雲南の三江併流保護地域群

手前の暗い尾根の向こうに、雪をかぶった鋭い峰がいくつも連なっている。
Cogburn CC / CC BY-SA 2.0 / 出典 / 加工: 長辺1800pxに縮小
登録年
2003年
所在国
中国
登録区分
自然遺産
地域
アジア
登録基準
(vii) (viii) (ix) (x)

基本を学ぶ

どこにあり、何が登録されたのか — 一覧に面積の行が無い

中国、雲南省の山岳の北西部。三江併流国立公園の境界の内側にある保護区域の八つの地理の集団です。

本体 一覧に行が無い(本文は「中核区域960,084 ha」)
緩衝地帯 一覧に行が無い(本文は「さらに816,413 ha」)
登録 2003年、基準 (vii)(viii)(ix)(x)=4つ
軽微な範囲変更 2010年
dossier 1083bis
シリアル はい(`Serial: yes`)
保存状況報告 15年分(2004-2008・2010-2013・2015・2017・2019・2021・2023・2025年)
ほかの保全の仕組み 2つの仕組み / 3要素——生物圏保存地域2(高黎貢山、亜丁)+ラムサール1(碧塔海湿地)
GIS 「GIS のデータが UNESCO に受領され次第……」(未受領)
訳のある言語 8つ(英・仏・アラビア・中・露・西・日・蘭)

一覧に `Property :` の行も `Buffer zone:` の行も無く、代わりに `Serial: yes` だけがあります。面積が一覧にまったく書かれていない形です。

「1.7百万 ha」は中核と緩衝を合わせた数と読める

どこ 数
説明文と概要 「1.7百万 ha の遺跡」
完全性の節 「2010年に受け入れられた境界の変更を受けて、中核区域は960,084 ha を覆い、各集団はさらに816,413 ha を覆う緩衝地帯に囲まれている」

960,084+816,413=1,776,497 ha なので、「1.7百万 ha」は中核と緩衝を合わせた数と読めます。一次資料はそう書いていないので、足せる数であることと、見出しの数が中核だけではないことまでを記録します。30章のレンソイス1611 のような「本体と緩衝が別の制度」とも、31章のアペニン1692 のような「重なる割合」とも違い、合計が見出しの数になっている形です。

構成が二段で数えられる

単位 数
保護区域 15
集団(クラスター) 八つ

説明文は「八つの地理の集団」だけを書き、概要と完全性が「15の保護区域、八つの集団にまとめられた」と書きます。説明文と概要で数え方の細かさが違うので、両方を記録します。

資産の名になっている川が、大部分は資産の外にある

基準(vii)の最初の一文です。

金沙江、瀾滄江、怒江の深く平行な峡谷が資産の際立った自然の特徴である。三つの川の大きな区間は資産の境界のすぐ外に横たわっているが、川の峡谷はそれでもこの区域において支配的な景観の要素である。

資産名は「三江併流」(三つの平行して流れる川)ですが、川の大きな区間は境界の外だと一次資料が基準の本文で書きます。33章で作った台帳のキーに例が足されます。

遺産 名と中身の関係
三江併流1083 名になっている三つの川の大きな区間が資産の外にある(基準(vii)が明記)
グランマ889(31章) 名が1956年の船の上陸に由来するが基準は自然だけ
九寨溝637(31章) 名に「歴史的」が入るが基準は(vii)だけ

「名前が示すものが資産の中にあるか」は必ず本文で確かめます。名前から中身を推測しません。

川の名が、節によって中国語名と国際名に分かれる

どこ 川の名
説明文と概要 「長江(金沙)、メコン、サルウィン」(国際名が主、中国語名が括弧)
基準(vii) 「金沙江、瀾滄江、怒江」(中国語名だけ)

同じ三つの川が、節によって別の名で呼ばれます。どちらが正しいとは書かれていないので、節を添えて両方を記録します。31章のハ・ロン湾とカット・バ672 はベトナムの資産に中国語の術語(`fengcong`/`fenglin`)が使われていました。1083 は中国の資産で、国際名と中国語名が節ごとに分かれます。

「主張されている」という留保が付く比較

基準(vii)が、ある比較に留保を付けます。

ミンヨン氷河は際立った自然の現象であり、カワクボ山(6,740 m)から標高2,700 m まで下っており、北半球においてそのような低い緯度(北緯28度)でもっとも低い標高まで下る氷河であると主張されている(is claimed to be)。

