個人

アーネスト・ラザフォード

Ernest Rutherford

1871年生まれ・1937年没

  • 1908年 化学賞

何をした人か

放射線を出す元素が別の元素に変わることを明らかにし、原子の中心に小さな原子核があるという考えを示したニュージーランド出身の物理学者です。

受賞理由のやさしい要約

1908年 化学賞(単独受賞)

元素の崩壊と放射性物質の化学についての研究が評価され、化学賞を単独で受けました。ソディとともに1902年、元素は崩壊して別の元素に変わりうるという革命的な理論をまとめていました。当時は物理学の教授で、受けたのは化学賞でした。

公式の受賞理由(英語)
for his investigations into the disintegration of the elements, and the chemistry of radioactive substances

何が新しかったか

1899年には、放射線に少なくともアルファ線とベータ線の2種類があることを示しました。ソディとの崩壊理論は、放射能を分子ではなく原子そのものの変化としてとらえるものでした。さらにアルファ線の散乱の研究から、原子の質量と正の電荷のほとんどが中心のごく小さな空間に集まっているという原子核の考えにたどり着きました。

私たちの生活や社会とのつながり

1919年には、アルファ粒子を当てて窒素などの軽い原子核を壊せることも見つけました。キャベンディッシュ研究所の指導者として、多くの未来のノーベル賞受賞者を大きな成果へ導いたことでも知られます。原子核をもつ原子の姿はボーアに受け継がれ、量子論と結びついて発展しました。

関連する受賞者・団体

  • フレデリック・ソディ共同研究

    ソディは1900年から1902年までカナダのマギル大学でラザフォードとともに放射能を研究し、放射能は原子が崩壊して新しい種類の物質ができる現象だと結論づけました。

  • オットー・ハーン共同研究

    ハーンは1905〜06年、カナダのマギル大学でラザフォードのもとで研究し、ともにアルファ線の研究を行いました。

  • J・J・トムソン研究の継承

    ラザフォードはケンブリッジのキャベンディッシュ研究所でトムソンのもとで研究し、X線を当てた気体の中のイオンについて共同で調べました。のちにトムソンの後を継いで、キャベンディッシュ物理学教授になっています。

  • ニールス・ボーア研究の継承

    1912年にマンチェスターのラザフォードのもとに加わったボーアは、ラザフォードの原子核の考えをプランクの量子論と結びつけ、原子の構造の理論をつくりました。

  • ジェームズ・チャドウィック研究の継承

    チャドウィックはマンチェスターでラザフォードのもとで学び、第一次世界大戦後の1919年にはケンブリッジのキャベンディッシュ研究所でも再びそのもとで研究しました。ラザフォードは以前から、原子核の中にこうした粒子がある可能性を提案していました。

  • ゲオルク・ド・ヘヴェシー研究の継承

    ヘヴェシーは1910年にイギリスへ渡り、マンチェスターでラザフォードのもとで学びました。同位体を目印にする方法の着想は、そこで任された鉛の分離がうまくいかなかったことから生まれました。

  • ウィリアム・ラムゼー編集上の関連

    ラムゼーはソディとともにラジウムから出る気体の中にヘリウムを見つけ、ラザフォードもソディと組んで、放射性物質からヘリウムが生じうるという仮説を立てました。新しい元素の発見と、元素が別の元素に変わる現象の研究が、ヘリウムで交わった組み合わせです。

  • ウィラード・リビー編集上の関連

    ラザフォードは、元素が崩壊して別の元素に変わるという考えを示しました。リビーは、炭素14の放射性崩壊が決まった速さで進むことを、過去の時間を測る時計として使いました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Ernest Rutherford)
  2. 1908年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
  3. Frederick Soddy – Biographical (NobelPrize.org)
  4. Otto Hahn – Biographical – NobelPrize.org
  5. Ernest Rutherford – Biographical – NobelPrize.org
  6. James Chadwick – Biographical (NobelPrize.org)
  7. George de Hevesy – Biographical (NobelPrize.org)
  8. Nobel Prize in Chemistry 1943 – Presentation speech (NobelPrize.org)
  9. Ernest Rutherford – Facts - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。