個人
ジョセフ・スティグリッツ
Joseph E. Stiglitz
1943年生まれ
何をした人か
取引する人どうしの持つ情報に差がある市場を分析し、失業や融資の制限などの現象を説明したアメリカの経済学者です。
受賞理由のやさしい要約
2001年 経済学賞(賞の1/3)
情報の非対称性がある市場の分析が評価されました。売り手のほうが品質をよく知る市場を論じたジョージ・アカロフ、情報を持つ側が信号を送る働きを示したマイケル・スペンスとの3人での受賞です。受賞発表では、3人の研究は現代の情報の経済学の中心をなすと評されました。
同じ年・部門の共同受賞:ジョージ・アカロフ、A. Michael Spence(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for their analyses of markets with asymmetric information何を問い直したか
スティグリッツは、情報の少ない側が情報を多く持つ側から情報を引き出す「スクリーニング」を明らかにしました。たとえば保険会社は、自己負担額と保険料の組み合わせを複数用意することで、加入者を危険度ごとに分けられます。銀行が金利を上げる代わりに貸し出しの量を絞る場合があることなどを示し、情報の非対称性を無視した経済モデルは誤りうると繰り返し論じました。
私たちの生活や社会とのつながり
現代の開発経済学を築いた一人ともされています。クリントン政権では大統領経済諮問委員会の委員長を務め、その後、世界銀行のチーフエコノミストになりました。本人の回想によれば、世界銀行時代には国際通貨基金などが進めた政策を批判し、論争の当事者にもなりました。
関連する受賞者・団体
- ジョージ・アカロフ同じ賞の共同受賞
2001年の経済学賞をともに受けました。
- ムハマド・ユヌス編集上の関連
スティグリッツは、銀行が金利を上げずに貸し出しの量を絞ることがある理由を情報の偏りから説明しました。少額融資を貧困と闘う手段に育てたユヌスと並べると、お金を借りられない人がなぜ生まれ、どう支えられるかを両側から考えられます。
- ポール・クルーグマン編集上の関連
クルーグマンの1979年の理論は、消費者が多様な商品を好むという前提に立っていました。その2年前の1977年には、ディキシットとスティグリッツが、製品の多様性への好みを分析するモデルを発表していました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Joseph E. Stiglitz)
- 2001年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
- Joseph E. Stiglitz – Facts - NobelPrize.org
- The Prize in Economic Sciences 2001 - Press release - NobelPrize.org
- The 2001 Prize in Economic Sciences - Popular information - NobelPrize.org
- Joseph E. Stiglitz – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。