基本を学ぶ
どこにあり、何が登録されたのか — 見出しが二つとも標準と違う
ホンデュラス。所在地は一覧に `Northeast of the country in the area known as the “Mosquitia Hondureña”`(国の北東、「ホンデュラスのモスキティア」として知られる区域)と書かれます。座標は N15 44 40 W84 40 30。
| 本体 | 350,000 ha(「国で最大の保護区域」) |
|---|---|
| 緩衝地帯 | 150,000 ha(本体の約0.43倍) |
| 登録 | 1982年(境界の変更の行なし) |
| 基準 | (vii)(viii)(ix)(x)=自然の4基準すべて |
| 区分 | 自然遺産 |
| dossier | 196(接尾辞なし) |
| シリアル | 一覧に行が無い |
| 危機遺産リスト | 二つの行が並ぶ——`2011 – Present` と `1996 -2007` |
| 保存状況報告 | 33年分(1988年から2026年まで。1992・1993・1994・2002・2020・2022 の6年が無い) |
| 活動 | 2件 |
| お知らせ | 3件(三つとも危機遺産リストに関わるもの) |
| 動画 | 節が無い |
| リンク | 1件(Protectedplanet.net のみ) |
| ほかの保全の仕組み | 2件/2要素(生物圏保存地域 Rio Plátano/ラムサール Laguna de Bacalar) |
| 訳のある言語 | 8つ(英・仏・アラビア・中・露・西・日・蘭) |
一覧に GIS の但し書きが付きます(609 と同じ。)。
一覧のタブに `Best Practice` がある
タブは `Description` `Maps` `Documents` `Gallery` `Indicators` `Assistance` `Best Practice` の七つ。`Video` のタブはありません。
| ある | `Best Practice`(これまで読んだ274件で初めて) |
|---|---|
| 無い | `Video` |
一覧のタブの並びも資産ごとに違います。タブの有無は顕著な普遍的価値の本文とは別のものとして記録します。
見出しが二つとも、標準と違う大文字になっている
| 多くの資産 | この資産 |
|---|---|
| `Brief synthesis` | `Brief Synthesis`(S が大文字) |
| `Protection and Management requirements` の形は使わない | `Protection and Management requirements`(M が大文字) |
一つの資産で二つの見出しが標準と違う大文字になります。中身はほかの資産の同じ名の節と同じ役なので、見出しの揺れとしてだけ記録します。36章のスルツェイ1267 のように見出しそのものが無い形とは別に扱います。
名前の表記が三通りに割れる
| どこ | 表記 |
|---|---|
| 資産の名・本文 | Río Plátano(Rio にアクセント) |
| 一覧の生物圏保存地域 | Rio Plátano(Rio のアクセントが無い) |
| 一覧のラムサール | Laguna de Bacalar |
一覧のラムサール湿地の名は、本文に出てくるどの潟の名とも一致しません。本文が挙げる潟は Laguna Brus と Laguna Ibans の二つです。一次資料がそう書いているのでそのまま記録し、同定はしません。
より大きな保全の複合の一部として書かれる
重要性を加えるものとして、資産は、タワカ・アサングニ生物圏保存地域とパトゥカ国立公園をほかの保護区域とともに包む、著しく大きな保全の複合の不可分の一部である。全体として見れば、北東ホンデュラスの保全の複合は、隣国ニカラグアのボサワス生物圏保存地域と連続しており、合わせてアマゾンの北のラテンアメリカで最大の連続した森林区域をなす。