「である」ではなく「であると主張されている」です。誰が主張しているかは書かれていません。留保を外して「世界一」と書きません。

ほかの留保も並べます。

書かれ方 どこ
「世界の温帯の区域のなかでもっとも豊かな生物多様性を宿しているかもしれない」 概要
「地上でもっとも生物学的に多様な温帯の地域であるかもしれない」 基準(x)
「場所によっては3,000 m の深さ」「6,000 m を超える氷河の峰」 説明文と概要
「ほぼ6,000 m の垂直の勾配」 基準(ix)
「2003年におよそ315,000人」 完全性

「かもしれない」が概要と基準(x)の両方に出ます。同じ内容が二度、どちらも留保つきで書かれる形です。

原文のまま

箇所 原文のまま
概要 「赤みがかった砂岩の地形(Danxia)」で閉じ括弧が全角(`(Danxia)`)になっており、開き括弧と組み合わせが揃っていない
保護管理の節 「`.Substantial funding is provided`」で段落の先頭に点が一つ余っている

直さず、そのまま引いて「原文のまま」と添えます。31章のハ・ロン湾とカット・バ672 の`2000,2023`(コンマの後に空白が無い)と同じ記号の扱いの不統一です。

基準(ix)が、生き物ではなく「土台」を書く

四つの基準が、順に土台から生き物へ積み上がる

基準 何を根拠にするか
(vii) 見え方——深く平行な峡谷、梅里・白馬・哈巴の雪山の「壮観な景観の空の線」、高山カルスト(怒江峡谷の上の「石月」)と高山丹霞の「亀の甲羅」の風化
(viii) 過去5,000万年の地質の歴史——インドプレートとユーラシアプレートの衝突、古代テチス海の閉鎖、ヒマラヤ山脈とチベット高原の隆起。「これらは……主要な地質の出来事であり、いまも進行中である」
(ix) 生物多様性の物理の土台——岩の基層の幅(火成岩の四つの型から石灰岩・砂岩・礫岩まで)、プレートの「衝突点」にあること、更新世の待避所であったこと、生物地理の収斂帯にあること、ほぼ6,000 m の垂直の勾配、モンスーン気候
(x) 生物多様性そのもの——「中国でもっとも豊かな生物多様性の区域」、横断山脈のほとんどの自然の生息地、氷期における植物と動物の移動のための南北の回廊としての機能、「希少で絶滅の危機にある植物と動物の広範な一群の最後の砦」

基準(ix)は「進行中の生態と生物の過程」の基準ですが、1083 では生き物そのものではなく「高い生物多様性の進化のための物理の基礎」が書かれます。最後は「……モンスーン気候が温帯の旧北区のバイオームの全範囲を発達させることを許した」と結ばれます。31章のプリトヴィツェ98 は(ix)が「上記の『地質の基準』と重なり」と始まり、生き物が石灰華を作る側を書いていました。テ・ワヒポウナム551(同じ章)の(ix)は人の歴史で終わっていました。同じ(ix)でも中身はまったく違います。

自然の基準が四つそろう資産は、イエローストーン28・ナミブ砂漠1430・メ渓谷261・シャーク湾578・グレート・バリア・リーフ154・カナイマ701(30章)・テ・ワヒポウナム551(同じ章)に続いて八つ目です。

資産の中に315,000人 — 人の扱いでいちばん大きい数

完全性の節が、なぜ一連の区域をまとめて登録したのかを説明します。

この多様性を代表するために一連の区域を登録することの正当化は、この区域が数千年にわたって人の活動によって改変されてきたという事実によるものである。2003年におよそ315,000人が資産の内側に住み、36,500人が中核区域の内側に居住していたことに注意せよ。しかしながら、遺跡の多くはなお比較的に乱されておらず、生態系の機能を果たし続けている。これはより高い斜面の到達しにくさと、居住する人口の自給の活動の比較的軽い影響によって部分的に説明される。

「人が改変してきたから、一か所ではなく一連の区域で代表させる」というシリアル・ノミネーションの理由が書かれます。5章の「シリアル・ノミネーション」の章で読んだ理由付けとは別の形として記録します。

人の数を並べます。

遺産 資産の中の人
三江併流1083 約315,000人(うち中核区域に36,500人)=2003年
レンソイス1611(30章) 4,000人超
ヘーガ・クステン/クヴァルケン898(30章) 約4,500人+約2,500人
九寨溝637(31章) 約800人(六つの村)
イルリサット1149(同じ章) 集落は資産の外(恒久の集落は不可)

これまで読んだ資産でいちばん大きい数です。数は「2003年に」と年つきで書かれ、いまの人数は書かれていません。書かれていない現在の数を補いません。扱いは「減らす」「移転」「監視」ではなく、「影響が比較的軽い」と評価する形で、30章のヘーガ・クステン898 の「無視できる影響」と同じ向きです。ただし898 は「地質の価値に」という限定が付いていました。

