個人
鈴木章
Akira Suzuki
1930年生まれ
何をした人か
パラジウムを触媒にして炭素原子どうしをつなぐ反応を、ホウ素を使って開発した北海道大学の化学者です。
受賞理由のやさしい要約
2010年 化学賞(賞の1/3)
有機合成におけるパラジウム触媒を使ったクロスカップリングの開発が評価されました。リチャード・ヘック、根岸英一との3人での受賞です。炭素原子がパラジウム原子の上で出会うと反応が始まる仕組みで、化学者が複雑な化学物質をつくれる可能性を大きく広げました。
同じ年・部門の共同受賞:Richard F. Heck(未収録)、根岸英一
公式の受賞理由(英語)
for palladium-catalyzed cross couplings in organic synthesis何が新しかったか
炭素原子は安定していて互いに反応しにくく、以前の方法では、複雑な分子をつくろうとすると不要な副産物が多くできてしまいました。根岸英一が亜鉛を使う方法を示した2年後、鈴木はホウ素を使いました。ホウ素は、炭素原子を反応しやすくする役目を、それまでで最も穏やかに果たします。亜鉛より毒性も低いため、大規模な利用に向いています。
私たちの生活や社会とのつながり
2010年の受賞発表では、この反応が世界中の研究や、医薬品・電子産業向けの分子の商業生産に使われていると紹介されました。2010年の解説では、鈴木の反応が農作物を菌類から守る物質を数千トン規模で商業的に合成するのにも使われていると紹介されています。
関連する受賞者・団体
- 根岸英一同じ賞の共同受賞
2010年の化学賞をともに受けました。
- キャロリン・ベルトッツィ編集上の関連
鈴木章の反応はパラジウムの上で炭素原子どうしをつなぐ方法で、2022年の化学賞は分子の部品が素早く効率よくつながるクリックケミストリーなどに贈られました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Akira Suzuki)
- 2010年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
- Akira Suzuki – Facts - NobelPrize.org
- Press release: The Nobel Prize in Chemistry 2010 - NobelPrize.org
- The Nobel Prize in Chemistry 2010 - Popular information - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。