資産が三段で位置づけられます——①資産(350,000 ha)②北東ホンデュラスの保全の複合(タワカ・アサングニ生物圏保存地域+パトゥカ国立公園ほか)③ニカラグアのボサワス生物圏保存地域と連続した「アマゾンの北のラテンアメリカで最大の連続した森林区域」。越境の資産ではありませんが、本文が国境を越えた連続を書きます。
自然の4基準がそろい、完全性の節が脅威を書かない
自然の4基準がそろう
| 基準 | 何を書くか |
|---|---|
| (vii) | 「自然の美は、地形と景観の型と特徴の多様性の関数である」。プンタ・ピエドラの1,418 mの密に森に覆われた山→サバナ、松林のまとまり、広大な湿地→カリブ海の海岸平野。Laguna Brus と Laguna Ibans(どちらも野生生物に満ち、大きな鳥のコロニーを持ち、魚とほかの多くの水生生物の育成の場) |
| (viii) | 二つの主要な地形の区域——プラタノ川の源流を宿す急な山脈と平坦から波打つ海岸平野。プラタノ川が低地を約45 km 蛇行して三日月湖・背水湿地・自然の堤を作る。約100 m で丘陵が急に始まる。ピコ・ダマ=150 m の尖峰、150 m に達する滝。プラタノ川の三分の二が山の険しい部分を流れ、長い白水の区間を持つ。深い森の峡谷の一つの大滝で、川が巨大な岩の下に消える。山はコルディレラ・セントラルの一部で、白亜紀のホンデュラス大陸間凹地に相当する |
| (ix) | 「急速に減りつつある主要な河川流域の数少ない一つとして、資産の心臓であるプラタノ川は、山の源流から海まで自由に流れ続ける」。「生態の連結と対応する過程は、景観の水準でおおむね無傷のままである」。もっとも高い尾根には希少な妖精林(elfin forest)の小さな区域 |
| (x) | 586種の維管束植物。「資産の遠い部分にはまだ科学に新しい種がいるかもしれない」。「ほぼすべての分類群で、国全体の動物相の相当な割合を宿し、多くの場合は種の数の半分を十分に超える」。721種超の脊椎動物(ホンデュラスで知られる哺乳類の半分超)、411種の鳥、108種の爬虫類と両生類、4種のウミガメ |
自然の4基準がそろう資産です。基準(x)が、数そのものではなく「国全体に対する割合」で価値を述べます。分母が「ホンデュラスで知られる種の数」なので、分母を落とすと意味が変わります。基準(x)が「まだ科学に新しい種がいるかもしれない」と書きます。まだ知られていないものが価値の根拠に入る形です。基準(ix)が「自由に流れ続ける」ことを価値にします。流域の全体が登録されていることと対応します。
完全性の節が、脅威を一つも書かない
保存区域は、世界の保全の重要性を持つ生態系(28の陸の生態系と5の沿岸海洋のもの)、生息地、種の豊かな多様性を含む。プラタノ川は、険しい山から海岸平野までのすべての景観の要素を結ぶ主要な景観の特徴であり回廊である。源流から河口までの流域の全体に保全の身分を与えることは、保全の観点から理想の設定である。
| 節 | 何が書かれるか |
|---|---|
| 完全性 | 生態系の数(28+5)、川が回廊であること、「保全の観点から理想の設定である」。脅威は一つも書かれない |
| 保護管理 | 「強い法的保護にもかかわらず……長く、その完全性を脅かす人の圧力に苦しんできた」、伐採、牧草地への転換、農業の侵入、違法な資源の採取 |
完全性の節が利点だけを書き、完全性を脅かすものは保護管理の節にまとめて置かれます。完全性の節に脅威だけが書かれて評価が無い資産の、ちょうど逆です。どの節に何が書かれているかを分けて数えます。完全性の節が「理想の設定(an ideal set-up)」と言い切ります。評語の強さをそのまま写します。
考古と文化が書かれるのに、文化の基準が付かない
自然保全の宝として認められるとともに、資産は注目すべき考古と文化の価値も宿しており、数多くの先コロンブス期の遺跡と岩絵、また様々な地元と先住の共同体の生きた文化がある。リオ・プラタノの内と周囲の先住の人びととアフリカ系の人びとには、ペチ、タワカ、ミスキート、ガリフナが含まれ、メスティーソ(ラディーノ)の人口と並んで暮らしている。
考古と文化が概要に書かれるのに、付いている基準は四つとも自然の基準です。説明文は「2,000人を超える先住の人びとが伝統の生き方を保ってきた」と書きます。