構成資産が離れていることが問題として書かれる

いくつかの構成要素について境界/面積の比がきわめて高く、構成部分のあいだの連結性も課題である。構成部分のいくつかは、切り立った川の峡谷、高山の氷河の分水界、および/または人の集落によって隔てられている。そのような条件は一定の生物の孤立をもたらすことになり、野生動物の回廊を通じて単位を結ぶ選択肢が全体の遺跡の完全性を高めるのに大いに役立つだろう。

「境界/面積の比がきわめて高い」は細長い形や入り組んだ形を意味すると読めますが、一次資料は言い換えていないので語をそのまま写します。「人の集落」が構成部分を隔てるものとして挙げられている点も記録します。人が資産の中に住んでいることと、人の集落が構成部分を隔てていることは別の話です。

誰が守っているか — 15の区域が別々の法に従う

法と制度が揃っていない

資産をなす15の異なる保護区域は、国と省の水準の自然保護区や国の景勝区を含むさまざまな異なる法的保全の指定を持っており、したがって異なる国と省の法と規制に従っている。

31章のアペニン1692 は「単一の統一された保護の体系」が異なる体系を統合するだろうと書いていました。1083 は「異なる法に従っている」ことを事実として書くだけで、統合が求められているとは書いていません。求められていないことを補いません。

管理の機関が、県の数で書かれる

資産のための調整と管理の機関は雲南三江併流管理局であり、迪慶、怒江、麗江の州に事務所を持ち、20を超える県の事務所と出張所にも代表を置く。この管理局は資産の全体のマスタープランの全体の改訂と改善に責任を負う。

31章と同じ章の管理の形と並べます。

遺産 管理の形
三江併流1083 一つの管理局+三つの州の事務所+20を超える県の代表
九寨溝637(31章) 21の部門を持つ管理局
テ・ワヒポウナム551(同じ章) 四つの保全管区が一人の管理者に報告
イルリサット1149(同じ章) 国の省と自治体の二者の理事会
ラポニア774(同じ章) サーメが多数を占める協議会(全決定で合意が必要)

32章の5件で五通り出ました。人数はどの資産でも書かれず、書かれるのは部門・事務所・県・管区・当事者の数です。

財源の記述がいちばん長い

出どころ 何に
中央政府 「毎年……日々の管理のために」相当の資金。「遺跡のマスタープランを策定するための大きな特別基金」。保全と管理の施設への特別の支援
地方政府 展示施設、生態環境の保護、生物多様性の保全。「全体の資金に比例して着実に増えている」
雲南省政府 「さまざまな源から資金を動員し続けるだろう」(環境の保護と管理、生態の補償、新しいエネルギー源の利用、研究)
省の資金 能力の構築、管理計画の策定、学術の研究、実演、広報と啓発の教育

財源の出どころを三つの水準に分けて書く資産は、これまで読んだ246件で初めてです。10章のエチミアジン1011 は「国家の予算からの配分、企業の活動、私的な寄付」と財源を三つ名指ししますが、政府の水準では分けません。31章のプリトヴィツェ98 は「公園の自前の資源から」の一文、アペニン1692 は「特別に与えられる」の一文でした。書かれる長さと細かさは資産ごとにまったく違います。

管理計画が「これから」

主要な管理の要件は、八つすべての保護区域と景勝区の集団のための管理計画を確立し維持すること、水力発電の開発と採掘を含む隣接する区域における人の活動を規制し統制すること、実効的な現地の境界の画定を確かにすること、そして管理の能力を構築することである。

「確立し(establish)」が入っているので、まだ無い計画があると読めます。同じ章のテ・ワヒポウナム551 は「単一の管理戦略は無い」と明記し、ヨセミテ308 は三層の計画がそろっていました。計画の段階は資産ごとに違います。「実効的な現地の境界の画定」が求められているので、境界が現地で示されていないと読めます。31章のアペニン1692 の「登録の時点における境界はさらなる調整を要する」とは別のこと(画定と調整)なので書き分けます。

