個人
ドロシー・クロウフット・ホジキン
Dorothy Crowfoot Hodgkin
1910年生まれ・1994年没
何をした人か
X線を使って、ペニシリンやビタミンB12などの分子の形を明らかにした化学者。
受賞理由のやさしい要約
1964年 化学賞(単独受賞)
X線を使った方法で、生命にとって重要な物質の構造を決定したことが評価されました。ペニシリンやビタミンB12の構造の解明がよく知られています。
公式の受賞理由(英語)
for her determinations by X-ray techniques of the structures of important biochemical substances何が新しかったか
結晶にX線を当てると現れる模様から、原子の並び方を逆算する方法を、それまでより大きく複雑な分子に応用しました。コンピューターが未発達な時代に、膨大な計算を積み重ねて分子の立体的な形を描き出した点が画期的でした。
私たちの生活や社会とのつながり
薬の分子の形がわかると、つくり方の工夫や改良がしやすくなります。ホジキンは受賞後もインスリンの構造解明に取り組み、1969年に成果を発表しました。分子の形から薬を考える今日の研究の土台の一つです。 [根拠 3・4]
関連する受賞者・団体
- ライナス・ポーリング編集上の関連
分子の形を明らかにすることで、物質のはたらきを理解しようとした2人です。主に理論からの予測と、X線による実験的な決定という、重心の異なる方法で取り組みました。
- フレデリック・サンガー編集上の関連
インスリンを、ホジキンは立体の形から、サンガーはアミノ酸の並び順から明らかにしようとしました。
- ジョン・コーンフォース編集上の関連
コーンフォースは戦時中、オックスフォードのロビンソンの研究室で行われたペニシリンの化学研究に加わりました。ホジキンはX線回折の像を使い、1946年にペニシリンの構造を決めています。
- ヴェンカトラマン・ラマクリシュナン編集上の関連
ホジキンはX線を使ってペニシリンやビタミンB12の構造を決め、ラマクリシュナンらはX線結晶構造解析で数十万個の原子からなるリボソームの構造を描きました。
- デミス・ハサビス編集上の関連
ホジキンはX線を使った実験と計算で、ペニシリンやビタミンB12の構造を決めました。ハサビスはAIを使い、アミノ酸の並びからタンパク質の構造を予測しました。
「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。
次に読むためのキーワード
出典と確認日
- NobelPrize.org 受賞者ページ(Dorothy Crowfoot Hodgkin)
- 1964年 ノーベル化学賞(NobelPrize.org)
- Award ceremony speech - NobelPrize.org
- The Nobel Prize in Chemistry 1964 - Perspectives: Enhancing X-ray vision - NobelPrize.org
- Dorothy Crowfoot Hodgkin, Obituary written by Jenny P. Glusker and Margaret J. Adams, Oriel College and Somerville College, Oxford, England(chm.bris.ac.uk)
- Dorothy Crowfoot Hodgkin – Biographical - NobelPrize.org
- Dorothy Crowfoot Hodgkin – Facts - NobelPrize.org
受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。