- Michael Smith – Biographical (NobelPrize.org)
- Michael Smith – Facts - NobelPrize.org
- Press release: The 1993 Nobel Prize in Chemistry - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。