個人
サイモン・クズネッツ
Simon Kuznets
1901年生まれ・1985年没
何をした人か
国の所得の大きさとその変化を計算する方法を作り、統計をもとに経済成長を読み解いた、ロシア生まれのアメリカの経済学者です。
受賞理由のやさしい要約
1971年 経済学賞(単独受賞)
実証にもとづいて経済成長を解釈し、経済と社会の構造や発展の過程について新しく深い理解をもたらしたことが評価され、単独で受賞しました。授賞式の演説によると、クズネッツは膨大な統計資料を集めて丁寧に分析し、数字の正確さだけでなく、その不確かさの幅も明らかにしようとしました。
公式の受賞理由(英語)
for his empirically founded interpretation of economic growth which has led to new and deepened insight into the economic and social structure and process of development何を問い直したか
授賞式の演説は、彼が検証の機会が少ない抽象的なモデルにはあまり共感を示さず、観察して統計で測れるものにできるだけ近い概念を選んで定義したと紹介しています。国民総生産(GNP)という概念を標準化したのも彼の仕事です。また、約20年周期の長い成長の波を見つけ、それが人口増加の速さの変化に大きく左右されることを示しました。
私たちの生活や社会とのつながり
一般には経済成長と格差の関係を表す「クズネッツ曲線」で知られていますが、これは受賞理由となった仕事より後の理論です。授賞式の演説では、彼の計算でスウェーデンの一人あたり生産量が100年でおよそ13倍になったことなど、国どうしを比べる具体的な数字も紹介されました。
関連する受賞者・団体
- ダグラス・ノース共同研究
ノースは1956〜57年に全米経済研究所に滞在した際、週に1日ボルティモアでクズネッツと過ごし、米国の国際収支についての数量研究の実証作業を行いました。
- ワシリー・レオンチェフ編集上の関連
クズネッツは国の所得の大きさとその変化を測る方法を整え、レオンチェフは産業どうしの取引を網の目として描きました。2人とも受賞時はハーバード大学に所属していました。
- ロバート・ソロー編集上の関連
クズネッツが膨大な統計から経済成長の姿を実証的に描いたのに対し、ソローは成長の要因を論じる理論の枠組みを作り、要因ごとの貢献を測る道も開きました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Simon Kuznets)
- 1971年 アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞(NobelPrize.org)
- Douglass C. North – Biographical (NobelPrize.org)
- Simon Kuznets – Facts - NobelPrize.org
- The Prize in Economics 1971 - Presentation Speech - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。