考古の重要性のために、自然保全より前から保護された
その考古の重要性のために、リオ・プラタノ流域の一部は、自然保全の価値が正式に認められるよりずっと前から保護の努力の対象になった。1960年にシウダー・ブランカ考古保護区が創られ、のちに1969年に考古国立公園に再分類され、リオ・プラタノは今日まで正式にそのままである。自然保全の点では、リオ・プラタノ生物圏保存地域は1980年に政令によって当初指定され、1997年にさらなる政令によって実質的に拡張された。同じく1980年に、この区域は国際的に生物圏保存地域として認められ、1982年の世界遺産リストへの登録に先立った。
| 年 | 何が | どの理由で |
|---|---|---|
| 1960年 | シウダー・ブランカ考古保護区が創られた | 考古 |
| 1969年 | 考古国立公園に再分類(「リオ・プラタノは今日まで正式にそのままである」) | 考古 |
| 1980年 | 政令で生物圏保存地域に当初指定 | 自然保全 |
| 1980年 | 国際的に生物圏保存地域として認められた | 自然保全 |
| 1982年 | 世界遺産リストに登録 | 自然保全 |
| 1997年 | さらなる政令で実質的に拡張 | 自然保全 |
自然遺産の保護の歴史が、自然ではない理由で始まっています。しかも考古国立公園としての身分がいまも続きます——「今日まで正式にそのままである」。古い指定が解除されずに重なったままです。1997年の実質的な拡張は「生物圏保存地域」の拡張として書かれ、一覧に世界遺産の境界の変更の行はありません。制度が別なので、一方の拡張をもう一方の拡張として書きません。保護管理の節は考古で始まり、考古で終わります——最後の文が「リオ・プラタノ生物圏保存地域の将来の管理は、密な森に隠れた多くの考古の遺跡のより良い理解と保護も促進すべきである」。1960年の保護区の名「シウダー・ブランカ(Ciudad Blanca)」は、いまの資産の名に残っていません(の反対の例)。
強い法的保護にもかかわらず、長く苦しんできたと書かれる
法の層
| 法 | 何をするか |
|---|---|
| 国の一般環境法 | 「ホンデュラスのすべての正式な保護区域のための法的な傘」。国の保護区域体系を確立する |
| 対応する付属法 | さらなる規則を定める |
| 森林・保護区域・野生生物法 | 「より最近」施行。森林・自然・野生生物の管理と保全のための新しい政府の当局の設立とともに |
三つとも年も番号も書かれません。「より最近(More recently)」とだけ書かれるので、いつからかは分かりません。「法の枠組みは共同管理の合意と、すべての水準での市民社会の関与を支える」と書かれます。「主要な管理の道具はゾーニングで、厳格な保護を要する区域と、自然資源の統制された利用の区域を区別する」。
強い法的保護にもかかわらず、長く苦しんできたと書かれる
強い法的保護にもかかわらず、リオ・プラタノ生物圏保存地域は長く、その完全性を脅かす人の圧力に苦しんできた。森林は伐採され牧草地に転換され続け、農業の侵入と違法な資源の採取が広がっている。体系的な法の執行が必要だが、複雑な環境の挑戦に取り組むには、部門と分野を越えた地域全体のための統合された開発の戦略・方針・措置と、地元共同体の関与が必要だという合意がある。資産は農村の貧困の遠い地域にあり、保全と開発のあいだの均衡が必要である。土地保有と資源へのアクセスの規制、実効的な共同管理と意思決定における権力の共有が、この目的のための有望な道具と見られる。
| 法 | 「強い法的保護」と認める |
|---|---|
| それでも | 「長く……人の圧力に苦しんできた」(続いている時制) |
| 何が | 伐採/牧草地への転換/農業の侵入/違法な資源の採取 |
| 必要なもの | 体系的な法の執行/地域全体のための統合された開発の戦略・方針・措置/地元共同体の関与 |
| 前提 | 「農村の貧困の遠い地域」にあり、保全と開発の均衡が必要 |
