個人
ゲルト・ビーニッヒ
Gerd Binnig
1947年生まれ
何をした人か
鋭い針で表面をなぞり、原子ほどの小さなものまで見分けられる走査型トンネル顕微鏡を、ローラーとともに開発したドイツ生まれの物理学者です。
受賞理由のやさしい要約
1986年 物理学賞(賞の1/4)
走査型トンネル顕微鏡を設計したことが評価されました。1986年の物理学賞は、半分が電子光学の研究と最初の電子顕微鏡の設計でエルンスト・ルスカに、残る半分がビーニッヒとハインリッヒ・ローラーの2人に贈られました。2人は当時、スイスのチューリッヒにあるIBMの研究所にいました。
同じ年・部門の共同受賞:エルンスト・ルスカ、ハインリッヒ・ローラー
公式の受賞理由(英語)
for their design of the scanning tunneling microscope何が新しかったか
針と表面のあいだに電圧をかけると、触れていなくてもトンネル効果で電流が流れ、その強さは距離によって大きく変わります。この性質を使って、先端が原子1個でできた針を表面から一定の距離に保ち、その上下の動きを記録すると、表面を原子ごとに調べられます。受賞発表は、像を直接映すふつうの顕微鏡とは違い、点字を指で読むように表面をなぞる仕組みだと説明しています。
私たちの生活や社会とのつながり
受賞発表によると、表面の研究は物理学の重要な分野で、とくに半導体物理学やマイクロエレクトロニクスに応用があります。この技術はDNA分子の研究にも使われていました。授賞式の演説は、物質の原子の姿を目で見るという古代からの夢が、現実味を帯びはじめたと述べました。
関連する受賞者・団体
- エルンスト・ルスカ同じ賞の共同受賞
1986年の物理学賞をともに受けました。
- ハインリッヒ・ローラー同じ賞の共同受賞
1986年の物理学賞をともに受けました。
- ブライアン・ジョセフソン編集上の関連
1973年の物理学賞が対象にしたのと同じ量子力学のトンネル効果を、ビーニッヒらの走査型トンネル顕微鏡は、針の上下の位置を制御する手がかりに使いました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Gerd Binnig)
- 1986年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
- Gerd Binnig – Facts - NobelPrize.org
- Press release: The 1986 Nobel Prize in Physics - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。