個人
ロバート・ソロー
Robert M. Solow
1924年生まれ・2023年没
何をした人か
国の経済が長い目で見てどう成長するのかを数式のモデルで示した、アメリカの経済学者です。
受賞理由のやさしい要約
1987年 経済学賞(単独受賞)
経済成長の理論への貢献が評価され、単独で受賞しました。1956年に発表した成長モデルは、資本の蓄積が一人あたりの生産をどう高めるかを数式で表したもので、現代のマクロ経済理論を組み立てる枠組みになったと評価されました。
公式の受賞理由(英語)
for his contributions to the theory of economic growth何を問い直したか
機械や工場を増やせば国は豊かになり続けるのかという問いに対し、ソローのモデルは、資本を足すほど生産への上乗せは小さくなると示しました。貯蓄の割合を高めても成長率がずっと高まるわけではなく、長期の成長の原動力は技術の進歩だというのです。実際のデータでも、年々の成長のうち労働と資本の増加で説明できるのはわずかな部分だけだと示しました。
私たちの生活や社会とのつながり
ソローの研究は、成長の要因を測る「成長会計」の基礎を築き、多くの国で同じような分析が行われました。1960年代からは、各国政府が技術の研究開発に資金を回すよう後押ししました。天然資源が限られる中で成長を続けられるのかという問いにも取り組みました。
関連する受賞者・団体
- サイモン・クズネッツ編集上の関連
クズネッツが膨大な統計から経済成長の姿を実証的に描いたのに対し、ソローは成長の要因を論じる理論の枠組みを作り、要因ごとの貢献を測る道も開きました。
- ウィリアム・ノードハウス編集上の関連
ソローは天然資源が限られる中でも成長を続けられるかを理論的に考え、成長が環境に与える影響も研究しました。ノードハウスは経済と気候の相互作用を表すモデルをつくり、成長と環境の問題をさらに具体的に扱いました。
- ポール・ローマー編集上の関連
ローマーの研究は、1987年に経済学賞を受けたソローの成長モデルを土台にしています。以前のモデルでは外から入ってくるとされた技術の進歩を、市場での活動から生まれるものとして説明し直しました。
- ダロン・アセモグル編集上の関連
ソローは、資本や労働、技術から国の成長を説明する枠組みをつくりました。アセモグルらは、国どうしの豊かさの大きな差を説明する重要な要因として、社会の制度の違いに光を当てました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Robert M. Solow)
- 1987年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
- Robert M. Solow – Facts - NobelPrize.org
- The Prize in Economics 1987 - Press release - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。