「法はある」と「守られている」が別だと書かれます。脅威の原因として貧困が名指しされます。脅威を与えた主体ではなく、置かれた状況が書かれる形です。「合意がある」という書き方で、誰の合意かは書かれません。
保証ではないと断ってから、価値を認める
モスキティアの先住の人びとは自然の環境との密接な関係を持ち続けており、神話と信念、また知識と実践に表れる。持続可能な資源の利用の保証ではないが、これは保全への価値ある寄与をなしうる。
先に限定を置き、そのうえで寄与を認める順です。「伝統があるから守られる」と書かない形として記録します。
資産の外の計画がリスクとして書かれる
近隣の川での水力発電の開発の野心的な計画も、保全の価値と地元の生業にリスクを伴いうるので、注意深い分析が必要である。
資産の外(近隣の川)の計画が、資産のリスクとして書かれます。リスクを負うものが二つ並びます——保全の価値と地元の生業。自然の価値だけでなく、人の暮らしも並べて書かれます。時制は可能形です——「リスクを伴いうる」。すでに起きたとは書かれていません。34章の中央高地1203 の水力発電の禁止と並べます——あちらは資産の内部での禁止、こちらは資産の外の計画への警戒で、向きが違います。
危機遺産リストに二度載り、二度目はいまも続く
| 行 | 読み方 |
|---|---|
| `2011 – Present` | 2011年から現在まで。いまも載っている |
| `1996 -2007` | 1996年から2007年まで。一度除外された(表記の空白の位置が前の行と違う) |
二度載った資産です。お知らせの3件が、ちょうどこの二つの出来事に関わるものだけです。
| 年 | お知らせの題 |
|---|---|
| 2011年6月22日 | 「世界遺産委員会が、ホンデュラスの要請でリオ・プラタノ生物圏保存地域を危機リストに載せた」 |
| 2007年6月29日 | 22の新しい遺産が登録され、委員会の会合で一つが削除された |
| 2007年6月24日 | 「フロリダのエバーグレーズとリオ・プラタノ生物圏保存地域が危機リストから除外された」 |
「ホンデュラスの要請で」載ったことは、お知らせの題にあって顕著な普遍的価値の本文にはありません。どこに書かれていたかを分けて記録します。保存状況報告が33年分あります(1988年から2026年まで、6年が無い)。35章のガランバ136 の37年分に次ぐ多さで、これまで読んだなかでも多い側です。全件を数え直してはいないので「いちばん多い」とは書きません。
2級で押さえること
本体350,000 ha(「国で最大の保護区域」)/緩衝地帯150,000 ha(本体の約0.43倍)、1982年登録(境界の変更の行なし)、基準(vii)(viii)(ix)(x)=自然の4基準すべて、区分は自然遺産、dossier 196、シリアルの行が無い、保存状況報告33年分(1988年から2026年まで、1992・1993・1994・2002・2020・2022 の6年が無い)、活動2件、お知らせ3件(三つとも危機遺産リストに関わるもの)、動画の節が無い、リンク1件のみ、ほかの保全の仕組み2件/2要素、訳のある言語は8つ、GIS の但し書き。一覧のタブに `Best Practice` がある(274件で初めて。`Video` のタブは無い。)。見出しが二つとも標準と違う大文字——`Brief Synthesis`(S が大文字)と`Protection and Management requirements`(M が大文字)。中身は同じ役なので見出しの揺れとしてだけ記録し、見出しそのものが無い形とは分ける。名前の表記が三通りに割れる——本文は Río Plátano、一覧の生物圏保存地域は Rio Plátano(アクセントが無い)、一覧のラムサールは Laguna de Bacalar で、本文が挙げる潟(Laguna Brus/Laguna Ibans)のどれとも一致しない。同定はせず、書かれているとおりに記録する。資産が三段で位置づけられる——①資産 ②北東ホンデュラスの保全の複合(タワカ・アサングニ生物圏保存地域+パトゥカ国立公園ほか) ③ニカラグアのボサワス生物圏保存地域と連続した「アマゾンの北のラテンアメリカで最大の連続した森林区域」。