個人

ハロルド・クロトー

Sir Harold W. Kroto

1939年生まれ・2016年没

  • 1996年 化学賞

何をした人か

炭素原子が閉じた殻のように並ぶ新しい形の炭素、フラーレンを見つけた、イギリスのサセックス大学の化学者です。

受賞理由のやさしい要約

1996年 化学賞(賞の1/3)

フラーレンの発見が評価され、アメリカのライス大学のロバート・カール、リチャード・スモーリーとの3人で受賞しました。受賞発表によると、それまで知られていた炭素の結晶の形は、2種類の黒鉛や2種類のダイヤモンドなど6種類でした。

同じ年・部門の共同受賞:Robert F. Curl Jr.(未収録)、リチャード・スモーリー

公式の受賞理由(英語)
for their discovery of fullerenes

何が新しかったか

クロトーは、炭素の多い巨大な星の大気で、炭素と窒素だけでできた長い鎖の分子が生まれたと考え、そのでき方を詳しく調べたいと望んでいました。スモーリーの装置で炭素を蒸発させてみると、60個の炭素がまとまったかたまりが目立って現れました。その安定性から、サッカーボールと同じく六角形20面と五角形12面をもつかご形の構造が提案されました。

私たちの生活や社会とのつながり

受賞発表の時点で、C60から超伝導を示す塩や新しい触媒、新しい材料などがつくれるようになっていましたが、実用的な応用はまだ生まれていませんでした。クロトーは1995年にBBCのプロデューサーとともにベガ科学トラストを立ち上げ、テレビで放送できる質の科学映像づくりに取り組みました。

関連する受賞者・団体

  • リチャード・スモーリー同じ賞の共同受賞

    1996年の化学賞をともに受けました。

  • アンドレ・ガイム編集上の関連

    一般向けの解説は、グラフェンもナノチューブやフラーレン(1996年化学賞)も、正しい見方をしたときに科学者の前に現れた炭素の形だと紹介しています。

  • ダン・シェヒトマン編集上の関連

    受賞発表によると、炭素がこれほど対称性の高い形で見つかるとは、物理学者も化学者も予想していませんでした。シェヒトマンも1982年、結晶は同じ模様を繰り返すという長年の考えに合わない、規則正しいのに繰り返さない準結晶を見つけました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Sir Harold Kroto)
  2. 1996年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
  3. Press release: The Nobel Prize in Chemistry 1996
  4. Dan Shechtman – Facts
  5. Sir Harold Kroto – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。