2級で押さえること

一覧に本体も緩衝地帯も面積の行が無く、`Serial: yes` だけがある(本文は中核区域960,084 ha/緩衝地帯816,413 ha。)、2003年登録・軽微な範囲変更2010年、基準(vii)(viii)(ix)(x)=4つで、自然の4基準がそろう資産は八つ目、dossier 1083bis、保存状況報告15年分(2004-2025年のうち。危機遺産リストには載ったことがない)、生物圏保存地域2要素(高黎貢山、亜丁)+ラムサール1要素(碧塔海湿地)、GIS データ未受領、訳のある言語は8つ。説明文の「1.7百万 ha」は中核と緩衝を合わせた数と読める——960,084+816,413=1,776,497 ha。一次資料はそう書いていないので、足せる数であることと、見出しの数が中核だけではないことまでを記録する。構成は15の保護区域が八つの集団で、説明文は集団だけ、概要と完全性は両方を書く。資産の名になっている川が、大部分は資産の外にある——基準(vii)が「三つの川の大きな区間は資産の境界のすぐ外に横たわっているが、川の峡谷はそれでも……支配的な景観の要素である」と明記する。名前が示すものが資産の中にあるかは本文で確かめる。川の名は説明文と概要が国際名(長江(金沙)・メコン・サルウィン)、基準(vii)が中国語名だけ(金沙江・瀾滄江・怒江)。「主張されている」という留保が付く比較——ミンヨン氷河は「北半球においてそのような低い緯度(北緯28度)でもっとも低い標高まで下る氷河であると主張されている」。誰が主張しているかは書かれていない。ほかに「宿しているかもしれない」(概要)・「であるかもしれない」(基準(x))・「ほぼ6,000 m」・「2003年におよそ315,000人」。原文のまま——概要の `(Danxia)` は閉じ括弧が全角で開き括弧と揃わず、保護管理の節の段落の先頭に点が一つ余る(`.Substantial funding`)。基準(ix)が、生き物ではなく「土台」を書く——岩の基層の幅、プレートの「衝突点」、更新世の待避所、生物地理の収斂帯、ほぼ6,000 m の垂直の勾配、モンスーン気候で、「高い生物多様性の進化のための物理の基礎」がそろっていることを書く。31章の98 の(ix)(生き物が石灰華を作る)、同じ章の551 の(ix)(最後が人の歴史)と中身がまったく違う。資産の中に約315,000人——「2003年におよそ315,000人が資産の内側に住み、36,500人が中核区域の内側に居住していた」で、これまで読んだ資産でいちばん大きい数。扱いは「居住する人口の自給の活動の比較的軽い影響」と評価する形で、30章の898 の「無視できる影響」と同じ向き(ただし898 は「地質の価値に」の限定つき)。数は2003年のもので、いまの人数は書かれていない。「人の活動によって改変されてきた」ことがシリアルで登録する理由として書かれる。構成資産が離れていることが課題として書かれる——「いくつかの構成要素について境界/面積の比がきわめて高く、構成部分のあいだの連結性も課題である」。隔てるものに「人の集落」が挙がり、野生動物の回廊で結ぶ選択肢が示される。人が住んでいることと、集落が構成部分を隔てることは別の話。15の区域が別々の法に従う——「さまざまな異なる法的保全の指定を持っており、したがって異なる国と省の法と規制に従っている」。31章のアペニン1692 のような統合の要求は書かれていないので補わない。管理は雲南三江併流管理局で、迪慶・怒江・麗江の三つの州に事務所、20を超える県に代表。32章の5件で管理の形が五通り出た。財源が三つの水準で書かれる——中央政府(日々の管理+マスタープランの特別基金)/地方政府(展示施設・生態環境の保護。「着実に増えている」)/雲南省政府(「動員し続けるだろう」。生態の補償を含む)。財源をここまで分けて書く資産は246件で初めて(10章のエチミアジン1011 は財源を三つ名指しするが、政府の水準では分けない)。管理計画が「これから」——「八つすべての……集団のための管理計画を確立し維持すること」でまだ無い計画があると読める。「実効的な現地の境界の画定を確かにすること」も求められ、31章の1692 の「境界の調整」とは別のこと。隣接する区域の水力発電の開発と採掘の規制も要件に入る。

準1級 準1級向けに理解を深める

準1級の掲載範囲は確かめていません。準1級の範囲は「日本の全遺産と主要な世界の遺産700件」ですが、どの700件かは公式に出ていません。ここに並ぶのは、ゼミが作ったキーワードの練習(試作46本)で、この記事がどのキーワードに入ったかです。公式テキストの分類ではありません。

この遺産は、準1級のキーワードで2通りに出てきます

キーワードこのキーワードで見るもの本文の手がかり
地殻変動地殻の動きが、その資産で何の役を果たすか「インドプレートとユーラシアプレートの衝突、古代テチス海の閉鎖、ヒマラヤ山脈とチベット高原の隆起」
カルスト地形溶ける岩が、その資産で何をしているか「高山カルスト(怒江峡谷の上の「石月」)」

準1級は、遺産を1件ずつではなくキーワードで横に読みます。同じ資産が、キーワードごとに別の一文で引かれます。「この遺産はどのテーマか」ではなく、「このキーワードで読むと、この遺産の何が見えるか」で読みます。

キーワードで練習する

級別の確認問題

2級 確認問題

答えを選んでから、正解と解説を開きましょう。

確認1:三江併流の基準(vii)が、資産の名になっている三つの川について書いているのは?