越境の資産ではないのに本文が国境を越えた連続を書く。完全性の節が脅威を一つも書かない——28の陸の生態系と5の沿岸海洋の生態系、川が回廊であること、「源流から河口までの流域の全体に保全の身分を与えることは、保全の観点から理想の設定である」で終わり、伐採・牧草地への転換・農業の侵入・違法な資源の採取はすべて保護管理の節にある。完全性の節に脅威だけが書かれて評価が無い資産のちょうど逆。基準(x)が数ではなく国全体に対する割合で価値を述べる(「ほぼすべての分類群で……多くの場合は種の数の半分を十分に超える」。)。基準(x)が「まだ科学に新しい種がいるかもしれない」と書く。考古と文化が概要に書かれるのに、付いている基準は四つとも自然の基準。自然遺産の保護の歴史が、自然ではない理由で始まっている——「その考古の重要性のために……自然保全の価値が正式に認められるよりずっと前から保護の努力の対象になった」、1960年にシウダー・ブランカ考古保護区、1969年に考古国立公園へ再分類され、その身分は「今日まで正式にそのままである」。自然保全のほうは1980年の政令、同じ1980年の国際的な認定、1982年の世界遺産登録、1997年のさらなる政令による実質的な拡張で、1997年の拡張は生物圏保存地域の拡張として書かれ、一覧に世界遺産の境界の変更の行は無い。保護管理の節が考古で始まり考古で終わる(最後の文が森に隠れた考古の遺跡の理解と保護を促すよう求める)。法は三つとも年も番号も書かれない(国の一般環境法/対応する付属法/「より最近」施行された森林・保護区域・野生生物法。)。「強い法的保護にもかかわらず……長く、その完全性を脅かす人の圧力に苦しんできた」と書かれ、脅威の前提として「農村の貧困の遠い地域」が名指しされる。「持続可能な資源の利用の保証ではないが、これは保全への価値ある寄与をなしうる」と、先に限定を置いてから先住の人びとの寄与を認める。資産の外(近隣の川)の水力発電の計画が「保全の価値と地元の生業にリスクを伴いうる」と可能形で書かれる。危機遺産リストに二度載り(`2011 – Present`/`1996 -2007`)、二度目はいまも続く。「ホンデュラスの要請で」載ったことはお知らせの題にあって顕著な普遍的価値の本文には無い。
準1級
準1級向けに理解を深める
準1級の掲載範囲は確かめていません。準1級の範囲は「日本の全遺産と主要な世界の遺産700件」ですが、どの700件かは公式に出ていません。ここに並ぶのは、ゼミが作ったキーワードの練習(試作46本)で、この記事がどのキーワードに入ったかです。公式テキストの分類ではありません。
この遺産は、準1級のキーワードで2通りに出てきます
| キーワード | このキーワードで見るもの | 本文の手がかり |
|---|---|---|
| ラムサール条約 | ラムサール条約が、記述のどこに現れるか | 「一覧のラムサール湿地の名は、本文に出てくるどの潟の名とも一致しません。」 |
| 神話・伝説 | 神話・伝説が、その記述でどんな役を果たすか | 「モスキティアの先住の人びとは自然の環境との密接な関係を持ち続けており、神話と信念、また知識と実践に表れる」 |
準1級は、遺産を1件ずつではなくキーワードで横に読みます。同じ資産が、キーワードごとに別の一文で引かれます。「この遺産はどのテーマか」ではなく、「このキーワードで読むと、この遺産の何が見えるか」で読みます。
キーワードで練習する
級別の確認問題
2級 確認問題
答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。
確認1:リオ・プラタノ生物圏保存地域196 の保護管理の節は「その考古の重要性のために、リオ・プラタノ流域の一部は、自然保全の価値が正式に認められるよりずっと前から保護の努力の対象になった」と書き、1960年の考古保護区と1969年の考古国立公園を挙げます。この資産に付いている基準と合わせて読むと、言えることはどれですか。
- 考古の価値のために保護が始まった資産なのだから、一覧に並ぶ基準には文化のものが少なくとも一つ含まれていると言える
