個人

ドナ・ストリックランド

Donna Strickland

1959年生まれ

  • 2018年 物理学賞

何をした人か

ごく短く強いレーザーの光を、装置を壊さずにつくる方法を開発した物理学者。

受賞理由のやさしい要約

2018年 物理学賞(賞の1/4)

高強度で極めて短いパルス状の光をつくる方法(チャープパルス増幅)の開発が評価されました。指導者だったジェラール・ムルーとの共同研究で、この年は光ピンセットのアーサー・アシュキンも受賞しています。

同じ年・部門の共同受賞:Arthur Ashkin(未収録)、Gérard Mourou(未収録)

公式の受賞理由(英語)
for their method of generating high-intensity, ultra-short optical pulses

何が新しかったか

光のパルスをいったん引き伸ばして弱めてから増幅し、最後に再び縮めるという発想で、増幅器を傷めずに非常に強い光をつくれるようにしました。大学院生時代の研究で、実験室の規模で強い光を扱う道を開きました。

私たちの生活や社会とのつながり

この技術でつくる短いパルスのレーザーは、目の角膜を精密に切る視力矯正手術などの医療や、材料の微細な加工に使われています。物質の中のごく速い動きを調べる研究にも役立っています。 [根拠 3・5]

関連する受賞者・団体

  • チャールズ・タウンズ編集上の関連

    タウンズはレーザーの原理を示した一人です。ストリックランドは、レーザーのパルスを時間的に引き伸ばしてから増幅し、再び圧縮することで、短く強いパルスをつくる方法を開きました。

  • クロード・コーエン=タヌージ編集上の関連

    ストリックランドはジェラール・ムルーとともに、増幅する材料を壊さずに、短く強いレーザーパルスをつくる方法を開発しました。原子を冷やす研究と並んで、レーザーを道具として使う幅を広げた仕事です。

  • 中村修二編集上の関連

    どちらも光をつくる技術の研究です。強く短い光と、効率のよい青い光という、異なる方向から光の利用を広げました。

  • アンヌ・ルイリエ編集上の関連

    ストリックランドは、レーザーのパルスを引き伸ばしてから増幅し、再び圧縮して、短く強いパルスをつくる方法を開発しました。ルイリエはレーザー光と気体の原子の作用から生まれる倍音を探りました。どちらも、より短い光の閃光をめざす研究の流れにあります。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Donna Strickland)
  2. 2018年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
  3. Press release: The Nobel Prize in Physics 2018 - NobelPrize.org
  4. The Nobel Prize in Physics 2018 - Popular science background: Tools made of light - NobelPrize.org
  5. Chirped-Pulse Amplification at 40 - Laboratory for Laser Energetics(lle.rochester.edu)
  6. Donna Strickland – Facts – 2018 - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。