個人
ジャック・モノー
Jacques Monod
1910年生まれ・1976年没
何をした人か
細菌が必要に応じて酵素をつくるしくみを手がかりに、遺伝子の働きが調節されるしくみを研究したフランスの生化学者です。
受賞理由のやさしい要約
1965年 生理学・医学賞(賞の1/3)
フランソワ・ジャコブ、アンドレ・ルヴォフとともに、遺伝子による酵素とウイルスの合成の制御についての発見で受賞しました。細胞は種類や時期によって働き方が違い、モノーとジャコブは、遺伝子が働いたり抑えられたりする自己調節のしくみを1960年代の初めに描き出しました。
同じ年・部門の共同受賞:フランソワ・ジャコブ、André Lwoff(未収録)
公式の受賞理由(英語)
for their discoveries concerning genetic control of enzyme and virus synthesis何が新しかったか
2人は、タンパク質の設計図となる遺伝子を制御する、それまで知られていなかった種類の遺伝子を見つけました。抑える信号が届いている間は遺伝子は働かず、細胞の外から来た物質などで信号が変わると働き始めるというしくみです。授賞式の演説では、これをテレビの電気回路にも似た化学の制御回路にたとえています。
私たちの生活や社会とのつながり
ウイルスの活動も、原理的には同じしくみで制御されていることがわかりました。演説は、3人が切り開いた研究分野を、まさに分子生物学と呼べるものだと評しています。モノーはのちの1971年、パスツール研究所の所長になりました。
関連する受賞者・団体
- フランソワ・ジャコブ同じ賞の共同受賞
1965年の生理学・医学賞をともに受けました。
- フランシス・クリック編集上の関連
1965年の授賞式の演説によると、クリックやワトソンらがそれまでに示した遺伝子についての基本的な考え方が、モノーたちフランスの研究者が研究を進める足場になりました。
- バーバラ・マクリントック編集上の関連
マクリントックはトウモロコシで、染色体の上で位置を変える遺伝の要素が近くの遺伝子を働かせたり止めたりすることを示しました。遺伝子の働きのオンとオフという同じ問いを、細菌と植物という別の材料から考えられる組み合わせです。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Jacques Monod)
- 1965年 ノーベル生理学・医学賞(NobelPrize.org)
- Jacques Monod – Facts - NobelPrize.org
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
- Jacques Monod – Biographical - NobelPrize.org
- François Jacob – Biographical - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。