- 自然の基準だけが付く資産が、別の理由で先に保護されていた
- 考古国立公園としての身分は1969年までのものなので、いまは自然保全のための指定だけが残っていると言える
- 自然保全の価値が認められたのが後なのだから、先にあった二つの指定は世界遺産への登録とともに解除されたと言える
正解と解説を開く
正解:2.自然の基準だけが付く資産が、別の理由で先に保護されていた
一覧に並ぶ基準は四つとも自然のものです。それでも保護の始まりは考古の理由で、考古国立公園としての身分は「今日まで正式にそのままである」と書かれます。節の最後も、森に隠れた考古の遺跡の理解と保護を促すよう求めます。
確認2:リオ・プラタノ生物圏保存地域196 の完全性の節は、生態系の数と川が回廊であることを挙げ、流域の全体に保全の身分を与えることを「保全の観点から理想の設定である」と書いて終わります。一方、保護管理の節は「強い法的保護にもかかわらず……長く、その完全性を脅かす人の圧力に苦しんできた」と書きます。この二つの節の関係の読み方として正しいのはどれですか。
- 完全性の節が理想の設定だと書いているのだから、保護管理の節に並ぶ人の圧力はすでに解消されたものとして読むべきである
- 二つの節が逆のことを書いているのだから、どちらか新しく書かれたほうを採って古いほうは記録から落とすべきである
- 完全性の節に脅威が書かれず、脅威は別の節に置かれている
- 完全性の節に脅威が無いのは、この資産については完全性そのものが評価されていないことを示していると読むべきである
正解と解説を開く
正解:3.完全性の節に脅威が書かれず、脅威は別の節に置かれている
完全性の節は生態系の数と流域の全体という利点だけを書きます。伐採、牧草地への転換、農業の侵入、違法な資源の採取は、すべてもう一方の節にあります。どの節に何が書かれているかを分けて数えます。
確認3:リオ・プラタノ生物圏保存地域196 の顕著な普遍的価値の節は、見出しが `Brief Synthesis` と `Protection and Management requirements` になっています。多くの資産では `Brief synthesis` と `Protection and management requirements` です。この違いの扱いとして正しいのはどれですか。
- 見出しの語が違うのだから、節の中身もほかの資産の同じ名の節とは別の種類のものとして扱うべきである
- 大文字と小文字の違いは書き誤りにあたるので、記録するときは標準の形に直して書き写すのが正しい
- 一つの資産で二つの見出しが揺れているのだから、このページ全体を一次資料としては使わないほうがよい
- 見出しの揺れとして、そのまま記録する
正解と解説を開く
正解:4.見出しの揺れとして、そのまま記録する
同じ資産で二つの見出しが標準と違う大文字になります。中身はほかの資産の同じ節と同じ役です。語・大文字小文字・前後の空白の揺れは、見出しそのものが置かれていない形とは分けて記録します。
確認4:リオ・プラタノ生物圏保存地域196 の一覧の危機遺産リストの行には「2011 – Present」と「1996 -2007」が並びます。お知らせの3件はこの二つの出来事に関わるものだけで、2011年の題は「世界遺産委員会が、ホンデュラスの要請でリオ・プラタノ生物圏保存地域を危機リストに載せた」です。この記載の扱いとして正しいのはどれですか。
- 二度載り、二度目はいまも続いていると読む
- 二つの年の範囲が並んでいるのだから、1996年から2007年までのあいだに一度だけ載ったものとして読む
- お知らせの題が委員会の決定を伝えているのだから、顕著な普遍的価値の本文に書かれた事実として引用してよい
- 締約国の要請で載ったと書かれているのだから、危機遺産リストへの登録は締約国が決めるものだと読む
正解と解説を開く
正解:1.二度載り、二度目はいまも続いていると読む
年の範囲が二つ並び、後ろの範囲が「Present」で終わります。要請について書いているのは一覧のお知らせの題で、顕著な普遍的価値の本文には出てきません。どこに書かれていたかを分けて記録します。