  1. 三つの川の大きな区間は資産の境界のすぐ外に横たわっているが、川の峡谷はそれでも支配的な景観の要素であること
  2. 三つの川の全長が資産の中に含まれていること
  3. 三つの川は資産の名に入っているだけで、本文には出てこないこと
  4. 三つの川のうち二つだけが資産に含まれ、残る一つは隣の国の別の世界遺産としてすでに登録されていると書かれていること
正解と解説を開く

正解:1.三つの川の大きな区間は資産の境界のすぐ外に横たわっているが、川の峡谷はそれでも支配的な景観の要素であること

資産名は「三江併流」(三つの平行して流れる川)ですが、川の大きな区間は境界の外だと一次資料が基準の本文で書きます。31章のグランマ889(名が1956年の船の上陸に由来)・九寨溝637(名に「歴史的」)と同じく、名前が示すものが資産の中にあるかは必ず本文で確かめます。名前から中身を推測しません。

確認2:三江併流のミンヨン氷河について、基準(vii)の書き方は?

  1. 北半球においてそのような低い緯度でもっとも低い標高まで下る氷河であると、はっきりと断定して書いている
  2. 世界でもっとも長い氷河であると書いている
  3. 北半球でその緯度でもっとも低い標高まで下る氷河であると「主張されている」と、留保を付けて書いている
  4. 氷河については書かれず、カルストと丹霞だけが挙がっている
正解と解説を開く

正解:3.北半球でその緯度でもっとも低い標高まで下る氷河であると「主張されている」と、留保を付けて書いている

「である」ではなく「であると主張されている(is claimed to be)」です。誰が主張しているかは書かれていません。留保を外して「世界一」と書きません。ほかにも「宿しているかもしれない」(概要)、「であるかもしれない」(基準(x))、「ほぼ6,000 m」のような留保が並びます。

確認3:三江併流の資産の内側に住む人について、完全性の節に書かれているのは?

  1. 資産の内側には人が住んでおらず、集落は緩衝地帯にあると書かれている
  2. 2003年におよそ315,000人が資産の内側に住み、36,500人が中核区域の内側に居住していた
  3. 人口を徐々に減らすための自発的な合意を求める方針が書かれている
  4. 中核区域から移転させられるかもしれない人びととの適切な相談を続けることが不可欠であると明記されている
正解と解説を開く

正解:2.2003年におよそ315,000人が資産の内側に住み、36,500人が中核区域の内側に居住していた

これまで読んだ資産でいちばん大きい数です。数は「2003年に」と年つきで書かれ、いまの人数は書かれていません。書かれていない現在の数を補いません。扱いは「居住する人口の自給の活動の比較的軽い影響」と評価する形で、30章のヘーガ・クステン898 の「無視できる影響」と同じ向きです。さらに「人の活動によって改変されてきた」ことがシリアルで登録する理由として書かれます。

確認4:三江併流の一覧(右側の情報)の面積について読めるのは?

  1. 本体の行だけがあり、緩衝地帯の行が無い
  2. 緩衝地帯の行だけがあり、本体の行が無い
  3. 本体と緩衝地帯の両方の行があり、どちらも本文に書かれた数とぴったり一致している
  4. 本体も緩衝地帯も面積の行が無く、`Serial: yes` だけがある
正解と解説を開く

正解:4.本体も緩衝地帯も面積の行が無く、`Serial: yes` だけがある

面積は本文(完全性の節)にだけ書かれます——中核区域960,084 ha、緩衝地帯816,413 ha。説明文と概要の「1.7百万 ha」はこの二つを合わせた数(1,776,497 ha)と読めますが、一次資料はそう書いていないので、足せる数であることと、見出しの数が中核だけではないことまでを記録します。

参考資料

確認日:2026年10月28日。世界遺産ゼミは非公式の学習コンテンツです。確認問題は独自に作成しています。特定の試験回への対応は未確定です。

参照した公式教材の版: くわしく学ぶ世界遺産300 <第6版>

この遺産が出題される級は、上のバッジから確認できます。