個人

J・J・トムソン

Joseph John Thomson

1856年生まれ・1940年没

  • 1906年 物理学賞

何をした人か

気体の中を電気が流れるしくみを調べ、陰極線の研究から電子を発見したイギリスの物理学者です。

受賞理由のやさしい要約

1906年 物理学賞(単独受賞)

気体の中を電気が伝わる現象について、理論と実験の両面から進めた研究の大きな功績が評価されました。授賞式の演説では、X線を使って空気中に電気を帯びた小さな粒子をつくり、そのまわりに水蒸気を凝結させる工夫で、粒子1個あたりの電気の量を求めたことが紹介されています。

公式の受賞理由(英語)
in recognition of the great merits of his theoretical and experimental investigations on the conduction of electricity by gases

何が新しかったか

1897年、陰極線が電気を運ぶ粒子、つまり電子でできていることを示し、電子は原子の一部だと結論づけました。演説によれば、電子の質量は当時知られていた最も小さな原子である水素原子のおよそ千分の一と見積もられました。また、陽線を使って種類の違う原子や分子を分ける方法を見つけ、この考えはのちに多くの同位体の発見へと発展しました。

私たちの生活や社会とのつながり

授賞式の演説は、電気が日々の暮らしでますます重要になっていると述べ、気体の放電の研究が物質の見方を大きく照らすと評価しました。トムソンはケンブリッジ大学で長くキャベンディッシュ実験物理学教授を務め、息子のジョージ・トムソンも1937年にノーベル物理学賞を受けています。

関連する受賞者・団体

  • アーネスト・ラザフォード研究の継承

    ラザフォードはケンブリッジのキャベンディッシュ研究所でトムソンのもとで研究し、X線を当てた気体の中のイオンについて共同で調べました。のちにトムソンの後を継いで、キャベンディッシュ物理学教授になっています。

  • フランシス・アストン研究の継承

    アストンは1909年末、J・J・トムソンに招かれてケンブリッジのキャベンディッシュ研究所で助手になりました。授賞の演説はアストンをトムソンの元教え子と呼び、主に師と同じ原理にもとづきつつ大きく改良した質量分析器をつくったと紹介しています。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(J.J. Thomson)
  2. 1906年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
  3. Ernest Rutherford – Biographical (NobelPrize.org)
  4. Francis W. Aston – Biographical (NobelPrize.org)
  5. Award ceremony speech, Nobel Prize in Chemistry 1922 (NobelPrize.org)
  6. J.J. Thomson – Facts - NobelPrize.org
  7. Nobel Prize in Physics 1906 - Presentation Speech - NobelPrize.org
  8. J.J. Thomson – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。