個人
ハーバート・サイモン
Herbert A. Simon
1916年生まれ・2001年没
何をした人か
組織の中で人がどのように意思決定をしているのかを研究した学者です。政治学や行政学、心理学、情報科学などの分野をまたいで仕事をしました。
受賞理由のやさしい要約
1978年 経済学賞(単独受賞)
経済組織の中での意思決定の過程についての先駆的な研究が評価され、単独で受賞しました。1947年の著書『Administrative Behavior』などで、企業を物・人・社会的な要素から成り、情報のやりとりでつながる「適応するシステム」として描きました。
公式の受賞理由(英語)
for his pioneering research into the decision-making process within economic organizations何を問い直したか
従来の理論は、行動の結果をいつも見通し、合理的に利益を最大にする企業家を想定していました。サイモンはこれを退け、知識の不足や人間関係によって合理的に行動できる力が限られた、複数の意思決定者に置き換えました。最善の選択肢を選べない彼らは、満足できる選択肢で手を打つことになります。
私たちの生活や社会とのつながり
受賞発表によれば、彼の理論は企業や行政の計画・予算・管理の仕組みによく当てはまり、現代の経営学や行政研究の多くがその考えに基づいています。一方で、古典的な理論より洗練さに欠け、経済全体の分析には向きにくいとも指摘されました。
関連する受賞者・団体
- ダニエル・カーネマン編集上の関連
サイモンは、意思決定者の合理的に行動できる力には限りがあると考えました。カーネマンは、人の判断が確率の基本原則から体系的にずれる近道をとることがあると見いだしました。
- リチャード・セイラー編集上の関連
2017年の経済学賞の解説は、サイモンが人や組織の認知の限界をまとめて「限定合理性」という概念にしたと紹介しています。セイラーの心の会計の理論は、その限界の一例として挙げられています。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Herbert Simon)
- 1978年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
- Herbert A. Simon – Facts - NobelPrize.org
- The Prize in Economics 1978 - Press release - NobelPrize.org
- The Prize in Economics 1978 - Presentation Speech - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。