個人
ポール・ローマー
Paul M. Romer
1955年生まれ
何をした人か
新しいアイデアや技術が市場の中でどのように生まれ、長期の経済成長を支えるのかを理論にした経済学者です。
受賞理由のやさしい要約
2018年 経済学賞(賞の1/2)
技術革新を長期のマクロ経済分析に組み込んだことが評価されました。気候変動を同じく長期のマクロ経済分析に組み込んだウィリアム・ノードハウスとの2人での受賞です。ローマーは、企業が新しいアイデアや技術革新を生み出そうとする意欲が、経済の力によって左右されることを示しました。
同じ年・部門の共同受賞:ウィリアム・ノードハウス
公式の受賞理由(英語)
for integrating technological innovations into long-run macroeconomic analysis何を問い直したか
それまでの成長理論では、技術の変化は外の「ブラックボックス」から入ってくるものとして扱われていました。ローマーは1990年に発表した理論で、新しい技術が市場での意図的な活動から生まれるしくみを描き、内生的成長理論の土台を築きました。鍵は、機械とは違い、アイデアは一人が使っても他の人も同時に使えることです。そのため、アイデアによる成長は伸びが鈍るとは限らず、長く続きうることを示しました。
私たちの生活や社会とのつながり
年に数パーセントの成長でも、数十年積み重なれば人々の暮らしを変えます。ローマーは、規制のない市場では研究開発が足りなくなりがちだとして、研究開発への補助金や特許制度など、よく設計された政策が必要だと示しました。その分析では、特許制度は新しいアイデアを生む意欲と、他の人がそれを使えることとの釣り合いをとるべきだとされています。
関連する受賞者・団体
- ウィリアム・ノードハウス同じ賞の共同受賞
2018年の経済学賞をともに受けました。
- ロバート・ソロー編集上の関連
ローマーの研究は、1987年に経済学賞を受けたソローの成長モデルを土台にしています。以前のモデルでは外から入ってくるとされた技術の進歩を、市場での活動から生まれるものとして説明し直しました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Paul M. Romer)
- 2018年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
- Paul M. Romer – Facts – 2018 - NobelPrize.org
- The Prize in Economic Sciences 2018 - Press release - NobelPrize.org
- The Prize in Economic Sciences 2018 - Popular science background - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。