個人

ニールス・ボーア

Niels Henrik David Bohr

1885年生まれ・1962年没

  • 1922年 物理学賞

何をした人か

原子の中で電子がどのように存在し、光を出すのかを説明する模型を示した物理学者。

受賞理由のやさしい要約

1922年 物理学賞(単独受賞)

原子の構造と、原子から放たれる光(放射)の研究が評価されました。その中心にあるのは、電子が決まったエネルギーの状態だけをとり、状態が移るときに特定の色の光を出すという考えです。

公式の受賞理由(英語)
for his services in the investigation of the structure of atoms and of the radiation emanating from them

何が新しかったか

原子から出る光が虹のように連続せず、決まった色の線になる理由を、エネルギーがとびとびになる量子の考えで説明しました。古い物理学では説明できなかった原子の安定性に答える試みで、その後の量子力学の出発点の一つになりました。

私たちの生活や社会とのつながり

原子が特定の色の光を出す性質は、星の成分を光から調べる天文学や、物質の成分を調べる分析技術の基礎にあります。息子のオーゲ・ボーアも1975年に物理学賞を受けています。

関連する受賞者・団体

  • ヴェルナー・ハイゼンベルク共同研究

    ハイゼンベルクは1924〜25年にコペンハーゲン大学でボーアとともに研究し、1926年にはボーアのもとで理論物理学の講師になりました。

  • レフ・ランダウ研究の継承

    ランダウは1929〜1931年に海外で研究し、とくにコペンハーゲンでニールス・ボーアのもとで学びました。

  • アーネスト・ラザフォード研究の継承

    1912年にマンチェスターのラザフォードのもとに加わったボーアは、ラザフォードの原子核の考えをプランクの量子論と結びつけ、原子の構造の理論をつくりました。

  • マックス・デルブリュック研究の継承

    ノーベル賞公式サイトの略歴によると、デルブリュックが生物学に関心を持ったのは、ボーアがきっかけでした。ボーアは、量子力学の相補性の考え方が物理学と生物学の関係にも当てはまるのではないかと考えていました。

  • マックス・プランク編集上の関連

    1913年、ボーアはプランク定数が原子の中の運動や光の放出・吸収を決めると考えました。熱放射から生まれた量子の考えが、原子の構造の理解へと受け渡された組み合わせです。

  • アルベルト・アインシュタイン編集上の関連

    量子の世界をどう理解するかをめぐって、2人は長く議論を交わしました。答えの違いも含めて読み比べると、量子論の問いが見えてきます。

  • エルヴィン・シュレーディンガー編集上の関連

    ボーアの原子の理論では仮定にすぎなかったとびとびのエネルギーの値を、シュレーディンガーは波動方程式の形から導きました。

  • ヴォルフガング・パウリ編集上の関連

    ボーアの原子模型で電子に割り当てられた量子数に、パウリは新たに2つの数を加えて排他原理を立てました。パウリは学位を取ったあと、コペンハーゲンのボーアのもとで1年を過ごしています。

  • 湯川秀樹編集上の関連

    原子の内部をどう説明するかという問いを、ボーアは電子の状態から、湯川は原子核をまとめる力から考えました。

  • ハロルド・ユーリー編集上の関連

    ユーリーは博士号を取った翌年、コペンハーゲンのボーアの理論物理学研究所で1年を過ごしました。

  • グレン・シーボーグ編集上の関連

    ボーアは、ウランより重い元素があれば、よく似た元素が並ぶ新しい列をつくるだろうと述べていました。超ウラン元素が希土類と同じような仲間をなすというこの予言は、シーボーグたちの研究で確かめられました。

「編集上の関連」は、同じ問いを別の角度から考える組み合わせとして編集部が選んだもので、実際の協働や影響関係を示すものではありません。

次に読むためのキーワード

出典と確認日

  1. NobelPrize.org 受賞者ページ(Niels Bohr)
  2. 1922年 ノーベル物理学賞(NobelPrize.org)
  3. Werner Heisenberg – Biographical – NobelPrize.org
  4. Lev Landau – Biographical
  5. Ernest Rutherford – Biographical – NobelPrize.org
  6. Max Delbrück – Biographical (NobelPrize.org)
  7. Niels Bohr – Facts - NobelPrize.org
  8. Spectroscopy 101 – How Absorption and Emission Spectra Work - NASA Science(webbtelescope.org)
  9. Nobel Prize in Physics 1922 - Presentation Speech - NobelPrize.org
  10. The Nobel Prize in Physics 1975 - NobelPrize.org
  11. Aage N. Bohr – Biographical - NobelPrize.org
  12. Niels Bohr – Biographical - NobelPrize.org

受賞年・部門・英語の受賞理由は NobelPrize.org API の公開データ(2026-10-25取得)です。日本語の解説は編集部による要約で、記述の確認に使った資料を上に掲げています(確認日 2026-10-22)。[根拠]の番号は、医療や評価の分かれる記述について、この一覧の資料を示します。

主な受賞者・団体を選んで掲載しています。全受賞者の網羅ではありません。 Neutrope Biz が制作する独立した学習コンテンツです。ノーベル財団・NobelPrize.org の公式サイトや公認の企画ではありません。