個人

ロジャー・Y・チエン

Roger Y. Tsien

1952年生まれ・2016年没

  • 2008年 化学賞

何をした人か

クラゲの緑色蛍光タンパク質GFPが光るしくみを解き明かし、光の色を変えた変種をつくったニューヨーク生まれの研究者です。

受賞理由のやさしい要約

2008年 化学賞(賞の1/3)

緑色蛍光タンパク質GFPの発見と開発が評価されました。クラゲからGFPを初めて取り出した下村脩、GFPが生き物の目印として役立つことを示したマーティン・チャルフィーとの3人での受賞です。チエンはGFPが光るしくみの理解を深め、緑以外の色にも広げました。

同じ年・部門の共同受賞:下村脩、Martin Chalfie(未収録)

公式の受賞理由(英語)
for the discovery and development of the green fluorescent protein, GFP

何が新しかったか

チエンは、GFPの中で光を出す部分ができる化学反応に、酸素が必要なことを示しました。さらにアミノ酸を入れ替えて、より強く光る水色や青、黄色などの変種をつくりました。ほかの研究者がサンゴから見つけた赤いタンパク質も、1本の鎖で安定して光るように作り直しました。

私たちの生活や社会とのつながり

色の違う目印を使うと、いくつもの生命現象を同時に追うことができます。GFPは、脳の神経細胞の発達やがん細胞の広がりなど、それまで見えなかった過程を観察する道具になりました。アルツハイマー病で神経細胞が傷つくようすや、胎児のすい臓でインスリンをつくる細胞ができる過程も追えるようになりました。

関連する受賞者・団体

  • 下村脩同じ賞の共同受賞

    2008年の化学賞をともに受けました。

  • キャロリン・ベルトッツィ編集上の関連

    生きた細胞の中を光で見る道具として、チエンは色の違う蛍光タンパク質で複数のタンパク質を見分けられるようにしました。ベルトッツィは、細胞の糖鎖に入れた目印へ蛍光分子をつなぐ反応を開発しました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Roger Y. Tsien)
  2. 2008年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
  3. Press release: The Nobel Prize in Chemistry 2008 - NobelPrize.org
  4. The Nobel Prize in Chemistry 2008 - Popular information - NobelPrize.org
  5. Roger Y. Tsien – Facts - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。